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ボスキと主様

第36話 - 第36話休暇はリゾートビーチで第10章

2024年09月18日

#悪魔執事と黒い猫

#ボスキ・アリーナス

aimer(エメ)

ムー

主様…大丈夫でしょうか？

ガチャッガチャッ

ムーが待つ主の泊まる部屋の扉が開かれ、ベリアンと主が入ってくると、ムーは直ぐに近寄って来る。

ムー

主様～!

主

ムー。

ベリアン

ムーちゃん。ずっと起きられて居たのですね。

ムー

はい。主様が心配で...｡

ベリアン

申し訳ありません。主様のおみ足を固定するものをお探ししていたら、手間取ってしまいまして、遅くなりました。

主

大丈夫だよ。ムー。心配かけてごめんね。

ムー

いえ、主様が大丈夫なら良かったです。

そして、ベリアンは優しくベッドに主を降ろす。

ベリアン

安静にしていらっしゃいましたら、数日でよくなるとは思いますが、屋敷にお戻りになりましたら、1度ルカスさんに見て頂きましょう。

主

うん。

そこへ、仕事がひと段落した執事たちが押し寄せてくる。

ガチャッガチャッ

ボスキ

主様!大丈夫か？！

フェネス

主様!怪我の具合は大丈夫なのですか？

アモン

主様!痛み止めもらって来たっす！飲んでくださいっす!

ハウレス

俺がお傍についていられたら…ぐっ…すみません!主様。こんな痛い思いをさせてしまい…。

バスティン

先程は、手をかせなくてすまない。大丈夫か？主様。

ロノ

痛みの軽減になるかはわかりませんが、甘いお菓子を持ってきました。少しでも、これで気を紛らわせてください!

主

み、みんな…。私は大丈夫だよ。ベリアンに手当してもらったから。でも、心配かけてごめんね。ちゃんと依頼完了できた？私のせいで、仕事が手につかないなんて、それこそ、私…自分を責めちゃうよ…。

ボスキ

大丈夫だ。ちゃんと終わらせてから来た。すぐ、来たかったんだが、ちっ。予想より長引いちまった。わりぃ。遅くなっちまって。

主

ううん。来てくれてありがとう。ボスキ。

フェネス

良かったです。主様が無事で…いや、良くも無事でもないですが、怪我をされていますし!でも、今、主様が笑って目の前にいるって…それがわかっただけでもホッとしました。

主

フェネス…ごめんね。心配かけて。来てくれてありがとう。

アモン

怖くて痛い思いしたっすよね…。傍にすぐ駆けつけられず、すみませんっす。はいっす。これ、飲んでくださいっす。

主

ありがとう。アモン。これで今日は、ゆっくり寝れそうだよ。

ハウレス

本当にすみません!
俺たちは主様をお守りすると約束したのに…肝心な時にお傍についておられず、怖く痛い思いをさせてしまいました。

主

大丈夫だよ。ハウレス。その気持ちだけですごくうれしいから！

バスティン

俺も、貴族様の護衛とはいえ、あの場で手をかすべきだった。ベリアンさんとロノがいたから、任せきりにしてしまった。何も出来ずすまない。

主

いいんだよ！バスティンの行動は間違っていなかった。あそこで、貴族様に歯向かえば、もっと事態は悪化していたかもしれないから。耐えてくれてありがとう。

ロノ

オレは、すぐ傍にいたのに、主様を守れなくてすまねぇ。突然のことで…主様がまさか、ベリアンさんを庇うなんて…思わなかったんです。予測不足でした。本当に辛い思いと痛い思いをさせてしまい、すみませんでした!
これ、どうぞ。食べてください。

主

ありがとう。ロノ。
でも、ロノは悪くないよ！私が勝手に東の大地の貴族様を止めようとして、勝手に怪我しただけだから。ロノに嫌な思いさせてごめんね。

ボスキ

ベリアンさん。あんたがついていながら、なんで主様を守れなかった？あんたなら、冷静な判断力でかわせたはずだろ？

フェネス

ボスキ!ベリアンさんを責めたって仕方ないでしょ？誰も主様が庇うなんて予想しなかったんだから!

アモン

そうっすよ。主様を勝手に俺たちは、守られるべき存在で、守ってるって勘違いしてたじゃないっすか!でも、それが違ったから今回のことが起きたんすよね？

ロノ

はい。

ベリアン

ええ。ロノくんとフェネスくん、アモンくんのおっしゃる通りです。ただ、ボスキくんの言う通り、私がいつも通り、対処できていたなら、形は変わっていたでしょう。

ハウレス

なぜ、いつものように対処をされなかったのですか？

ボスキ

あぁ。なんでだ？！

バスティン

それは、俺も思った。いつものベリアンさんらしくない。何があったんだ？

ベリアン

私が、主様を…〇〇さんをお慕いしていて…〇〇さんを穢らわしいと腫れ物扱いされたのが、どうしても許せなくなってしまったからです。

主

ベリアン!

みんなは、静かになる。主がベリアンを制したが、ベリアンは話を続けた。

ベリアン

2階のみなさんは、〇〇さんの彼氏らしいですね。

ボスキ

？！

フェネス

？！

アモン

？！

ハウレス

？！

バスティン

どういうことだ？

ロノ

それは、オレも聞きたいです。意味がわかりません。どういうことですか？

主

…ごめん。ベリアンにバレて話しちゃったの…みんなごめん…。

ボスキ

主様は、〇〇は悪くねぇ。元々、バレるのは時間の問題だった。それだけだ。

アモン

そうっすよ。〇〇さん。俺たちは、〇〇さんを責めたりしないっす。

フェネス

俺もだよ。〇〇さんが、話してもいいって判断したなら責めないよ。

ハウレス

俺もです。〇〇さんの判断を疑ったりなどしませんし、それで俺の気持ちも変わったりなどしません。

主

みんな…。

ベリアン

私は、その事を聞いたとき、びっくりしましたが、〇〇さんがそう決めて一緒にいることを選ぶのなら、元々責める気はありませんし、その中に私も入れてほしいと思ってしまいました。

ボスキ

ベリアンさん…。もう、告白したのか？

ベリアン

はい。〇〇さんがお怪我をされる前にテラスで2人で話をしていた時に、告白いたしました///

ロノ

(やっぱり、あの時キスしていた2人の男女もベリアンさんと〇〇さんだったのか…。)

ボスキ

〇〇は、なんて言ったんだ？

主

それは…。

ボスキ

別に責めているわけじゃねぇ。素直に答えてくれ。

主

はい。って了承した…。

ボスキ

そうか…。

主

うん……。

なぜだか気まずい空気の中、話についていけないロノとバスティンが口を開く。

ロノ

それなら、オレだって主様のことが…〇〇さんがずっと好きだったんだ!!オレもその中にいれてくれませんか？〇〇さん!///

バスティン

俺もだ。主様。〇〇さんをずっと見てきた。俺たちは、その中に入れないのか？

主

え？//////

アモン

まぁ。こうなるっすよね。

フェネス

うん。わかってたよ。でも、〇〇さんは、俺にオンリーワンって言ってくれたし。〇〇さんがいいなら、誰と付き合っていても関係ない。〇〇さんを愛しているよ。って俺こんな時になにを!/////

ハウレス

俺もです。〇〇さんを変わらず愛し続けます。
ボスキは違うのか？

ボスキ

もう、わけがわからねぇ…。俺がおかしいのはわかっているが、〇〇が俺をこれからも見てくれるんなら、それでいいと思ってる。俺も〇〇を変わらず愛しているからな。むしろ、〇〇を1人でなく、2人で抱くとかしてたからか、なおさら、あの乱れる姿が脳裏に焼き付いて、しょうがねぇ////

アモン

それは、わかるっす。2本入れられて乱れるあの姿は、たまらなく興奮したっす!////

ハウレス

お、おまえら!////

フェネス

ふ、2人とも？！////

バスティン

〇〇さんに…。

ロノ

2本？!/////

ベリアン

同時にですか？/////

主

も、もう!////みんなそんなエッチな話しないで!!!ムーが居るんだから!!!

ボスキ

あ

アモン

やばっ!忘れてたっす!

ハウレス

？！

フェネス

？！//////

ベリアン

ム、ムーちゃん？！今のは聞かなかったことに!!/////

ムー

ほぇー…………。

ロノ

ダメだ。ショートしてる!

バスティン

いいんじゃないか？そのまま寝かせれば夢の話だったことにできて。

というバスティンの意見をみんなは、それだ!!と賛同し、今日の話はうやむやに終わる。

翌日、無事に依頼は完了し、天使も現れず終わりを迎えた朝。眠るムーを置いて、みんなは、2階の執事が泊まっている部屋に集まっていた。

ロノ

つまり、はじめはボスキさんとだけお付き合いしていたってことですよね？

主

うん。

バスティン

それが、フェネスさん、アモンさん、ハウレスさん、ベリアンさんと彼氏が増えたと？

主

うん…。ごめんなさい。

ボスキ

誰も責めてねぇよ。

主

う、うん。

アモン

昨日も言ったじゃないっすか？俺たちは、みんな〇〇さんを愛しているっすし、今の関係を認めてるんす。〇〇さんに愛して貰えるなら、誰も責めないっすよ。

アモンの言葉に執事みんなが頷く。

ベリアン

はい。私も、それで良いと思ったのですから、昨日、〇〇さんに告白しましたし、抱かせていただきました。

フェネス

え？！/////ベリアンさんもう、〇〇さんを抱いたの？！////

バスティン

意外と手が早いんだな。ベリアンさん。

ベリアン

………そんなつもりは、なかったのですが...流れで…//////

ボスキ

まぁ、〇〇は淫乱だし、なんら不思議じゃねぇ。

ハウレス

まぁ、確かにな。

アモン

間違いないっす。2本咥えて良がるんすから////

ロノ

2本…昨日も聞いたけど、想像したら…うっ////

と自分のをズボンの上から押さえ、前かがみになるロノ。

主

み、みんな!////朝からそんなにエッチな話しないでよ!////

ハウレス

誰のせいだと思っているのですか？////

フェネス

そうだよ!////俺たち…〇〇さんのせいで////

ボスキ

おかしくなっちまったんだ///

アモン

そうっすよ!あんな体験した後に普通の出来るかあやしいくらいっす!////するっすけどね!////

ベリアン

私も〇〇さんの中を覚えてしまいましたから…////離れるなど出来そうもありません////

バスティン

そんなに良かったんだな…///羨ましい。

ロノ

もう、やめてください！////オレ、我慢できなくなるんで!////

と前かがみになりながら、ロノが右手を上げギブアップする。

ボスキ

ちっ。とにかく、これからどうするんだ？
〇〇は1階のロノやバスティンにも昨日、告白されていただろ？返事返したのか？

主

まだ………。

ボスキ

答えてやれよ。

主

そう言われても…今は、2人を何とも思ってないもの。執事として仲間としては、大事に思ってるけど…。

ボスキ

珍しいな。ポンポン付き合うから、すぐOK出すかと思ったんだが違うんだな。

主

当たり前でしょ？！///私だって、誰でもいいわけじゃないの!!///ちゃんと、選んでるの!!

と興奮気味に怒る主に

ボスキ

わ、わりぃ。

フェネス

でも、それが聞けてなおさら、嬉しいと思うよ。ちゃんと俺たち自身をみてくれてから付き合ってくれてるんだってわかったから。

ハウレス

そうだな。俺もそう思う。
〇〇さんは、ちゃんと俺自身を見て俺と付き合ってくれたんだな。

主

そうだよ!!ちゃんと、愛せる人かも分からないのにポンポン簡単に決めれるわけないでしょ？！

ベリアン

その割には、私の時はすぐお答えしてくださいましたよね？なぜなのですか？

主

それは…ベリアンが泣きながら覚悟を持って私に告白してくれて、それでも、自分の気持ちよりも私の気持ちを優先して、私を本気で愛してくれて、例え、実らなくても私を大事にしようとしている姿に胸を打たれたからだよ。

ベリアン

〇〇さん……。

アモン

本当に〇〇さんって、すごいっすよね。時には、俺たち自身が気づかないようなことにも気がついて教えてくれるっすから。そんな方が彼女なんて光栄っす。

フェネス

そうだね。俺も〇〇さんに救われたよ。オンリーワンって教えてもらったから。

ハウレス

俺もだ。ボスキに遠慮して、ちゃんと〇〇さんを見ていなかったことに気づかせてくれたし、〇〇さんも俺の愛を他の人と比べていてごめん。と俺自身を見てくれるようになって救われた。

ボスキ

あぁ。俺もそうだ。言葉じゃ片付けられないような…めちゃくちゃな気持ちを寂しい思いさせてごめんね。って、言って俺が1番だから。とその一言で俺の心を晴れさせてくれた。

バスティン

みんな結局、〇〇さんなしじゃ生きられないって聞こえるが？

ロノ

お前は違うのかよ？！バスティン!

バスティン

何を言っている。俺もに決まっている。

ロノ

じゃぁ、その発言自体おかしいだろうが？！

バスティン

ん？そうだな。人に気持ちを伝えることは難しいな...。

ロノ

まったく。素直に伝えればいいんだよ。変に考えるな!バスティンは!!

バスティン

そうか。わかった。
〇〇さん好きだ。付き合ってくれ。

主

//////

ロノ

今度はドストレートすぎるんだよ!今の流れでどうしてそうなった？！

バスティン

ロノが言っていることは、矛盾している。素直になれと言ったから、俺は素直な気持ちを〇〇さんに伝えた。

主

ふっはははっ。

ボスキ

くっはははっ。

ベリアン

ふふふふっ

フェネス

ふふふっ

アモン

あはははっ

ハウレス

くっくっくっ

ロノ

なっ!

バスティン

なぜ笑っている？！

主

2人のやり取りが、面白くて。

バスティン

そうか。〇〇さんが笑ってくれるのなら、悪くない。

主

【ドキッ】///////

主

(何？その微笑み？！/////ずるい////一瞬、了承しそうになっちゃったよ。危ない危ない////)

ボスキ

なんだ？〇〇は、バスティンの返事ならすぐ返せそうな顔しているが？

と不敵に笑うボスキ。主は、自分の心を見抜かれて焦った。

バスティン

なに？！ほんとか？〇〇さん!

主

いや…だから、直ぐには決めません！////

バスティン

そうか…。

主

(そんな残念そうな顔しないで!////余計、気になっちゃう!////)

アモン

ふーん。主様は、悩んでいるっすね。

主

ちょっ!アモンまで!!////

バスティン

じゃぁ、いいのか？！

主

だ～か～ら～!今は、答えられません!///

バスティン

わかった…。〇〇さんが俺を見てくれるよう努力する。まずは、剣の鍛錬を倍にして…。

ハウレス

バスティン。悪いことは言わない。剣の鍛錬だけじゃ、磨けない。心を磨け。

バスティン

精神統一か!わかった。ハウレスさん。

ロノ

いや、お前は絶対、ハウレスさんの言いたいこと1ミリも伝わってねぇよ!バスティン!

バスティン

ん？違うのか？

フェネス

うーん。鍛えることが間違いではないけどね。俺たちだって、〇〇さんを守ったり、天使討伐もあるし…。

バスティン

なら!

ベリアン

バスティンくん。人の心についてのお話ですよ。人を愛する気持ちは、誰しも持ち合わせているものです。それをどう相手に伝えたら良いのか。どう相手から受け取ったら良いのか。そのために、必要なことは、人を知ることです。それをみなさんは、おっしゃっているのですよ。

バスティン

そういうことか。わかった。俺はもっと主様が知りたいし、俺のことも知ってもらいたい。主様、いつとは言わない。主様がいいのなら、今度、俺とお出かけに行ってほしい。

主

うん。それなら、いいよ。

と微笑むとバスティンも微笑みながら答えた。

バスティン

ありがとう。

主

(……いちいちドキドキさせてくるのやめてぇ!!////)

ロノ

〇〇さん、それなら、オレともまずデートしてくれませんか？答えはそれからで構いません。ダメですか？

主

で、デート？/////

ボスキ

デートくらいならいいんじゃねぇか？

ベリアン

私も次は、〇〇さんと2人きりでデートしてみたいものですね///〇〇さんやみなさんがよろしければですが…。

フェネス

〇〇さんがいいなら、俺は構わないよ？

アモン

俺もっす！気兼ねなく2人きりのデートをするのもいいもんっすからね。

ハウレス

あぁ。

主

わかった。なら、今度デートしようね。ロノ、ベリアン。

ロノ

はい!ありがとうございます!〇〇さん!

ベリアン

私も感謝いたします。
ありがとうございます。〇〇さん。

バスティン

ん？俺とはデートしてくれないのか？

主

さっき、お出かけって言ってなかった？！////

バスティン

あぁ。だが、お出かけとデートは違う。それくらい、俺でもわかる。
だから、言い換える。
俺とデートしてくれ。
〇〇さん。

主

は、はい…/////

こうして、この事は、1階の執事と2階の執事だけの秘密ということで話はまとまり、解散する。そして、その後、起きたムーは、昨日怖い夢を見たと昨日の出来事を夢で片付ける作戦が完了し、みんな安堵し帰り支度をした。

パーティの片付けの最中。

バスティン

少し失礼する。

グロバナー家と友好関係のある貴族

おぉ～!バスティンか!気にせず入るがいい。

バスティン

わかった。失礼する。

グロバナー家と友好関係のある貴族

昨日のあの美しい主はどうされた？問題なさそうか？

バスティン

足を捻挫したらしいが、数日で治るだろうとの話だ。主様も足以外は、元気だ。

グロバナー家と友好関係のある貴族

そうか…。この度は、申し訳ないことをした。まさか、あそこまで酷いことが起こるとは予想しておらんくてな…。バスティンの仲間もいたし、大丈夫だろうと踏んで…甘い考えであった。まさか、身を呈して執事を守ろうとするとはな…。普通は、執事が主を守るものだが…。あの主は、見上げた根性をしておる。並大抵の主人にはできないだろうよ。そんな健気で勇ましく美しい彼女をより一層、私は気に入った。ぜひ、妻として、私がもらいたいくらいだ。

メイド

……………。

バスティン

それは、お断りする。

グロバナー家と友好関係のある貴族

ん？それは、あの美しい主からの言葉か？

バスティン

いや、俺個人の言葉だ。

グロバナー家と友好関係のある貴族

そうか…。バスティン。お前もあの主を……。ならば、私は引き下がろう。私は、お前を気に入っているからな。次、護衛を頼む時にお前に断られてはかなわん。それに、お前は昨日、ことを荒立てることなく、すぐ引き下がり、あの後も私の言葉を信じ、場を納めることに尽力してくれた。感謝する。故に、お前が好いた女をとるようなことはせんから。安心するがいい。

バスティン

感謝する。では、そろそろ俺たちは出立しなければならないので失礼する。

グロバナー家と友好関係のある貴族

あぁ。お前の主にもよろしく頼む。また、会おうとな。

バスティン

わかった。

そして、バスティンがいなくなると

メイド

よろしいのですか？旦那様。旦那様程の方なら簡単に手に入りそうなものですが…。

グロバナー家と友好関係のある貴族

良いのだ。主と執事の恋などそうそう実るものではない。だが、あの男程の者なら、私は諦めても良いと思った。それに。

というとメイドを抱き寄せる貴族。

メイド

だ、旦那様？！/////

グロバナー家と友好関係のある貴族

私にはお前がいる故、他にはいらない。こんなあちこちよそ見をする浮気性の男でよければ、一緒にならないか？

メイド

……はい////旦那様。私もお慕い申し上げておりました////でも、私を妻にするなら、よそ見は許しません！

グロバナー家と友好関係のある貴族

あ、あぁ。わかった。もう、よそ見はしない…。

この後、この貴族とメイドは晴れて、結婚することが決まり、グロバナー家にも結婚式の招待状が届いたという。

ヴェリスから帰ってきて、ルカスに診察を受け、ただの捻挫ということで数日安静にした後、主は無事回復し、歩けるようになった。その更に数日後に、まさかのあのグロバナー家と友好関係にある貴族とそのメイドの女性が結婚をするということで結婚式の招待状が届いていた。

主

まさか…あの二人がね…。

ベリアン

ええ。私も驚いております。そんなそぶり一切ございませんでしたから。

主

でも、私は、あの後ろで控えていたメイドさんの目を見て少し、メイドさんの気持ちはわかってたよ。あぁ、この貴族様のこと好きなんだなって。

ベリアン

左様ですか？！
気が付きませんでした…。私もまだまだですね。

主

いや、さすがに私もあの貴族様があのメイドの女性に気持ちがあることは、見抜けなかったから!

ムー

主様。結婚とはなんですか？

2人の話を静かに聞いていたムーは聞く。

主

結婚っていうのはね。
愛する人同士が、これから一緒の時を共に生きますっていうことを2人で誓い合うことをいうんだよ。

ムー

つまり、愛する人とずっと一緒にいる誓いを立てる場所が結婚式ということですね!

主

う、うん////そうだよ。

主

(ムーがどんどん大人に…////)

ムー

なんか、素敵ですね！僕も結婚式参加したいです!

主

そ、そうだね///きっと、あの貴族様のことだから、絶対、バスティンは強制参加だろうけど。ふふっ。

ベリアン

そうでしょうねぇ。唯一、名前を呼んで貰えた悪魔執事ですからね。

主

そうだったの？

ベリアン

はい。それはもう、お気に入りのティーカップを手放さないかのように、バスティンくんをいたく気に入っておられましたから。

主

ベリアンの例え方!!
はははっ

ベリアン

ふふっ。

ムー

ふふん。

そして、主とムー、1階の執事と2階の執事と今回、依頼を受けたメンバーで結婚式に参加したが、それはもう盛大な結婚式であった。そして、主とベリアンが話をしていた通りバスティンは相変わらず、貴族様のお気に入りで帰る時もまた来るよう言われるくらいになかなかバスティンを離そうとはしてくれなかったが、何とか無事に帰ってきてみんなは今日もここで過ごす。この…。

デビルズパレスで。

終わり