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江戸川視点

次の日 帝丹小学校にて

コナン

……

今日は例の子、らだおと二人で学校を教える日。なんだか、胸騒ぎを感じる

コナン

(…なんなんだ…?)

歩美

コナン君、おはよう!!
今日は元気無いね?

光彦

本当ですね。何か有ったんですか?

元太

元気無いならうな重食うか?

光彦

其れ、元太君だけです

そう少年団が話していると、教室の扉が開く。其処には灰原とらだおが居た

らだお

おはよー!!!!

…おはよ…

らだおはニコニコしながら教室に入り、灰原はらだおに警戒しながら入って来た

歩美

おはよう!!哀ちゃん!!らだお君!!

元太

なんだ?灰原も元気が無いのか?
うな重食うか?

光彦

だから其れ、元太君だけです

らだお

えっ!!小嶋君、うな重好きなの?

元太

あぁ!!好きだぜ!!食った事無いけど!!

らだお

ゑ、食べた事ねぇの……?

元太の事を心配そうに見るらだおを横に、灰原は静かに此方へ来た

……

コナン

おい、大丈夫か?

…大丈夫に見える?

コナン

見えねぇから聞いてんだよ…

そう……

コナン

…彼奴の事で、何か有ったのか?

いいえ。何も無かったわ
ただ……

コナン

…ただ?

…あの子、変な人を付けてるわ…

コナン

変な…人…?

そう…

あの子、ちょっとしか見えなかったけど…背の高い、青年が居たの。しかも其の青年、変な雰囲気を漂わせていたわ

コナン

変な雰囲気…

俺はらだお君に眼を向ける。彼は歩美達と楽しく、会話をしている

飛びに飛んで放課後

らだお

フッ…あぁー!!終わったぁ!!

元太

終わったぁ!!博士ん家行こうぜー!!

歩美

うん!!そうしよ!!
コナン君は如何する?

コナン

嗚呼、俺は

口を開こうとすると、肩に誰かの手が置かれる。振り向くと、らだおが居た

らだお

ごめん!!江戸川君は用事有るんだぁ!!

歩美

えっ…!!そうなの!?

光彦

何の用事が有るんですか?

らだお

僕のぉ、付・き・添・い☆

元太

おいコナン。本当か?

コナン

ぁ、嗚呼。本当だな

らだお

と!!言う事なんで!!僕達は先に行くねぇ

らだおは俺の背中を押しながら教室を出る

灰原は終始、らだおを怪しい目で見ていた

廊下にて

教室から出て数m歩いた所で、らだおが足を止めた

らだお

…んじゃ!!学校案内、よろしくぅ♪

コナン

わ、分かった

らだおはニコニコしながら俺の後ろに付く。俺は警戒しながら学校を紹介する事にした

数分後

俺はらだおを連れて学校の案内をした。其の間もらだおはニコニコしながら、所々目を輝かせたり、関心するように頷いたりしていた

そんな様子を見て、俺は矢張り彼が黒の組織のメンバーとは思えなかった

コナン

……で、此処で最後だな

らだお

ほうほう…

らだお

すごーいねぇ

コナン

凄い…のか?

らだお

うんうん。凄いよ…

らだお

だって君、一年生でしょ?
此処まで詳しく覚えてるなんて…関心だなぁって思ってね

コナン

あ、嗚呼…

らだお

まるで……

らだお

まるで、大人が子供に戻ったみたい

コナン

ッ!!

俺は少し後退る。鼓動が一段と早くなる 如何して・・・其れを・・・

らだお

え?当たった?
やりぃ♪

子供らしく笑う彼は、何処か大人びていて、ほんの少し、怖い

らだお

んふふwめっちゃ驚いた顔してるwそりゃ驚くよなぁ。初見の人に自分がどんな奴と当てられるのw俺も驚くw

そう言ってジリジリと迫って来る彼から逃げるように後ろへ下がる。しかし、廊下の壁が背に当たり、しまったと思った時には目の前に彼が居た

らだお

此れで逃げられないねぇw
元から逃がす気、無かったけどさぁw

コナン

お…お前は…

コナン

お前は…なんなんだ…?

らだお

えぇ?俺ぇ?分かんねぇの?

らだお

…いや、分かんねぇかw

そう言って笑う彼を横目に、抜け道が無いかと模索していたが、其れさえもバレていたのか、逃げられないように右手で壁を強く叩く

らだお

んふふw怖がってるぅw

らだお

あ、逃げようとしたって無駄だよ。何処へ逃げたって…見つけて捕まえたげるから…

コナン

…お、お前は…一体…何者なんだ…!?

らだお

俺ぇ?俺はぁ……

らだお

…さぁ?何だろうなぁ?

コナン

ッ…!!!!

コナン

(もしかして…本当に此奴が黒の組織なのか!?)

らだお

あ、変な事考えんなよ。多分其奴等とは関わり無いからな

コナン

(心を読んだ…!?)

そんな俺を見てニヤリと笑った彼は数分、俺を見た後、俺から離れた

らだお

なーんてな!!

らだお

ハッハッハwめっちゃ怖がってるやんwごめんなぁ?そんな怖かったぁ?

コナン

そ…そうだろ…

らだお

マジ?ごめんごめんw

そう言って教室の方に歩き出す彼が思い出したように振り返る

らだお

あ、そうだ。君に警告しとくよ

コナン

…は

らだお

君、黒の組織を追っ掛けてるんでしょう?

俺は驚いてまた一歩引き下がる

らだお

あんま深追いするのはやめなよ?周りの人達にも良い迷惑掛けちゃうし、自分の身を滅ぼしちゃうよ?

らだお

其れに、君には心配してる人達が沢山居るんだ。君が何かの拍子で居なくなったら、其の人達はとてつもなく、心配して君の帰りを待つんだ。其の事を忘れないように!!

らだお

ね?

彼はそう言った後に一瞬、優しい顔になって、また前を向いた

らだお

じゃあね!!

そう言って去って行った彼を呆然と見ていた俺は、身体が動かずに居た

コナン

…彼奴…なんなんだ…?

らだお視点

らだお

…はぁ

らだお

やらかしたーw

俺は公園にある椅子に腰掛け、空を見上げる。空は茜色に染まっており、あの日の事を思い出す

らだお

あーぁ

らだお

…弟に…会いてぇ……

ウトウトと、眠気に負けていく。夕日の暖かさがポカポカとしていて、此のまま寝てしまいたい

らだお

…寂しいなぁ……

らだお

会いたい…なぁ……

らだお

…新一に…会いたい…なぁ……

新一

お兄さん!!

らっだぁ

あれ?

らっだぁ

新…一…?

小さい・・・小学校ぐらいの時の新一・・・かな?

らっだぁ

な…んで此処に?

新一

んー?何言ってるの?

新一

寝惚けてないで行こうよ!!

らっだぁ

えっ、あっ…何処に?

新一

何処にって……

『小さくなってるのに?』

『行く宛てなんて無いのに?』

『何処に行くって言うの???』

らっだぁ

…えっ……?

らっだぁ

あぇ…?

らっだぁ

どう…云う事…?

新一

どう言う事ってそりゃ

新一

葵兄さんは猿山家の人間でしょ?何処にも行く宛て無いじゃん

らっだぁ

えっ…あっ…ッ…!!

らっだぁ

俺…はッ…猿山家の…人間…じゃッ…!!

新一

…でも、工藤家の人間でも無いでしょ

らっだぁ

あッ…ちがッ…!!

らっだぁ

俺…は…

らっだぁ

俺はッ…!!

らっだぁ

俺はッ!!工藤葵だッ!!

らっだぁ

誰が、云おうと…ッ!!
俺はッ!!工藤葵なんだッ!!

新一

じゃあ、あの人達と居るの、やめたら?

らっだぁ

ッ!!

らっだぁ

新一はそんな事云わねぇ!!

らっだぁ

新一は…優作さんに感化された推理オタクで!!事件の事しか頭に無い相当な推理オタクで!!何でもかんでも色んな事に理屈を付けたがる推理オタクだけど!!

らっだぁ

そりゃ、彼奴は落ち着き無いし、好奇心旺盛過ぎて、此方も何度かご迷惑を蒙ったけど!!

らっだぁ

彼奴は優しくて、知的で、俺が尊敬する一人でも有る弟なんだッ!!!!

らっだぁ

そんな彼奴が犯人を追い詰める事以外に…いや。犯人に対してもそんな事を云わない!!

らっだぁ

そんな事を云う時は、ゼッテェ理屈を付けてちゃんと推理を立たせてから云うッ!!そんな短絡的な云い方は…彼奴はしないッ!!

らっだぁ

お前は…誰だッ!!

じゃあ、お前は何者だ

らっだぁ

えっ……?

お前は猿山家の者でも、工藤家の者でも無い。ましては、お前は小さくなって、仲間を傷付けた

らっだぁ

ッ!?

お前は、『運営』のリーダーにも、『工藤家』の人間にも相応しくない、無能な人間だ

お前は、『猿山家』の人間の方がまだ相応しい。何も守れない、何者にもなれない、本当に無能な『猿山家』の片端にも満たない人間だがなw

らっだぁ

ぁッ…あッ…!!

らっだぁ

俺…はッ…

らっだぁ

俺はッ……!?

…きて……

ら………ろ……!!!!

………だよ……!!

……ごはん…………よ!!

起……よ!!

らだおくん!! 起きてよ!!

らだお

ッ!?

金豚きょー

やっと起きたか!!

緑色

らだおくん!!らだおくんッ!!!!

体を強く振られ、目を覚ます。目の前には運営達が心配そうに俺を見ていた。みどりくんに関しては泣きそうになっている

らだお

あれ…?

らだお

なんで…みんな…ここに……?

コンタミ

いや、其れ俺達が聞きたいんだけど…!?

レウクラウド

そうだよッ!!

らだお

えッ…あッ…

らだお

ご…ごめん……

コンタミ

ごめんじゃないよ!!もうこんな時間なんだよ!?

緑色

大丈夫!?何かされたりした!?

らだお

大丈夫大丈夫!!生きてるから大丈夫!!

金豚きょー

そんな曖昧な答えじゃ納得出来んわッ!!

レウクラウド

そうだよ!!怪我とかしてない!?

らだお

だからしてねぇって!?

緑色

よ…よ"か"っ"た"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!

らだお

どわぁぁぁ!?

みどりくんはそう言って、俺に強く体当たりをする。俺の小さい身体では受け止める事が出来ず、みどりくんの大きな身体の中に仕舞われるような形になった

らだお

痛い痛い!!締め付けるな!!

緑色

うわぁぁぁぁぁぁん!!!!

らだお

ぐぬ…く…苦しい…

レウクラウド

…でも、らっだぁが無事で良かった

コンタミ

本当…だねぇ…

らだお

其の…ごめん…

コンタミ

んーん。らっだぁが無事で良かったよ。本当に……

金豚きょー

ホンマやで?もう…ホンマに…

らだお

うおっ、泣きそうやな

らだお

てか、一人は現時点で泣いてるか

緑色

うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!もう、もう居なくなんないでぇぇぇッッッ!!!!

らだお

分かった!!分かったから!!

らだお

だからお願いだッ!!強く抱き締めないでくれッ…!!

緑色

ふえ…ふえぇ……!!!!

らだお

ごめん…ごめんって…

らだお

…ありがとうね…探してくれて…

緑色

お願い…おねがい…

緑色

いなく…なんないで……

らだお

…うん。大丈夫…大丈夫…

らだお

…ごめんね。帰ろっか

レウクラウド

そうだね、帰ろっか

金豚きょー

帰ったらどりみーのメンケアしとけよー

らだお

うん。ごめんね

コンタミ

謝るなら、家に帰ってからね。今は直ぐに帰らないと、皆が待ってるからね

らだお

あー…そっかぁ…彼奴等にも謝らないと…

金豚きょー

取り敢えず、帰るで

らだお

うん。ありがと

らだお

(…ごめんね……)

名探偵の兄は組織総長!?

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