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先生と僕#7

第1話 - 先生と僕#7

203

2019年04月02日

#恋愛

#中編

#カップル

#BL

YUITO

天野桃華

つまり、明日の4月1日の11時37分に行けばいいってことなのね。

神崎凛

うん、そう言ってた。

執事

左様でございますか。念の為杏様にも連絡を入れておきますね。

神崎凛

お願いします。

天野桃華

明智先生自ら言ってくるなんて不思議だわ。それに自分が目を覚ますかもしれない時間まで知っているなんて、おかしなことばかりね。

執事

桃華お嬢様、お母様と、ご主人様から電話が来ております。どうなされますか?

天野桃華

出るわ。電話を貸して。

執事

承知致しました。

天野桃華

もしもし?お母様?今私は別荘にいるわ。えぇ、仕事もちゃんと持ってきていますから安心して下さい。お父様とはどう?きつそうなら別荘に来ればいいじゃない。凛も許してくれるはずだわ。それに、お母様がきついままは嫌なの……どうかしら……そう、分かったわ。お父様に変わってちょうだい。

天野桃華

もしもし?お父様?えぇ別荘にいるわ。何故って?大切な先生が事故にあわれて、意識不明の重体で病院に運ばれたからよ。じぃやは、私のワガママに付き合ってくれてるだけなの、責めないであげて、お願いよ。先生の容態はまだ目を覚まされていないけど、近頃覚ますのではとお医者様は言われていたわ。もういいわね?お母様に酷いことしないでね……では……

執事

お嬢様どうでしたか?

天野桃華

明日辺りにお母様が別荘に来られるわ。だいぶきついらしいし。

神崎凛

大変だね。執事さん、その事を杏に教えておいてあげてください。

執事

承知致しました。

天野桃華

明日、お母様が来られるけど気にしないでね。普通に接してあげて。お母様は学生時代家柄のせいでちゃんとした友達が出来なかったららしいの。だから普通に接されたことがないの。

神崎凛

家柄のせいで……辛いことがいっぱいあるんだね。