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泣きまじだァ。゚(*´□`)゚。ウワェェェン!!
俺は逃げ続けた
あいつの最期の笑顔が頭に残る中
敵を無視し走り続けた
''逃げる''
しにがみとの最期の約束、守らなくてはならない
ぺいんと
気が付くと知らない場所に来ていた
無我夢中で能力を使い続け
走って走って走り続けたんだ
勿論知らない場所に来ているだろうな
そう考えながら山道を歩く
瞬間、俺の身に異変が起こった
ぺいんと
きっと能力の使い過ぎだろう
視界はぐるぐると回って耳からは高い音しか聞こえない
手や足に力が入らなくなる
俺はその場で崩れる様に倒れた
ぺいんと
''逃げる''
そうしにがみと約束したのに
もっと遠くへ
もっと走って
もっと生きて
もっと泣いて
するべき事は沢山ある筈なのに
ここで倒れてはいけない筈なのに
何故動かない?動けない?
ぺいんと
こんな所で気絶したら
こんな所で休んでいたら
きっと敵に見つかる
だから駄目なんだ
ここで意識が
駄目…なんだよ…
ぺいんと
目が覚めると空には丸くて大きな月が登っていた
俺に笑いかけるようにこちらを見ていた
ぺいんと
そんな月を見ているとしにがみを思い出してしまう
あの優しい笑顔
元気な声
今でも鮮明に頭にこびり付いている
そんな中、脳内にビデオテープがあるかのように声が響き渡る
──逃げて
透明な声でそう呼びかけてくる
俺はその声の通りに逃げようとする
ぺいんと
どこから来たのか覚えていないのだ
景色は勿論、音や踏んだ感触なども一切覚えていない為どこから来たのか分からなくなってしまった
足跡を探そうにも今は秋
落ち葉が舞う時期なので消えてしまった
俺は自分の感を信じ走った
ぺいんと
その後も俺は走り続けた
自分の限界が来るまで、ずっと
走り続けているといつの間にか日は登り、日光が俺を照らした
そんな中、''救い''のように建つ建物が少し見え、俺は更に走り続けた
ぺいんと
ぺいんと
この空気、匂い、雰囲気
間違いない
ここはしにがみの
''最期の場所だ''
敵
俺は絶望故に周りが見えていなかった
敵
敵
敵は持っている剣を俺に向けて走ってきた
グサ───
ぺいんと
腹に1発喰らってしまった
俺の能力で逃げる事も出来たが、生憎能力の使い過ぎで使えない
というか、使う気もない
敵が放った一言
''哀れなお仲間さん''
この言葉で俺は頭に来た
ここで逃げては絶対に駄目
何発喰らってでもいいから逃げるんじゃない
''ぺいんと''
ぺいんと
敵
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
そう怒鳴る様に言った
しにがみを哀れだと言った事を後悔させてやる
敵
敵
敵
この時の俺の感情を聞かれたら即答できるだろう
''殺意''だ
哀れ?頭が回らない?
こいつは何を見ていたんだ
しにがみが焦らず俺を逃がす様に説得した事
最後まで笑顔でいて涙を流していた事
これを哀れだの頭が回っていないだの言いやがって
ぺいんと
神様がいるのなら
仏様がいるのなら
俺に力をくれ
こいつの存在を消せる程の力を
その願い、叶えてやろうじゃないか
ぺいんと
ダークぺいんと
ダークぺいんと
大きな黒い翼
黒いパーカー
俺と同じ見た目
俺は直感でそう思った
''守護神のような存在''だと
ダークぺいんと
ダークぺいんと
ダークぺいんと
敵
敵
ダークぺいんと
ドガ…バコンッッ
瞬間、黒い大きな弾のようなものは敵を横切り、後ろの城に当たった
壊れる過程は見えなく、一瞬で城全体が吹き飛んだ
敵
敵
敵は走り出した
剣を捨て、逃げる様に走った
ダークぺいんと
ダークぺいんと
ダークぺいんと
バゴ…ドカンッ
言葉通り、塵になって消えた
敵の姿は微塵も残っていなかった
するとその''黒い天使''は敵の持っていた剣を俺に向けた
ダークぺいんと
俺ではない…誰か
別の人物に話しかけていた
ホワイトぺいんと
俺の背後から声が聞こえ、振り返る
今度はまた見た目は変わっていて大きな白い羽に白いパーカーを着ていた
そいつは俺の傷口に手をかざした
すると傷口がみるみる治って行き完治した
ぺいんと
ぺいんと
目の前の敵を倒す所か城まで壊してしまった
''しにがみを壊したやつらは全員消えれば良い''と思っていたので嬉しい
ホワイトぺいんと
ダークぺいんと
ダークぺいんと
ホワイトぺいんと
ダークぺいんと
ホワイトぺいんと
ダークぺいんと
ぺいんと
驚きが大き過ぎて頭が混乱している
とりあえず''守護神が助けてくれた''と今は思っておこう
ぺいんと
城は壊れたが敵はまだ生き残っていた様で俺の方に全員走ってきた
俺は能力を使い、逃げた
このまま立ち止まっていたら終わってしまう
ぺいんと
敵の数はそれ程多い訳では無く、手こずることなく逃げることができた
だが敵も追うのは止めなかったようでしばらくの間、追われることとなってしまった
いつの間にか夜になってしまい、なんとか撒くことは出来た
だが俺は能力をまた使い過ぎてしまった様で手足が痺れていた
ぺいんと
手足に激痛が走る中、俺は草むらに横になった
目を閉じ、独り言を言う
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
気が付いたら俺の目から涙が溢れていた
痛さからでは無い
しにがみへの想いから溢れてきたのだ
ぺいんと
ぺいんと
そう、俺はもうすぐ死ぬのだ
手足の痺れが酷く、呼吸も段々辛くなって行く
目は閉じている故に真っ暗だが開いても光は差し込まないだろう
耳からも何も聞こえない
''もうすぐ死ぬ''と言われている様なものだ
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
頭がぼーっとする
考えが鈍っていく
意識が遠のいていく
しにがみ…待っててね
すぐにそっちいくから
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
しにがみ
目の前にはしにがみが立っていて、俺を見て涙を流している
そりゃあそうだろう
自分が生かした人が、生きていて欲しい人がこっちに来てしまったのだ
悲しいに決まってる
ぺいんと
ぺいんと
しにがみ
しにがみ
しにがみ
しにがみ
しにがみ
しにがみは泣きながら俺に訴えた
でもその涙は悲しみではなく
俺には嬉しみの涙に見えた
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
しにがみ
しにがみが嬉しいなら俺は死んで後悔はしない
だってしにがみの嬉しさが俺の嬉しさに繋がるから
しにがみといれるなら俺はどんな手段でも使うさ
ぺいんと
しにがみ
ぺいんと
泣いた顔が晴れてゆく
顔が上がり口角が上がってゆく
しにがみはしにがみらしい答えを出した
しにがみ
ホワイトぺいんと
ダークぺいんと
ダークぺいんと
ホワイトぺいんと
ダークぺいんと
そうかもな
かめりんご
かめりんご
かめりんご
かめりんご