この作品はいかがでしたか?
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君
君はそう言っていた
ザーザー
梅雨時ずぶ濡れのまんま
ポタポタ
部屋の前で泣いていた。
夏が始まったばかりというのに
君
君は酷く震えていた。
自分
君
君
君
そんな君に僕は言った
自分
自分
財布を持って
自分
ナイフを持って
自分
携帯ゲームもカバンに詰めて
自分
自分
要らないものは全部壊していこう。
自分
あの写真も
自分
あの日記も
自分
今となっちゃもういらないさ。
自分
君
人殺しとダメ人間の君と僕の旅だ。
君
自分
そして僕らは逃げ出した。
この狭い狭いこの世界から。
家族
家族
家族
家族も
クラスの奴
クラスの奴
クラスの奴
クラスの奴
クラスの奴
クラスの奴らも
何もかも全部捨てて君と二人で。
自分
君
遠い遠い
誰もいない場所で二人で死のうよ。
もうこの世界に価値などないよ。
女性
人殺し
人殺し
人殺し
人殺しなんてそこら中湧いてるじゃんか。
君
自分
君
君は何も悪くないよ。
家族
家族
クラスの奴
クラスの奴
クラスの奴
結局僕ら誰にも愛された事などなかったんだ。
そんな嫌な共通点で
君
自分
僕らは簡単に信じあってきた。
君
君の手を握った時
ぎゅ
君
微かな震えも既に無くなっていて
君
自分
誰にも縛られないで
二人線路の上を歩いた。
君
自分
金を盗んで
警察
君
パシッ!
自分
君
警察
二人で逃げて
どこにも行ける気がしたんだ。
君
自分
君
自分
今更怖いものは僕らにはなかったんだ
自分
君
額の汗も
自分
君
君
自分
君
自分
君
落ちたメガネも
今となっちゃどうでもいいさ。
あぶれ者の小さな逃避行の旅だ
君
自分
自分
自分
みーんみーんみーんみーんみーんみーんみーん
あてもなく彷徨う蝉の群れに
水も無くなり揺れ出す視界に
鬼
迫り狂う鬼たちの怒号に
君
自分
バカみたいにはしゃぎあい
ふと君はナイフ取った。
君
君
君
君
君
君
君
自分
自分
君
自分
君
自分
君
君
君
自分
君
君
自分
自分
君
自分
自分
君
君
君
自分
そして君は首を切った
まるで何かの映画のワンシーンだ
白昼夢を見ている気がした。
気づけば僕は捕まって
君がどこにも見つからなくって…
自分
数年後
そして時は過ぎていった。
ただ暑い暑い日が過ぎてった。
家族
家族
家族
家族も
クラスの奴
クラスの奴
クラスの奴
クラスの奴
クラスの奴
クラスの奴
クラスの奴らも
自分
自分
何故か君だけはどこにもいない。
あの夏の日を思い出す。
僕は今も今でも歌ってる
自分
君に言いたい事があるんだ!
九月
君
自分
自分
自分
君
自分
君
九月の終わりにくしゃみして
六月
君
自分
君
自分
六月の匂いを繰り返す
自分
君
君の笑顔は
君
自分
君の無邪気さは
頭の中を飽和している
自分
自分
自分
自分
自分
主
主
主
主
主
主
主
コメント
1件
あの夏に飽和する。も好きなのですがMARIAさんの物語も好きです!