黒雲に覆われて、空が見えない世界の下にゴーストタウンと化した街があった。そこに人が独り彷徨っている。
僕
食料を探しに来てから何日も何週間も経ってるのに収穫なしか……
僕
川も黒く濁っていてとても飲めないし、この街には動物の死骸すらない。
僕
それにしても腹が減ったな〜
そのとき黒い雨が降り始めた
ザーザー、ザーザー ポチャッ
僕
ヤバ!
僕
良かった!ここは街だから雨をしのげる場所見つかりやすいから安心だ!
僕
しかしあの雨を浴びた人達はみんな暖かい思い出を失って最期は理性を失って死ぬんだよな…
僕
俺は絶対そうはなりたくない死ぬなら寿命で死にたいよ。
僕
とりあえず、予め持ってきた数本の枝とライターで火を焚こう。
僕
もう遅いし寝るとするか
男の夢
僕
こたつのを囲んでみんなで談笑しながら団欒してる、とても暖かい、でもこの人たち誰だっけ??
次の日
僕
昨日は不思議な夢見たな、なんだったんだろう。
僕
それにしても腹が減って死にそうだ……
僕
いくら歩いても見えるのは空虚な世界、人もいない、音もしない悲しい世界。
僕
俺なんのためにこんな場所歩いてるんだっけ……
黒く濁った川を見つけてその川沿いの葦を掻き分けて男は歩いた
僕
空腹で死にそうだ死骸でもいいから何か食べたい。
僕
あ!
葦の群から抜けて足元に足を失くしたモグラとその子モグラがいた、 男はそのモグラ親子を見つめた
黒雲は大きくなり地上をもっと黒くした