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あまりの気迫に言葉が詰まる。
話の中心の桃くんは隣で笑っていて、
思わず悪態をつくところだった。
黄さんのみならず俺を囲んでいた他数人も同じように言葉を漏らした。
ほら、苗字も一緒!と俺の名札をつつく桃。
後ろから腕を回され、 抱き着かれている様な体勢になる
楽しそうに腰に腕を巻き付けてくる。
思わず、引き剥がそうと桃の腕を掴んだ。
いくら俺に拒否られても止める気は無いらしく、
今度は頭を撫でてきた。
ここまでいくと、まだ俺の事が好きなんじゃないかという錯覚すら湧いてくる。
ニコニコと友好的な視線の奥には、渦巻いた嫉妬が見え隠れしていた。
授業終了のチャイムと共に、 生徒が一斉に行動を始める。
みな手に持つのは弁当や菓子パン
気が付くと、もうお昼になっていた。
わらわらと集まる 桃好きの皆さんに気圧されつつ、
カバンの中をまさぐる。
いくら探ろうと見つからない弁当に、冷や汗をかく。
まって、これ完全に詰んだ。
ドヤ顔で俺に差し出すのは 綺麗に包まれた弁当箱。
桃と別れて一年弱、
俺は然程変わっていないが、 桃は余程様変わりしたらしい。
なんなら唯一立った時は フライパンに油塗らないで肉焼いて
俺ん家のフライパン 弁償してたじゃん…!!
話に割り込んで来たのは、 鮮やかな青の髪色をした
涼しい青年。
見た目の割に言葉遣いが荒く、
紫が宥めようと止めに入る。
再度俺を睨む青が、
ずいっ、と俺に顔を寄せてきた。