TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

【LINE152】自分のことを好きだと思い込んで告白してきたお局が、振られた腹いせに弁護士の振り

一覧ページ

「【LINE152】自分のことを好きだと思い込んで告白してきたお局が、振られた腹いせに弁護士の振り」のメインビジュアル

【LINE152】自分のことを好きだと思い込んで告白してきたお局が、振られた腹いせに弁護士の振り

1 - 【LINE152】自分のことを好きだと思い込んで告白してきたお局が、振られた腹いせに弁護士の振り

2022年11月24日

シェアするシェアする
報告する

ミドリ

ちょっと、シンく~ん!

シン

ミドリさん?

シン

どうかされましたか?

ミドリ

どうかされた、じゃないわよぉ!

ミドリ

資料にミスがあったわぁ。

ミドリ

これ、見たのが私だったから良かったけどぉ

ミドリ

他の人だったら怒られていたからねぇ?

シン

ミス、ですか……

シン

お手数をお掛けしてしまい、申し訳ございません。

シン

指摘箇所を教えて頂けますか?

ミドリ

そうねぇ……

ミドリ

それは、今日残業に付き合ってくれたら教えてあげるわぁ。

シン

残業、ですか?

シン

あの、今比較的手が空いているので、

シン

残業するよりはいいかと思うのですが、

シン

いかがですか?

ミドリ

んもうっ!

ミドリ

シンくん、分からない?

シン

えっと……?

シン

なにが、でしょうか?

ミドリ

だ・か・ら!

ミドリ

わざわざ二人きりになる時間を作ろうとしてるじゃないの!

ミドリ

んもうっ、こんなこと言わせるなんて意地悪なんだから!

シン

え、どうして二人きりになる必要があるんですか?

ミドリ

他の人に知られたくないことって……

ミドリ

あるじゃない?

シン

あの、もし相談とかでしたら

シン

俺なんかよりも、経験豊富な先輩とか

シン

部長とかにされてはいかがでしょうか?

ミドリ

んもうっ、違うわよ!

シン

違うんですか……?

ミドリ

二人でする話と言ったら、告白に決まってるじゃない!

シン

告白……?

シン

どういうことですか?

ミドリ

本当は直接言いたかったんだけど、今言うわね?

ミドリ

アタシ、シンくんのこといいなぁって思ってるの。

シン

……ハイ?

ミドリ

だーかーら!

ミドリ

このアタシがシンくんのこといいなぁって思ってるから

ミドリ

付き合ってあげるって言ってるの!

シン

えっと、すみません……

シン

俺、学生の頃から付き合っている彼女がいて

シン

そろそろ結婚とかも考えていたんですよ。

シン

もし、勘違いさせるようなことをしていたなら謝ります。

シン

本当に申し訳ございません。

シン

俺、ミドリさんとお付き合いはできません。

ミドリ

えっ……!?

ミドリ

か、彼女がいたの……!?

シン

はい、飲み会の席で一人の先輩に言ったら、

シン

次の日から皆さん知っていたので、

シン

ミドリさんも知っているだろうと思っていました。

シン

それに、自分から彼女がいる!とわざわざ言うものでも

シン

ないと思っていたので……。

ミドリ

そ、そう……

ミドリ

彼女、いたのね……

シン

はい、お気持ちに答えられず、申し訳ございません。

ミドリ

で、でも、結構その気、というか

ミドリ

思わせぶりな行動とか多くなかったかしら?

シン

そう、ですか……?

ミドリ

いや、もういいわ。

シン

すみません。

シン

俺、誰かに言うつもりとかないので、

シン

今後も宜しくお願い致します。

ミドリ

えぇ、こちらこそ……

数日後

リョウ

こちら、シンさんのご連絡先で間違いないですか?

シン

はい、そうですけど……

シン

あの、どちら様ですか?

リョウ

突然申し訳ございません。

リョウ

弁護士のリョウと申します。

シン

あの、弁護士さんが俺に何の御用でしょうか?

シン

それにどうやって僕のLINEを?

リョウ

同じ職場にミドリさんっていらっしゃいますよね?

シン

え?

シン

えぇ……

シン

先輩社員ですが。

リョウ

彼女から相談がありまして。

シン

相談?

リョウ

はい、シンさんからセクハラを受けている、と。

シン

はい!?

シン

セクハラ、ですか!?

シン

俺が!?

リョウ

はい、それで彼女は裁判を望んでいないので、

リョウ

できれば示談でお話を済ませられたら、と思っておりまして。

シン

ちょ、ちょっと待ってください。

シン

あの、俺がどんなことをしてセクハラになったというんですか!?

リョウ

それは守秘義務ですので……

シン

いやいやいや、何をしたかもわかっていないのに、

シン

突然セクハラをしたって……

シン

しかも、示談ってことは慰謝料を払えってことですよね?

シン

それなら尚更きちんと話してくれないと分かりませんよ!

シン

俺、ミドリさんに直接確認してきます!

数分後

シン

ミドリさん、すみません。

シン

今って大丈夫ですか?

ミドリ

シンくん……

ミドリ

何かしら?

ミドリ

アタシ、あなたと話したくないんだけど

シン

すみません、どうしても確認したいことがあって

ミドリ

何かしら?

シン

先程、ミドリさんにセクハラをしたということで、

シン

弁護士から連絡があったのですが……

シン

セクハラをした覚えはないのですが、ご存知ですか?

ミドリ

えぇ、もちろんよ。

ミドリ

アタシが依頼したんだから。

シン

あの、俺セクハラをした覚えはないのですが、

シン

どのようなことがセクハラだと思ったのでしょうか?

ミドリ

まぁ!

ミドリ

そういうものよね、セクハラした側は自覚がない。

ミドリ

でも、された方は、嫌な気持ちでいっぱいなの。

シン

それは申し訳ありません。

シン

しかし、話し合うよりも先に訴えられては分からないんです。

ミドリ

あなたと話したくなかったの!

シン

話したくなかったと言われても……

シン

数日前までは普通に話していましたよね?

シン

そこで何か不手際がありましたか?

ミドリ

よく言うわね!

ミドリ

アタシが告白しようと思えるほどに、

ミドリ

思わせぶりなことをしておいて……!

シン

俺ミドリさんを不快にさせるようなこと、しましたか?

ミドリ

好意じゃないなら……

ミドリ

あの情熱的な視線は何なのよ!

シン

……は?

シン

あの、情熱的な視線って何ですか?

ミドリ

アタシのことをじーっと情熱的に見てる時あるじゃない

シン

ミドリ

それが、好意じゃないなら、

ミドリ

性的な目で見ていたんでしょう!

シン

あぁ、それですか?

シン

ミドリさんの後ろに予定表があるじゃないですか。

シン

俺、視力が悪いからそれでじーっと見ることがあるんです。

シン

決してミドリさんを見ていたわけではないんですよ

ミドリ

今なら何とでも言えるでしょ!

ミドリ

とにかく、慰謝料を支払わなかったらもう裁判よ!

ミドリ

それと、あなたと話したくないから、

ミドリ

今後はすべて弁護士を通して話をしてちょうだい!

数時間後

シン

あの、すみません

シン

ミドリさんの件でお話があるんですけど。

リョウ

はい、どうされましたか?

シン

ミドリさんの話ですが慰謝料を支払うことに納得ができないんです

リョウ

どうしてですか?

リョウ

彼女から話を伺ったと報告を受けているのですが……

リョウ

それでもご納得頂けなかったのですか?

シン

はい、納得できませんでした。

シン

あの、弁護士さんは話を聞いただけでミドリさんの

シン

話を全て信じたのでしょうか?

リョウ

いえ、そういうわけでは……

シン

でしたら、証拠などがあるのでしょうか?

シン

証拠等があるのでしたら、そちらを見させていただきたいです。

リョウ

それはプライバシーの問題でできません。

シン

いや、証拠もなしに彼女の話だけを聞いて

シン

セクハラをしたと言われても……

シン

彼女が虚言をしている可能性もありますよね?

シン

しかも、彼女から話を伺ったら

シン

俺が彼女のデスクの奥にある予定表を見ていただけで、

シン

自分が見られていると思っていたわけですが……

リョウ

あのね、加害者はいつでも意識していないんですよ。

シン

証拠があれば、俺にも悪い所があるのは分かります。

シン

でも、証拠もなしに言われるのは気分が悪いです。

シン

あと、どうして俺の連絡先を知れたんですか?

リョウ

LINEの方が連絡を取りやすいと思って、

リョウ

ミドリさんから連絡先を教えてもらいました。

シン

それでは、あなたは彼女から俺との関係をどのように

シン

伺っているのでしょうか?

リョウ

会社の先輩後輩関係だと伺っています。

シン

他には?

リョウ

いえ、特には……

シン

なるほど。

シン

実は俺、数日前にミドリさんから告白をされたんですよ。

シン

で、フラれたからその腹いせに

シン

弁護士事務所に嘘の報告をして訴えたのかなって思ってます。

リョウ

し、失礼な…!

シン

あと、このこと本当は黙っておこうと思ったんですけど、

シン

同僚のみんなに相談しちゃいまして

リョウ

へ?

シン

こんなことされなかったら言うつもりなかったんですけど、

シン

ミドリさんにこんなことされちゃったんで、

シン

復讐?ってわけではないんですけど、

シン

こちらもそれなりのことをしようと思いましてね。

リョウ

な、なんでそんなことしたのよ!

シン

あれ?何か語尾が違いますね?

リョウ

あ、いえ…

リョウ

変換がなぜか先ほどのようなものになり…

シン

あと、あなたのお名前を弁護士のデータベースで調べたんですけど

リョウ

へ?

リョウ

なんでそんなことを!

リョウ

信用してないんですか!

シン

してないですよ

シン

証拠もろくにないので一方的に決めつけてくるような弁護士の人

リョウ

そんな…

シン

そしたら無かったですよ

シン

あなたの名前

シン

LINEに出ているのが本名だと思いますけど

リョウ

こ、これは偽名で…

シン

偽名を使って私とやりとりしてたんですか?

シン

弁護士なのに?

リョウ

そ、それは…

シン

やっぱり…

シン

あなた、ミドリさんですよね?

リョウ

そんなわけ…

シン

なんだかこのままだと変な感じがするので、

シン

ミドリさんのLINEに切り替えますね。

数分後

ミドリ

どうしてアタシだと分かったのよ!

シン

カマをかけたつもりだったんです。

シン

でも、まさか本当にミドリさんだとは思いませんでした。

ミドリ

なによ……!

ミドリ

せっかく別の携帯を用意してまでしたのに…

ミドリ

調べるなんて趣味が悪いわよ!

シン

あなたがそれを言いますか?

ミドリ

どういう意味よ!?

シン

弁護士のフリまでして俺からお金を奪おうとしたんですよね?

シン

それがバレたら逆ギレって……。

ミドリ

なによ!なによ!

ミドリ

アンタ、同僚たちにアタシが告白したことを言ったんでしょ!?

ミドリ

そんなの、名誉棄損!

ミドリ

侮辱罪!

ミドリ

なんでもいいから、訴えられるモノ全部

ミドリ

アンタに罪を着せてやる!

シン

……言ってませんよ。

ミドリ

へ?

シン

ああいえば、焦って言うかなって思ったんです。

シン

告白されたことを他の人にバラすって……

シン

小学生じゃないんですから、そんなことしませんよ。

ミドリ

な、なぁんだ!

ミドリ

それじゃあ、やっぱりシンくんは

ミドリ

アタシと付き合いたいと思っているのね♪

シン

はい?

シン

だから、なんでそうなるんですか。

ミドリ

社内恋愛が他の人にバレたくないという気持ちはね

ミドリ

とっっってもよくわかるわ。

ミドリ

だから、アタシ達内緒で付き合いましょうよ♪

シン

いやいや……

シン

俺、彼女がいるって言いましたよね?

シン

しかも、結婚まで考えている彼女がいるって。

ミドリ

んもうっ、そんなの別れちゃえばいいじゃない!

シン

は?

ミドリ

アタシとなら、すぐ結婚出来るわよ?

ミドリ

アタシ、今すぐにでも結婚できるし、仕事も辞められるわ!

ミドリ

だから、アタシと付き合いましょうよ?

ミドリ

絶対に、シンくんの今の彼女よりもイイ女だからさ♪

シン

いえ、あなたと交際するという事は、

シン

今もこれからも、一切あり得ません

ミドリ

な、なんでよ!

シン

というより、この件は上司に報告させて頂きます。

ミドリ

な、なんで上司に言う必要があるのよ!?

シン

ミドリさんがしてること、これも立派な

シン

セクハラですよ。

ミドリ

へ?

シン

セクハラというのは、女性だけが受けるものではありません。

シン

女性から男性にするものもあります。

シン

それに、俺の場合はLINEのトーク履歴という

シン

証拠もしっかりとありますから。

シン

明日、部長に報告しますので話はそれからしっかりとしましょう

ミドリ

そんな……

ミドリ

そんなぁ!!

後日談

シン

俺はミドリさんとのLINEの履歴や

シン

ミドリさんが弁護士を偽って俺に金を請求してきたことを

シン

上司に報告した。

シン

その結果、もちろん上司からはかなり説教を食らった。

シン

俺としては、今後関わらないのであれば、

シン

彼女を訴えようとも思っていなかったので、厳重注意で終わった。

シン

そして、俺は他の人に話していないのだが、

シン

上司がミドリさんを怒っている現場を何人かが目撃し、

シン

背ひれ、尾ひれが付いて噂が出回った。

シン

その後、ミドリさんはもうこの会社にいられなくなってしまい、

シン

自主退職をした。

シン

俺は、もうミドリさんから迷惑をかけられることもなくなり、

シン

平和に仕事に打ち込むことができるようになりました。

この作品はいかがでしたか?

0

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚