私ならいいのに

私ならいいのに

水×桃 (( 紫 × 桃 ※ 女の子ﾃﾞｽ

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女の子って少しくらい性格が悪い方がいいと思う

例えば 、 頭が良くてずる賢い子は他人の好きな人を弄んだりしてるし

頭が悪いこさめにはそんなことはできなくて、

ず -- っと 、 嫉妬ばかりしてしまう

相手に嫉妬ばっかりするからどんどん自分の性格が悪くなることを実感してしまう

… そんな自分が大っ嫌い 、

数分前までストロ-が丁寧に刺された紙パックのジュ - ス

今ではぺったんこになって強く机の上に落とされる扱いを受ける

らんちゃんからすれば 、 空のパックはもう必要の無いものなんだ

もう無理だぁ - と弱音を吐きながら机にベッタリくっ付いているらんちゃん

そんならんちゃんは幼少期からの幼なじみで 、 こさめの初恋の相手

好きだと気付いたのは中学2年の頃で 、 今でも大好き

しかしそんならんちゃんには 、 いるまちゃんと言うかっこいい彼女さんがいる

最初らんちゃんに恋人がいる聞いた時は絶望状態だったけど 、 今でも話をしてくれるため初恋は諦めきれない

けど 、 最近は上手くいってないのか口を開けばいるまちゃんの愚痴ばかり

… こさめならスマホよりらんちゃんなのに

こさめなら、 らんちゃんを幸せにできるのに

そんな愚痴ばかり聞くと絶対に " こさめなら " と考えてしまう

そんな性格の悪いこさめが嫌い

やっぱりいるまちゃんのことも大嫌い

らんちゃんをすぐ放ったらかしにするし

見た目はとてもチャラいのに 、 みんなに優しい

もちろんこさめにも

らんちゃんの友達 とだけで別にいるまちゃんと仲良いわけではない

そのため 、 少し気まずい

らんちゃんの友達 なら良かったのに

らんちゃんの恋人 だから仲良くしたららんちゃんに怒られてしまうのではないか

そう思ってしまう

仲良くしよ .ᐣ と笑いながら握手を求めてくる

手が震える 、

そんないるまちゃんの優しさに浸かりたくない

けど 、 ここで理ってしまうならこさめが悪者になる

結局 、 自分のことで精一杯なんだ

握手をし終わり手を離す

すると 、 気まずそうに口を開いた

なんで .ᐣ と怖くなる

次の言葉を聞くのが怖かった

ライバルだから 、関わらないでとか言われると思っていた

けど 、実際は違った

真っ直ぐな願いがこさめの価値を落とす

こさめがどんなに階段を登ってもらんちゃんには辿り着けないんだ

いるまちゃんのせいで じゃなくて 、 自分から落ちるんだ

こさめがいるまちゃんの立場なら

絶対にここの縁を切らせるのに

こさめだけのらんちゃんにするのに …

いるまちゃんの考えを聞いてると 、 こさめの独占欲がどんどん間違っているように聞こえる

でも決しているまちゃんはそんなことを思っていないはず

なんで …

ただの疑問だった

この質問をして 、 いるまちゃんの裏を見たかった

けど 、 いるまちゃんが持っている白のオセロを裏返しても白なんだ

ずるいよっ 、

なんでそんなに優しいの 、 .ᐣ

ね .ᐣ と微笑むいるまちゃんを見ているとすぐこの場を立ち去りたくなった

すると 、 教科書を持ったらんちゃんがこさめたちの方に来る

いるまちゃんには勝てない

例えこさめがどんなに優しくても

それは本当の心から思ってる優しさなんかじゃないんだ

神様は 、 純粋な心を持っている人ばっか優しくする

そんな不平等な世界が嫌い

教科書を机の上に置き 、 深呼吸をする

ずっと、らんちゃんの隣にいるまちゃんがいるのが気に食わなかった

半年前の休日

らんちゃんに服を買いたいから可愛いのを選んで欲しい

そう言われ駅の近くに集合した

ふぅ … と一息つき 、 今日の予定を確認するらんちゃん

照れくさそうにそういうらんちゃんを見るのは初めてだった

少し違和感を持っていたのはこのときだった

誰 … .ᐣ

スマホで可愛い服を調べていると 、 らんちゃんの視線が向こうに行く

その先を見ると 、 知らない人が立っていた

困惑しているこさめを見て、 しょんぼりしながらそう聞く

驚いた 。それが一言目の感想だった

けど 、 二言目に思いついたのは " おめでとう "なんかじゃなくて

… なんで 、 .ᐣ

知らない 、 そんなの知らない

あの人に見せてる笑顔を 、 こさめは知らない

胸がぎゅーってなって 、

今すぐここから去りたい

思考がこさめの頭をパンクさせる

どんどん減らなくて増えてく疑問

どんどんこさめの心は黒く濁っていく

それが分かっちゃうのが辛かった

… なんでこさめじゃないんだろ

なんで ､ あの人が、

… 今ではわかった 、

らんちゃんがいるまちゃんを選んだ理由が

" なんでこいつなんかが " ってずっと思ってた

でも、今ではそんなことを思えない

思うことができない

そんなことを思っちゃうこさめが憎い

もう行かないと 、

心配した顔でこちらを覗くらんちゃん

最後くらい捻くれたことを思いたい

らんちゃんの親友はこさめだけなんだ