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誰かが、背後に立っていた。

シアン·ファートゥム

……っ!

グラキエス·ファートゥム

ははっ、これはこれは

グラキエス·ファートゥム

突然背後に現れてしまったから実の娘も警戒したかな?

サッと皆がグラキエスを前に膝まづいた。

スティカ·プライマリー

帝国の太陽、皇帝陛下のお目にかかります…、

グラキエス·ファートゥム

おぉ、見ておったぞ

グラキエス·ファートゥム

そなたの活躍ぶりをな

グラキエス·ファートゥム

しっかりと貴族らを避難させてくれてこちらとしても嬉しい限りだ

グラキエス·ファートゥム この帝国の皇帝。 エカルトとシアンの父である。

スティカ·プライマリー

身に余る光栄でございます…

エカルト·ファートゥム

……陛下、何故

グラキエス·ファートゥム

何故か?

グラキエス·ファートゥム

それはそなた達の活躍を見たからな

グラキエス·ファートゥム

我はそなた達を

皇室近衛師団

グラキエス·ファートゥム

へと迎えようとな

グラキエス·ファートゥム

それを伝えに来たのだよ

グラキエス·ファートゥム

そなた達は今までの聖なる子らを遥かに上回る聖なる力を持つ様だ

グラキエス·ファートゥム

そんなそなた達を我が見逃す訳にはいかんのだよ

グラキエス·ファートゥム

これを拒否するかね?

ジリアン=フォークナー

いえ、とんでもない。

ジリアン=フォークナー

光栄でございます

グラキエス·ファートゥム

はははっ、そなたはそう言うだろうと踏んでいたぞ

グラキエス·ファートゥム

他の者も異論はないな

グラキエス·ファートゥム

それではまた後日、そなた達に伝達を送ろう

皇帝は用は済んだとばかりに足早に去っていった。

__彼らは安堵した。

フィリー·イノセント

…っい、息が止まったかと思いましたわ

ライラ·キラー

えぇ…直々にお話することがあるだなんて、思ってもいませんでした

シアン·ファートゥム

…皇室近衛師団

シアン·ファートゥム

皇族だろうと聖なる力を持つ者なら迎えるのは異例ではないのよね

シアン·ファートゥム

…これで一歩、近付けたかしら?

スティカ·プライマリー

えぇ、きっと

ジリアン=フォークナー

師団に入れば出来る事も増えます

ジリアン=フォークナー

一歩と言わず十歩進んだと言っても過言ではありませんよ

フィリー·イノセント

ジリアンの言う通りですわ〜!

フィリー·イノセント

フィリー達は近衛師団に入って、多大なる成果をあげてこなければですね

エカルト·ファートゥム

えぇ、そうしたら陛下を玉座から下ろす日も近くなりますね

スティカ·プライマリー

…幾ら血を分けたエカルトだろうと、今の発言は反逆罪になりますよ

エカルト·ファートゥム

おや、そうですね

エカルト·ファートゥム

善処しましょう

ライラ·キラー

あはは……

ライラ·キラー

…あれ?

ジリアン=フォークナー

どうしました?

ライラ·キラー

いえ…何だか少し天候が…

シアン·ファートゥム

そうかしら?星も月も綺麗だけれど…

ライラ·キラー

う、うぅん…

スティカ·プライマリー

キラー嬢は天候を操る能力をお持ちですから、天候の変化に敏感なのでしょう

スティカ·プライマリー

ですから……

ぽつり

雫が頭に落ちてきた。

フィリー·イノセント

雨です…!

ライラ·キラー

や、やっぱりぃ…!

エカルト·ファートゥム

早く建物の中に入りましょう

エカルト·ファートゥム

濡れてしまってはいけませんから

ジリアン=フォークナー

早急に対処できたのでそこまで皆さん濡れてませんね

スティカ·プライマリー

えぇ

シアン·ファートゥム

それにしても、どうして突然…

ライラ·キラー

晴れにしましょうか?

フィリー·イノセント

簡単に能力を使わないで欲しいわね〜

ライラ·キラー

あはは…そうだよねー

ジリアン=フォークナー

…この唐突な雨が、誰かの手によるものだったら

ジリアン=フォークナー

誰のものだと思う?

シアン·ファートゥム

ええっ?

フィリー·イノセント

ライラ…ではなさそうだし

フィリー·イノセント

フィリーは分かりませんわ

エカルト·ファートゥム

難しい事を言うものですね

エカルト·ファートゥム

私はただの通り雨だと思っていたのですが…そんな考え方もあるのですね

スティカ·プライマリー

1番可能性があるのは、やはり魔物なのでは?

ジリアン=フォークナー

うん、僕もそう思う

ジリアン=フォークナー

魔物の中には、人型の魔物だっている

ジリアン=フォークナー

魔物は聖なる力がなくても能力を生まれながら持つ者が現れる

ジリアン=フォークナー

だからもし、またここに僕らを集めて…

エカルト·ファートゥム

外の、他の貴族達が避難している場所に魔物が現れて襲う事が目的なら?

ジリアン=フォークナー

…そういう事です

すると何処かで悲鳴が聞こえた。

皮肉な事に、貴族達が避難している場所からの様だった。

ライラ·キラー

その予想は当たったみたいですね

シアン·ファートゥム

急いで行きましょう!

スティカ·プライマリー

はい、もしかしたら魔物が知能を持っている可能性もあります

スティカ·プライマリー

油断は禁物、気を引き締めましょう

フィリー·イノセント

勿論、分かっているわ!

外に出てみると、そこには不思議な光景が広がっていた。

まるで天使の羽の様なものが背中から生えている人型の魔物が、赤く長い能力で出現させたであろう槍をもって宙に浮いていたのだ。

シアン·ファートゥム

な、何あれ…気持ち悪いわね

ライラ·キラー

人型…?

ジリアン=フォークナー

というかアレ、本当に魔物なんですかね

ジリアン=フォークナー

羽だけは天使って…

フィリー·イノセント

珍しいですね

宙に浮いているだけで、こちらに危害を与えようとはしないからこちらも観察だけに留める。

しかしゆっくりとその魔物は地へ降りてきて、彼女らの”脳内に語りかけた”。

「我が名はストルム。」

「魔物を統べる者。」

シアン·ファートゥム

…!

シアン·ファートゥム

な、何故…ここに…!

「良き質問であろう。」

「この代の聖なる子らは我の魔物をどうやって殺すか…。」

「確認に来たのだ。」

「我は危害を与えに来たつもりではない。」

「いつかお前たちが我を殺してくれる日を心待ちにしていよう。」

ぱちん。

何処かで何かが弾ける音がしたかと思えば、ストルムと名乗った魔物は消えていた。

彼女達は呆気に取られて暫く喋る事はなかった。

彼女が口を開いた。

ライラ·キラー

雨が…止みました。

皆様どうもこんにちは。 テキストより星桜です。 今回のお話では背後に立っていた人物が皇帝陛下だった事、そして魔物を統べる者と自ら名乗ったストルムが現れた事が進展でした。 皇帝はどんな方なのか? ストルムは一体何が目的でここに現れたのか? ”通り雨”とは何だったのか? 次回も気長にお待ち下さい。 それではこの辺りで。 ここまで読んでいただきありがとうございました✨

{参加型} 聖なる子らは世界を変える。[連載中]

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