忠誠を誓う

アサルトライフル片手に軍の兵士達が集まる庭のような場所へ 一人突っ込んでいく

ただただ殺すだけだ あの人達にあんな事をした奴らにあげる慈悲などない

ほぼノールックで兵士達を仕留める

ダダダダッとライフルの音だけが頭に響く

俺が侵入したことがばれたのか銃等武装した兵がでてきた

皆が銃ごしに俺を見ている

皆緊張した目で、危険な化け物を見るように俺を見ている

俺から見たらお前ら全員化け物だよ

それが合図だったかのようにルグルは高く、高く跳ぶ その姿は異様だった

その瞳は赤と青の宝石のように輝いて その背中には悪魔のような翼 その髪は光を反射する銀髪

誰かがその姿を見て綺麗だと言った もう壊れてしまった その異様な姿は兵士たちの精神を壊した

人知を超えた美しさに恐ろしさ もう勝ち目などないのだ

全長1m50㎝を超える大きな刀を異空間から引きずり出す ルグルの魔力で黒く染まった刃を兵士に突き刺す

刃の根元の色が少しだけ赤く染まる

その場の兵士を殺し終えたルグルは悠然と 軍の基地の中へ入っていく

ズズズ、と影から黒い何かが出てくる

黒いそれに命令し、捕まっているであろう場所、地下への階段を探す

廊下の一番奥に違和感のある壁を見つけた 近付いてみれば小さくて分かりにくい凹みがあった

くっと少し力を込めて押せばカコン、と鳴って 扉が現れる

暗い部屋に差し込む小さな窓からの光と 開けた扉から滲む淡い黄色の明かり

ならば

リーパーだよ！

その台詞を最後まで言うことはできなかった

だって次の瞬間にはその人の体に穴が開いていたから

にっこり笑顔なルグルとは対照的に サーッと青くなっていくS軍の兵士達

アサルトライフルで頭と腹を打ち抜いて、偵察に行かせていた子達に 戻ってきてもらい、より死体が惨たらしくなるよう頼む

幹部の胸元を漁れば地下へ続くであろう部屋の鍵が出てくる

バンッと音が鳴って体の重心が揺らぐ

足を少し下げて転ばないようにした後 その音がした方向を見る

見間違えたりしない

緑のパーカー 少し長い茶髪の前髪から覗く翡翠の瞳

その声は届かずに容赦なく2発目が瞳を狙う

的確なエイムで瞳を撃たれる

ルグルの守りが浅くて瞳を打ち抜かれる 幸い脳には届いてなかったが死期が近いからか治らない

片目が見えなくなって距離感がいまいち分からなくなる 血が垂れて床を赤く染めた

ゾムを人殺しにするわけにはいかない どうせ洗脳されているのか操られているかの二択だろうが

君はきっと自分のせいだと言うだろう

ゾムの影から手が伸びてゾムを捕まえる 身動きができなくなったゾムを気絶させる

笑っていよう 心配させないよ、助け出すよ

少し油断してしまった さっきあんなことがあったのに

視界の端で赤い布と緑の布がなびいた気がした

見に行っても何もない 見間違いかと思い、進路を戻そうと振り返った

これは選択を間違えた

近距離か遠距離か、 どちらが得意なのかわからない人が来た

大きめの剣を持っていた 何度か切りかかって、失敗したらいったん引く

タイミングを見つつまた向かってくる

トントンが離れたのを見計らって転移する もうそんな距離は移動できないが

転移した先はトントンとあった部屋から離れた位置にある一部屋だった

そのあとすぐ部屋の外に出た

このままじゃ勝てないか

服を引き裂いて目を押さえつけるように巻く

走り出して皆を探す

その間皆がどんなことが得意だったか思い出していた

～～～ぺ神は～～

チーノを見つつ角からそっと覗く

グンッと急に口に手を当てられて部屋へ連れ込まれる

そう言ってぺ神は皆がどう戦うか、対策はどうすればいいか教えてくれた

最後に、と首にペンダントを着けてくれた

そっと掌に水色の石を4つのせてくれた