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Episode.40 対峙の時

⚠︎傷害表現あり

狭い路地

小夜

君だったんだね、誠くん

天沢湊…

小夜

っ、
(すごい殺気立ってる…)

小夜

(こんな誠くん知らない)

小夜

(それとも、こっちが本当の彼なの?)

…はぁ、
〈春宵の首を強く締める〉

春宵

がはっ、

小夜

春宵!

おっと、動くなよ

大事な友達を失いたくないだろ?

小夜

…!

春宵

わ、たしは、だいじょ、だから…!

春宵

かまわず撃って…!!

小夜

…っ、……っ!
〈銃を構える〉

へぇ…

『先輩ってばひどい人っスね』

小夜

っあ…

小夜

(誠くん…どうしよ、撃てない…、)

小夜

(けど撃たなきゃ麗が、でも、)

あああああ

春宵

っなに、躊躇ってんですか…

春宵

今のっ、あなたは!

"小夜"でしょう!!

小夜

!!

小夜

(いまの、私……)

静かにしてろ

春宵

ぐ、ぅ…

小夜

(春宵…!)

…バタバタバタ

八重桜

おい、いたぞ!小夜!はる!

白日

…!早水……っ

小夜

二人とも…

フン…

分が悪い、出直そう

八重桜

待て!!

〈春宵を離し、何かを投げる〉

小夜

ピカッ

白日

閃光弾…!

春宵

ケホッ、

小夜

っ!
〈目を閉じる〉

シーン……

小夜

………
〈目を開ける〉

春宵

いない…

八重桜

気配もないな

白日

二人とも大丈夫?

小夜

あ…うん

春宵

大丈夫です

八重桜

首絞められてたじゃないか

春宵

大したことないよ

白日

けど念のため白菊さんに見てもらおう

白日

何かあったらよくない

春宵

あ…判りました

八重桜

小夜たちだけじゃなくはるまで…許せない

小夜

…ごめんね、春宵

春宵

えっ?

小夜

誠くんの目的は私を殺すこと

小夜

だからその周りも巻き込んでる

小夜

いま春宵が襲われたのもそういう理由

小夜

(現に、三日月さんも黒鉄さんも、)

小夜

(CALMのみんなも、私と共同で仕事をしたことがある人だ)

小夜

(…徹底的に潰しに来てるとしか考えられない)

八重桜

…だとしても、悪いのは小夜ではないだろう

八重桜

みんなアイツが悪い、お前のせいじゃない!

小夜

八重桜…

白日

そうだよ、小夜だって巻き込まれてる側だよ

春宵

あまり気を病まないでくださいね

小夜

…ありがとう、3人とも

***

数時間後 本部 司令官室

彗星

つまり、早水は君に関係のある人物を狙っていた…

小夜

はい

夜鷹

何の因縁なんだかな

小夜

見当も、つきません…

彗星

……

彗星

小夜、今日はもう休みなさい

彗星

工作部のみんなには、身の安全を確保した上で待機するようにと、夜鷹が伝えている

彗星

だいぶ疲れているだろうし、ゆっくりするといい

小夜

…すみません

🚪<『バタン』

夜鷹

…彗星さん

夜鷹

奴の目的は、やはり小夜を消すことなんでしょうか

彗星

状況的にそう考えざるを得ないね

彗星

早水の行方は稲妻さんたちに調査してもらってる

彗星

進展があればいいんだけど

***

それから、10日が経った。

音沙汰はない。

任務も、火急のものを除いて一時中断。

待機という名の、『避難』だった。

湊の部屋

小夜

〈ベッドに寝転がっている〉

小夜

……

小夜

(私ひとりのせいで、こんなに迷惑が掛かってる)

小夜

(早くどうにかしたいのに何もできない…)

小夜

(何も、判らない……)

小夜

ひとりだとこんなに無力だなんて……

小夜

〈机の上に置いたペンケースを見る〉

小夜

(あれ誠くんがくれたやつだっけ…)

小夜

(…ん?確か貰ったのが誕生日の時で、)

小夜

(工作員が襲撃される事件が発生したのはそのあと…)

小夜

……まさか、
〈飛び起きてペンケースを探る〉

ガサガサゴソ、

小夜

(この、底の部分…なんか入ってる)

小夜

✂️〈切ってみる〉

小夜

……

小夜

?!これ、

小夜

…盗聴器…!?

小夜

っ、ぇい!

『バキン、』

〈盗聴器をかち割る〉

小夜

……っ、…うそ、

小夜

(じゃあ…これを受け取った日から私の周りの情報は筒抜けで、)

小夜

(これは本部にも何度か持って行ったから…)

小夜

(それで情報がバレて、みんなに、迷惑が、)

小夜

ど、しよ…静、夜鷹さん、

小夜

(誰か、誰かに伝えなきゃ、)📱

小夜

!……え?

小夜

(知らないアドレスだ…迷惑メール?)

小夜

〈開いてみる〉

小夜

……!!

小夜

〈急いで電話をかける〉

小夜

📱……

夜鷹

📱『俺だ、どうした?』

小夜

お疲れ様です、あの…

小夜

いま、彼からメッセージが届いて…!

夜鷹

📱『…!』

***

AITO本部 会議室C

夜鷹

小夜、さっきの話は本当なのか?

小夜

はい、こんな内容で…
〈メールを見せる〉

『今から24時間後、ある5つの敷地内にそれぞれ設置した爆弾を同時に爆破する』…?!

流星

『多くの命が奪われたくなければ、急ぐことだな。早水誠』…

天ノ川

盗聴の件といい、なんだって今こんな時に…!!

メッセージの送信時間は56分前…ということは、

爆発時間は明日の午前9時30分!

夜鷹

内容はこれだけだったのか?

小夜

はい、他には何も…

小夜

だから、この情報だけじゃ…

??

すぐに対処しなければ、多くの命が奪われ、

??

我々は国からの信用を失い、居場所を追いやられるかもしれないね


彗星さん

彗星

やぁ、みんなお疲れ様

小夜

あの、彗星さん、私…

彗星

もういろんな人から云われてると思うけど、これは小夜のせいじゃないよ

彗星

むしろ、こうなるまで事を放置してしまった私の責任だ

彗星

もういい加減、決着をつけないといけないね

流星

ですが、どうするんですか

天ノ川

早水がどこにいるかも判らないのに…!

彗星

そうだ、我々は何も判っていない

彗星

諜報部にも水面下から調べてもらっているが…それだけでは駄目だろう

彗星

真正面から探りに行くべきだ

夜鷹

真正面から?

彗星

小夜

彗星

この事態を解決する鍵は、おそらく君だ

***

爆発まで残り12時間

???

……

(爆弾の設置は問題ない)

(あとは時間になるまで待つだけだ)

〈ある写真を睨みつける〉

小夜…天沢湊…絶対に許さない

(俺が、この手で殺すまで、どこまでも追いかけてやるって、)

(そう誓ったんだ)

***

10年前

誠(幼少)

なぁなぁ、どうしてうちには兄ちゃんしかいないんだ?

誠の兄

…僕らの両親は、5年前に殺されてしまったんだ

誠(幼少)

どうして…?

誠の兄

さぁ…?理由なんてなかったんだろうけど…

誠の兄

…これが犯人だよ
〈ある写真を誠に見せる〉

誠(幼少)

女の人…

誠の兄

女の人だからって侮っちゃいけない

誠の兄

この人は秘密組織の工作員なんだ

誠の兄

コードネームは小夜

誠の兄

"おじさん"が教えてくれた

誠(幼少)

"小夜"……

誠の兄

誠の兄

俺は、両親の仇を討つよ

誠の兄

それで、父さんと母さんの無念を晴らす

***

2年前

自由の星・教祖

お前の兄は殺された

自由の星・教祖

AITO工作員の"小夜"に

っなんで…!

自由の星・教祖

奴らは国を守るためならどんなことでも隠す

自由の星・教祖

口止めのためなら殺しでもなんでもやる連中だ

どうして、どうして俺から全部を奪っていくんだ…!

許さない、許さない…!!

絶対に殺してやる!!

***

現在

……

(誰だ?)

📱……!天沢湊、

『話がしたい。明日の朝8時30分、西日岬の港で待ってる。』

……爆発の1時間前…

(解除を諦めて、対話を試みるつもりか?)

(大勢の命を見捨てて?)

…つくづく最低だな

(まぁいい、念のために連絡先を残しておいて正解だった)

(向こうからノコノコやってきてくれるなんて、好都合この上ない)

(この日に、爆発と同じ時間に、殺してやる)

***

___予告から23時間後

2月26日午前8時30分

小夜

……よかった、来てくれて

今更何を話そうというんだ

俺はお前に話なんてない

(殺せるなら、それだけで…)

〈袖の中でナイフを持ち、背中で隠す〉

小夜

そう、だよね…家族の仇も同然だから…

小夜

…でもお願い、私の話を聞いてくれないかな

小夜

ううん、聞いて

To be continued

早水誠/最上ハヤト 自由の星の構成員だった青年。 湊を仇だと思い、殺害を目論む。 今までの障害の大体は彼の仕業。 湊のことを徹底的に調べ上げ、年齢詐称までして中央高校に転入、彼女に近づいた。

🌙空瑠璃

今回もこちらのメーカーさんを使わせていただきました!

🌙空瑠璃

ありがとうございました!

次回 Episode.41 タイムリミットまで

表と裏と裏の裏。

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