この作品はいかがでしたか?
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ガヤガヤと賑わう夜
あぁ、またココに来てしまった
サマーナイトフェスティバル
そう、祭りはまだ
始まったばかりだ
ピエロ
ピエロ
ピエロ
少年
少年
ピエロ
おどけてピョンピョン跳ねるピエロ
僕は会いたくなかったよ
ピエロ
少年
ピエロ
少年
"帰りたいんだよ!"
そう叫ぶつもりだったのに
目の前にピエロはもういない
少年
少年
少年
僕は金券を握り締めて歩き出した
色んな所から良い匂いはするけれど
何だかどれもピンと来ない
どうしようか、何を食べよう
ずぅっと奥まで続く屋台を
僕は少し不思議に思った
少年
少年
このまま地球を一周しても
どこまでも続きそうな屋台の列
そもそも、ココは地球なのか
僕は好奇心に駆られ
屋台の先を目指す事にした
ピエロ
少年
ピエロ
少年
ピエロ
ピエロ
差し出されたのは焼きそばだった
僕はそれを受け取る
少年
ピエロ
少年
ピエロ
ピエロ
僕はピエロに急かされるまま
美味しそうな焼きそばを口に入れた
香ばしいソースの匂いがしている焼きそば
その味は
少年
ピエロ
ピエロ
少年
少年
まるで砂糖の様に甘い焼きそば
けれど貰った物だし
僕は全部食べきった
少年
ピエロ
ピエロ
少年
ピエロ
少年
このヒントは前に貰った
そうだ、それで僕はひらめいたんだ
少年
少年
またしても目の前にピエロはいない
このままじゃ僕は帰れない
僕はギュッと手を握り締め
再び屋台の先を目指した
少年
少年
少年
少年
しばらく歩いてきたのだが
やはり終わりは見えてこない
僕は適当な段差を見つけて腰を下ろした
サマーナイトフェスティバル
変な味のする食べ物
神出鬼没の変なピエロ
僕以外
人形みたいな人の波
僕はふぅっと溜め息をつき
真っ暗な空を見上げた
少年
少年
少年
少年
言葉が口から零れると同時に
涙も頬を伝っていった
僕はもう、理解していた
このフェスティバルは僕自身だ
ピエロ
ピエロ
少年
少年
少年
ピエロ
ピエロ
少年
ピエロ
少年
少年
そうね
それなら...
帰らなくちゃいけないわね?
少年
僕の目に映ったのは見慣れない部屋
全体的に真っ白で
何となく、病院なんだと分かった
少年
少年
声の出し方を忘れてしまったのか
掠れて弱々しい声しか出ない
僕は本当に
戻って来れたのだろうか?
____!!
____!?
懐かしい声がする
聞き慣れているはずなのに
ずっと聞きたかった声だ
僕の頬に
また、涙がいくつも伝っていった
少年
ありがとう
サマーナイトフェスティバル
〜fin〜
コメント
1件
チーペペさん、どんだけ手、震えてるんです??? めちゃくちゃ零しまくってません????? (訳:なぜそんなに書けるんですか???)