魅力なんてないのに。【完】

とある日の休日

久しぶりの海

日々の疲れが癒されていく…

岩場に腰かけていたのは こないだぶつかってしまった男の子

そういって男の子は 自身の上着をかけてくれた

─── 男の子side

ココアのカップには かわいいくまのイラストと みれい の文字が…

美怜はくまのイラストと ココアの温かさに癒されたが…

急いで帰宅し シャワーを浴びた

このままソファで眠りについた…

次の日の朝…

ｶﾗﾝｶﾗﾝｯ

隣の席を見ると この前もいた男の子が…

美玲はケーキセットを頼んで 自分の仕事に集中した

── 男の子side

勉強の区切りがいいところで お茶を飲む

そしてさっき来た隣の人の ふわっと香る優しい香水の匂いに 癒される…

そう思い横目でちらっと見ると

息を飲むほど綺麗なあの時の 女性の姿があった…

一目惚れした女性に見惚れてると…

ﾊﾞｻﾊﾞｻｯ

参考書やノートを落としてしまった

ﾊﾞｻﾊﾞｻｯ

美怜は何も言わずに 男の子の参考書とノートを拾い上げた

そこには 阿部亮平 と 男の子の名前が書いてあった

そういってコーヒーをひとくち飲んだ

── 阿部side

そう思いながら 美しい後ろ姿を見送った…