作者
作者
作者
その場所は、またも体育館の裏だった。
金宮亜由美
金宮亜由美が、佐倉井瀬奈、小泉天音、柴井琴里をにらんだ。
小泉天音
柴井琴里
天音は少々怯えながら、琴里は慣れている感じで、 亜由美に反論した。
柴井琴里
町屋美樹
町屋美樹は、瀬奈達を非難するように言った。
町屋美樹
柴井琴里
小泉天音
天音が少し慣れたところで、亜由美の何かが切れた。
金宮亜由美
金宮亜由美
亜由美がみんなに視線を向けると、美樹達が動いた。
佐倉井瀬奈
金宮亜由美
亜由美が、少し笑ったかと思うと………
パシンッと音がして、それと共に悲鳴が聞こえた。
小泉天音
金宮亜由美
その音は、亜由美が天音の頬を叩いた音だった。
それを見た初原真理愛、上原百花、大黒陽子、雨内友香も 瀬奈、天音、琴里を叩いていった。
そのうちに、瀬奈達の頬が赤くなっていく。
小泉天音
佐倉井瀬奈
柴井琴里
天音と瀬奈は涙を流し、琴里は呆れていた。
町屋美樹
初原真理愛
上原百花
上原百花
初原真理愛
大黒陽子
金宮亜由美
大黒陽子
初原真理愛
上原百花
町屋美樹
雨内友香
町屋美樹
大黒陽子
向こうで自分のことを批判していると気付いた瀬奈は、 恥ずかしくてうつむいた。
そのとき、琴里と天音が声をかけてきた。
柴井琴里
小泉天音
琴里と天音はそう言ってくれるが、 瀬奈は信じられなかった。
佐倉井瀬奈
小泉天音
柴井琴里
天音と琴里の優しさに、瀬奈は泣きそうになった。
佐倉井瀬奈
10分後
上原百花
大黒陽子
瀬奈達は、学校から少し近い、古い公園のトイレにいた。
もう、5時間目が始まっている時間帯だが、 瀬奈、天音、琴里のせいにし、授業をサボることにした。
雨内友香
町屋美樹
雨内友香
瀬奈、天音、琴里を除く女子達は、 授業初サボりで興奮しているようだった。
金宮亜由美
大黒陽子
町屋美樹
思いついた美樹は、手洗い場の水を勢いよく出し、 これでもかというほど溜めると、 琴里の頭をつかみ、水につけた。
柴井琴里
町屋美樹
一旦顔を上げても、すぐに水の中に押し込まれる。
柴井琴里
琴里は必死に抵抗するが、真理愛達が手足をつかんで 離さなかった。
その光景を、瀬奈と天音は見ることしかできなかった。
町屋美樹
金宮亜由美
雨内友香
友香はそう言って、再び水を出す。
琴里の長い髪が濡れてくところまで見ると、 天音と瀬奈はもう、黙ってはいられなかった。
佐倉井瀬奈
小泉天音
しかし、そんな単純なものではなかった。
上原百花
佐倉井瀬奈
佐倉井瀬奈
百花は瀬奈を突き飛ばし、琴里の頭をどんどん沈める。
小泉天音
上原百花
初原真理愛
天音は、まず真理愛と百花をトイレの外に出し、 あたふたしている陽子や亜由美達を押しのけて、 琴里を救出した。
瀬奈も、入ってこようとする真理愛と百花を止めようとするも、真理愛と百花、そして駆け寄ってきた亜由美や友香、美樹によって、身動きがとれなくなった。
天音は琴里を床に寝かせ、汚いと思っても今は、 こうするしか助ける方法は無いと思って、 声をかけ続けた。
小泉天音
柴井琴里
琴里が起き上がるのを見て、天音は微笑んだ。
小泉天音
柴井琴里
小泉天音
柴井琴里
天音と琴里が瀬奈に気が付いたとき、真理愛が笑って言った。
初原真理愛
小泉天音
柴井琴里
真理愛を除く百花達は、天音と琴里を取り押さえた。
初原真理愛
大黒陽子
陽子は天音から手を離し、瀬奈の方に行った。
そして、瀬奈の両手を、後ろで押さえる。
初原真理愛
真理愛は、カッターナイフを取り出した。
佐倉井瀬奈
そして、刃を瀬奈に向ける。
それだけで、瀬奈は意識を失い、気絶してしまった。
初原真理愛
まぁいいや
真理愛はにやりと笑い、刃を向けたまま瀬奈の所に走っていった。
小泉天音
柴井琴里
その声は、ただトイレに響くだけで、真理愛の気持ちは変えなかった。
そして…………
グサッと音がして、瀬奈の胸元に、刃が刺さった。
柴井琴里
小泉天音
血が吹き出し、瀬奈はもう、助かるとは思えなかった。
小泉天音
初原真理愛
小泉天音
柴井琴里
天音と琴里は、顔を見合わせると、トイレから駆け出して行った。