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柚華-유화@受験生低浮上
26,365
胡蝶蘭
24
#学パロ
さくら°
130
如月💜🎼㌥
20
俺には好きな人がいる。
泣き虫で、努力家で、人一倍優しい、君が好き。
好きなところなんて考えれば考えるほど出てくる。
けれど、これは伝えられないし、伝えてはいけない。
俺は好きな人とは小さいころからずうっと一緒にいた。
けど、幼馴染じゃ、ない。
大きい扉をノックして、部屋に入る。
何年もやっている動作なのに、いつも緊張するのは君のせいだ。
ベットで可愛い寝息を立てている俺の主人.....なつの肩を揺らす。
いるま
なつ
いるま
いるま
なつ
いるま
いるま
なつ
なつはちょーがつくほどの甘党。
朝が弱いなつにはよく甘いもので釣って起こさせている。
食べ物一つで笑顔になるなつ。その笑顔が大好きなのだ。
いるま
なつ
いるま
なつ
いるま
もう、子供じゃないんだから。
子供のころは友達みたいに関わっていたけれど、年齢が上がることに理解する。
俺はなつの友達になんてなれない。この主従関係を崩せない。
なつはよく、
「二人っきりの時は前みたいになつって呼んでよ~」
とほほを膨らませながら言っているが、その願いだけはかなえられない。
名前を言ってしまった瞬間、戻れない気がするから。
もう、これ以上、俺の特別にならないでほしい。
___なんて思っても、泣きそうな、残念そうな顔をしている なつの願いは断れるはずもなくて。
いるま
なつ
俺はまた、その笑顔を見るために、いいよって言ってしまう。
なつ
なつはおいしそうにフレンチトーストをほおばり俺に話しかけてくる。
リスみたいでかわい.....
って危ない。口に出さないように気を付けないと。
いるま
なつ
なつ
いるま
本当なら、俺も仲良く話したいよ。隣にいたい。一緒にどこでも行きたい。
けど、できないならいっそ願わない方がいいのだ。
なつ
なつ
いるま
なつ
主人の命令に、従者である俺は断れるわけがない。
いるま
なつ
なんてどや顔でいうなつがおもしろくて、少し笑った。
そしたら、なつは嬉しそうな複雑そうな...そんな顔で笑ってくれた。
いるま
なつ
朝食も食べ終わり、なつに休む間もないぎっちぎちの予定を読み上げる。
ベットに座って、足をバタバタさせてるもの子供っぽくてかわいい。
いるま
なつ
いるま
なつ
なつ
いるま
予定表を見てみる、確かに明日は全く予定がない。
なつ
いるま
なつ
なつ
いるま
なつ
いるま
なつは嬉しそうな顔をして「もう、家庭教師来るから」と部屋を綺麗にし始めた。
俺はそんななつに一礼をし、部屋を出る。
お出かけ......久しぶりだなぁ。
小さいころはよく出かけていた。
なつの嬉しそうな笑顔を見たら、あの時のことを思い出す。初めて会った、あの日のことを。
多分俺が、ガキのころ。
母親に連れられて大きい屋敷に行った。
母親
母親
父親との離婚を機にここで住み込みで働かせてもらうことにしたらしい。
いるま(幼少期
住んでいた家とは違う大きい庭に圧倒されながらも、母親の言う通りおとなしく過ごした。
しかし、どうしても我慢できなくなった俺は、 母親との約束を破って、一人で庭に出てしまった。
ガキだった俺は大きい庭があるのに走り回れないのが我慢できなかった。
庭に出た瞬間、栗色の髪をした男の子がうずくまってるのが見えた。
気になった俺は声をかけることにした。
いるま(幼少期
なつ(幼少期
顔を上げた男の子を視た瞬間、時が止まったのかと思った。
大きい深紅の瞳が、うるうるしていて、かわいらしかった。
きっと、この日、俺は恋に落ちたんだと思う。
いるま(幼少期
なつ(幼少期
いるま(幼少期
なつ(幼少期
いるま(幼少期
なつ(幼少期
いるま(幼少期
なつ(幼少期
なつ(幼少期
なつは膝を抱えたまま、小さく呟いた。どうやら、勉強が嫌でここに逃げてきたらしい。
いるま(幼少期
なつ(幼少期
いるま(幼少期
なつ(幼少期
いるま(幼少期
そう言って、俺は目の前に広がる庭を指差した。
大きな木に、色とりどりのお花。少し走れば、すぐに息が切れてしまいそうなくらい広い。
こんなところで遊べたら、きっと楽しいに決まっている。
いるま(幼少期
なつ(幼少期
いるま(幼少期
いるま(幼少期
なつ(幼少期
いるま(幼少期
なつ(幼少期
なつがくすっと笑った。
さっきまで泣きそうだった顔が、少しだけ明るくなった。
そのことが嬉しくて、俺はなつの手を引いた。
いるま(幼少期
なつ(幼少期
それから俺たちは、庭を走り回った。
花を見つけては名前を当てっこしたり、木の陰に隠れてかくれんぼをしたり。
途中で転びそうになったなつを引っ張ったら、二人で一緒に転んでしまったり。
気がつけば、なつはもう泣いていなかった。
なつ(幼少期
いるま(幼少期
なつ(幼少期
いるま(幼少期
庭の隅にあるベンチに二人で座る。
なつはまだ少し息を切らしながら、楽しそうに笑っていた。
なつ(幼少期
いるま(幼少期
なつ(幼少期
いるま(幼少期
なつ(幼少期
いるま(幼少期
なつ(幼少期
なつは嬉しそうに笑った。その笑顔を見て、俺は思った。
明日も、この笑顔が見たいなって。
それから、俺たちは毎日会うようになった。
母親には内緒。
なつの勉強が終わったあと、俺がこっそり庭に出て、なつがこっそり部屋を抜け出す。
二人だけの秘密。
なつ(幼少期
いるま(幼少期
顔を合わせるたびに、名前を呼び合って、笑って、遊んだ。
ある日はかくれんぼをして、ある日は花冠を作って、 ある日は二人で芝生に寝転がって雲を眺めた。
何でもない毎日だった。
けれど、俺にとっては何よりも大切な時間だった。
そして、いつからか。
俺は毎朝、なつに会えることを楽しみにするようになっていた。
もちろん、まだその気持ちに名前をつけられるほど、俺は大人じゃなかったけれど。
ただ一つだけ、確かなことがあった。
明日も、明後日も、その先も。ずっと、なつと一緒にいたい。
そう思っていた。
いるま
そのことがばれてから、俺はなつのお付きの執事、ということになった。
不満はなかった。庭だけでなく、部屋でもなつに逢えるからだ。
けど、次第に気づいて行った。
それに恋という名前がついてから、一段と苦しくなった。
絶対に結ばれない。思ってもいけないし、伝えることもできない。
きっと、いや、絶対。なつに婚約者でも出来たら、俺は執事をやめると思う。
俺以外の隣で、幸せそうに笑うなつを、見ていられる気がしないから。
いるま
次の日。
なつ
なつは鼻歌を歌いながら出かける準備をしている。
いるま
なつ
いるま
そう、うれしそうに笑うなつに相槌を打つ。
数分経って、服に着替えたなつが出てきた。
あまり見慣れない服装で、少し戸惑う。
なつ
いるま
なつ
いるま
なつ
拗ねたからなのか少し叫ぶなつに「はいはい」と言いながら、馬車へ押し込む。
前に座っているなつは足を組んでいて、まだ、不機嫌そうだ。
でも、無理に決まってんだろ。執事モードをOFFにして、可愛いって言うのは。
言ったら最後。きっとキャラじゃないこと言っちゃうから。 少し可哀想だけど、我慢してもらうしかない。
いるま
なつ
いるま
なつ
いるま
なつ
いるま
なつ
前言撤回、と言わんばかりに一瞬で機嫌を直すなつ。
わかりやすすぎる反応に、思わず口元が緩む。
いるま
なつ
馬車が揺れるたび、向かいに座るなつの栗色の髪がふわふわと揺れる。
いつもみたいなお堅い服じゃないなつは、どこからどう見ても年相応の可愛い男の子で、
隣を並んで歩くのが誇らしいような、でもどこか遠くに感じて恐ろしいような、 複雑な気持ちになった。
街に着き、なつがお目当てにしていたカフェに入る。
なつは目を輝かせながら生クリームがたっぷり乗ったパフェを頬張り、 「美味しい!」と何度も笑った。
いるま
なつ
いるま
指先でなつの口元についたクリームを拭うと、 なつは一瞬固まったあと、照れたように目を逸らした。
なつ
いるま
なつ
いるま
なつ
そんな軽口を叩き合っている時間は、あまりにも優しくて、温かくて。
本来の関係性だなんて、忘れてしまうぐらい、楽しかった。
この時間がずっと続けばいいのにと、願わずにはいられなかった。
カフェを出たあと、俺たちは街を歩いた。
大きな広場、賑やかな市場、花屋の店頭。
幼い頃、屋敷の庭を走り回っていた時のように、 なつはいろんなものに興味を示して俺の手を引っ張った。
つないだ手の温もりが痛いくらいに愛おしくて、俺は固く握り返すこともできず、 ただ優しく握り返すのが精一杯だった。
なつ
日が少し傾きかけた頃、なつが足を止めた。
案内されたのは、街外れにある小高い丘の上だった。
大きな一本の木が立ち、見下ろすと街並みと屋敷が一望できる場所。
出会った頃に遊んだ、屋敷の庭によく似ていた。
オレンジ色の夕日となつのシルエットが重なる。
さっきまであんなに楽しそうに笑っていたなつが、静かに風に吹かれている。
いやな予感がした。胸の奥が騒がしくなる。
いるま
なつ
振り返ったなつの表情は、泣き出しそうな、でもどこか覚悟を決めたような顔だった。
なつ
.....時間が止まった。
頭の中が真っ白になって、風の音も、何も聞こえずなつの一言だけがリフレインする。
ずっと恐れていた瞬間。いつか来ると分かっていた現実が、容赦なく突きつけられた。
いるま
絞り出した声は、自分でも驚くほど低く揺れていた。
なつ
なつ
なつは矢継ぎ早に言葉を繋ぐ。
なつ
なつ
いるま
気の利く優しい言葉など、今の俺はなつに言ってやれなかった。
ただ、その姿を見ることしかできなかった。
少し経って、なつが口を開いた。
なつ
堪えきれなくなったのか、なつの瞳からはポロポロと涙が零れ落ちる。
なつ
なつ
なつの本音をしっかり聞いてやらないと、と思った。
ここで口を挟めるほどの勇気が俺にはない。
なつ
なつ
なつ
胸に溜め込んでいた想いを吐き出すように、泣き叫ぶなつ。
なつ
なつ
なつ
溢れ出す言葉を受け止めながら、俺は静かに息を吐き出した。 胸の奥が張り裂けそうなほど痛い。
でも、もう隠す必要も、偽る理由もなかった。
いるま
久しぶりに呼んだその名前に、なつが驚いたように顔を上げる。
なつ
いるま
なつ
いるま
いるま
いるま
俺は一歩、なつとの間に距離を置くように下がった。
いるま
なつの瞳が大きく見開かれる。
なつ
いるま
いるま
俺の言葉を聞いたなつは、顔を下に向け、考え込んだかのように口を閉ざす。
なつ
なつ
なつの言葉に、俺は驚いた。てっきり引き留められるものだと思っていた。
けれど、思ってたより、なつは強かったみたいだ。
いるま
なつ
いるま
なつ
いるま
なつ
いるま
なつ
そこからまた沈黙が続く。なつは袖で涙を拭いてから、俺にまた向き直った。
なつ
いるま
なつ
いるま
なつ
なつは深呼吸をした。そしてなつと目が合う。少し耳が赤いのは気のせいか。
なつ
いるま
なつは少しだけ視線を泳がせ、ぎゅっと自分の服の裾を握りしめた。
夕日に照らされた頬と耳元が、先ほど流した涙のせいだけではなく、赤く染まっている。
なつ
いるま
なつ
風が二人の間を通り抜けていく。
なつの言葉の意味を理解した瞬間、胸が大きく跳ねた。
なつ
なつ
なつ
なつ
なつはまっすぐに俺を見つめてきた。
その目には迷いがなくて、切なくて、愛おしくて。
断る理由なんて、最初からどこにもなかった。
いるま
俺は静かに笑うと、なつとの距離を詰めた。
少し驚いたように目を丸くしたなつの頬に手を添える。
触れた肌は少し冷たくて、けれど手のひらから伝わる体温はあたたかかった。
なつ
いるま
呟くように言うと、なつは嬉しそうに目を細めて「するわけないじゃん」と小さく笑った。
そっと目を閉じたなつに顔を近づける。
二人を包むオレンジ色の光の中で、息が重なるほど近くになった。
重なった唇は、驚くほど柔らかった。
ゆっくりと離れると、なつは少し照れくさそうに、でも今までで一番綺麗な笑顔を見せた。
最初で最後のキスは、苦くて、甘かった。
いるまがいなくなって、次の日
家の前に、馬車が来た。そこには、俺の婚約者が乗っている。
扉が開き、歩いてきた女性が俺の前で止まる。
ももの
ももの
そう言ってお辞儀をする綺麗な女性。動くたびに、2つに結んだ髪が揺れている。
この家の嫡男に生まれた使命。この女性を幸せにしないといけない。
だけど、初めて会ったあの日から、俺の大切な人は変わらない。それはきっと一生。
いるまのおかげで嫌なことも全部、頑張れた。
あーあ、やっぱり、俺のことを幸せにできるのはお前だけだよ、いるま。
なつ
来世は、あなたのキスで目覚めたい。
なつのもとから離れて。馬車に揺れながら、俺は外の景色を眺めていた。
きっと、今頃なつは婚約者と会ったんだろうな。
目を瞑って思い出すのは、なつの笑顔と最後のキス。
きっと一生、忘れられないんだろうな。
この後、どうするかは考えていない。まぁ、適当にそこらへんで働いて..... 普通に生きていくんだ。
何度も、何度も、考えたことがある。俺もなつと同じ身分だったら、 あんな婚約無視して攫う度胸があったら。
だけど、何度考えたってこの差は残酷で、埋まらない。 そう心では思っていても、やっぱり俺の願いは変わらないんだ。
いるま
君をキスで起こせる、王子様になりたかった。
コメント
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いやもう、最初から最後まで切なすぎてやばかった……! 幼い頃の出会いからずっと想い合ってるのに、身分の壁で「執事」でいることを選んできたいるまの心情描写がとにかく刺さる。最後の丘の上で互いに想いを伝え合うシーン、そして「来世は君のキスで目覚めたい」って――もうその一文で全部持ってかれたわ。初回からこれだけの感情の質量を詰め込んでくる構成、本当に好き。続きが待ちきれない🔥