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桃赤
これは、島﨑藤村さんの『初恋』 という詩を少しリメイクした話になります。
それではどうぞ!
まだ結い上げたばかりの前髪が
林檎の木の下に見えたとき
前髪にさした花櫛の花のように
美しいあなただと思った。
桃
あなたのことを知りたくて
親しくなりたくて
勇気をだして声をかけたあの日から
俺の人生に
色がついた。
赤
赤
それが、
初めての出会いだった。
それからだんだんと赤とも仲良くなっていった。
初めて話したあの日から
赤も気軽に話しに来てくれるようになった。
とても嬉しく思った。
赤
赤
優しく白い手を差し伸べて
林檎を俺にくれたのが
その薄紅の秋の実にまでも
恋を感じた初めだった。
桃
赤
赤
君からもらった林檎を食べたとき
君が俺の顔を覗き込んでくるから
俺の頬は
一瞬にして
自分が今持っている林檎のように真っ赤に染まって
これはもう手遅れなのだと悟った。
俺の思わず出てしまったため息が
君の髪の毛にかかるとき
君は少し笑ってから
赤
赤
赤
と呟いた。
俺の恋を受け入れてくれた喜びで
俺は酔いしれてしまった。
君をたくさん抱きしめたし
キスもしたし
たくさん、体も合わせてきた。
ただ、その行為をするたびに
周りの視線が痛く
自分たちも、
気にするようになっていった。
お互いの両親からも反対され
親しい人にも侮辱され
いつしか俺は
赤さえいればいいと思うようになった。
きっと、
君も同じことを思ってくれていただろう。
赤
赤
赤
赤が、
微笑みながら、口にした。
そうやって
質問するのが
また可愛いなぁと思ってしまう。
桃
微笑みながら、
俺は答えた。
君は笑っていた。
俺は、
この笑顔を守り続けたい、
そう思った。
そして、
2人で新しい道を歩いていった。
end
タップお疲れさまでした!!
私、この詩すごく好きなんですよね!
ところどころアレンジを入れてみました、!
詩がすごくいいので
また島﨑藤村さんの詩も見てみてください!
最後までご覧いただきありがとうございました!