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狐地 桜

学校めんどくさいなあ…

正門をくぐろうとした

_その時だった。

狐地 桜

…え、

……私の意識は途切れた。

狐地 桜

…ん

狐地 桜

…教、室?

私が目を覚ますと、そこには見慣れた教室が広がっていた。

夏目 貴志

…桜!起きたのか

狐地 桜

…なつめ…?

狐地 桜

私…正門で……

夏目 貴志

倒れててさ…オレが運んだんだ。

狐地 桜

目の前がぐわんってなって…

狐地 桜

それから…

狐地 桜

…あれ

なにか、おかしい。

狐地 桜

…ねぇ、夏目

夏目 貴志

どうした?

狐地 桜

なんか、無い?

夏目 貴志

…何がだ?

狐地 桜

…そこ

狐地 桜

そこの扉の横に妖怪がいる。

狐地 桜

見もしないね

夏目 貴志

狐地 桜

いつもなら私に言うよね。「そこにいるな」って

狐地 桜

…あんた、夏目じゃないでしょ

夏目 貴志

…はは

螟冗岼貴志?¿

ははッ

螟冗岼貴志?¿

あははは!!

けたたましい笑い声が、教室に響く。

狐地 桜

な、何?

螟冗岼貴志?¿

バレてしまったか…

螟冗岼貴志?¿

おまえ、この人間の事がそんなに好きか?

狐地 桜

はぁ?!

狐地 桜

す、好きとかそういうんじゃなくて…!

螟冗岼貴志?¿

はは…嗚呼否、済まない

狐地 桜

…てか、あんた誰よ

螟冗岼貴志?¿

…む、そうか。主の前に姿を現すのは初めてだったな

目の前が白い霧のようなもので埋め尽くされる。

次第に霧が晴れたと思うと、そこには長身の綺麗な着物を着た男性が立っていた。

狐地 桜

わ、!

空狐

我は空狐( クウコ )だ。貴殿に取り憑いていた妖…と言えば分かるか?

狐地 桜

…私に、取り憑い…?

狐地 桜

ど、どういうことですか?!

空狐

うむ…しかし、この姿ではイマイチピンと来ないだろうか?

狐地 桜

はい…

狐地 桜

み、見るからに人間…ですよね…?

空狐

はは!きちんと妖だぞ

空狐

では、この姿の方がいいか

また、目の前に白い霧が広がった。

霧が晴れると、そこには先程の人とは違って、ふわふわな可愛い狐がいた。

狐地 桜

狐さん、だ…

空狐

うむ!こちらの方がピンと来るだろう?

狐地 桜

は、はい。そうなんですけど…

空狐

む、他に何か言いたい事が?

狐地 桜

…ここ、教室ですよね?

空狐

…貴殿、狐地の者なのにこれすら知らぬのか?

狐地 桜

え…?

空狐

…分からないのだな

空狐

説明してやろう

空狐

我は強大な神通力を持つ
大神狐だ

空狐

だからどんな姿にも成れるし、好きな空間も造れるのだ。

狐地 桜

は、はぁ…

狐地 桜

えと、取り憑いてた、って言いましたよね…?

狐地 桜

どうして私なんかに…?

空狐

…鈴からの遺言でな

狐地 桜

…お祖母様の、遺言…

空狐

貴殿を護れと言われたのだ

空狐

狐地桜よ

狐地 桜

…鈴お祖母様が

空狐

…むぅ

空狐

主も姿を表さんか!

空狐

天狐( テンコ )!

空狐の横に、また白い霧が広がった。

霧が晴れると、そこには同じような見た目の狐がいた。

違いとしては、目の色が紅と碧で左右違うということ。

天狐

や、すまない。面白い光景だったものでな

狐地 桜

また狐さんだ…

天狐

我は天狐だ

天狐

同じく鈴に遺言で護れと言われた妖狐である

狐地 桜

あの、貴方達は鈴お祖母様とどんな関係なんですか…?

空狐

我らは鈴と契約を結んだのだ

天狐

鈴の事を我が命を賭し護る、という契約をな

狐地 桜

契約…ですか

空狐

代々我らは、狐地一族に産まれる妖力が強い者に憑く。

天狐

しかし、しばらく妖力が強い者が産まれなかった

天狐

だが、そこに

空狐

鈴が産まれたのだ。

空狐

そこから我らは鈴を護った

空狐

…それこそ、鈴の最期まで…な

狐地 桜

最期まで…ですか

空狐

つまり我らは、貴殿の事を命を賭して護る

天狐

命を掛けてな

空狐

困ったことがあれば直ぐに言う事だ

狐地 桜

あ、ありがとうございます…

空狐

…そろそろ出るか?

天狐

うむ

狐地 桜

え、

また、私の意識は途切れた。

    …ら、

さ…ら             ︎ ︎︎︎︎︎︎ ︎︎︎︎︎

…くら、

夏目 貴志

桜!

狐地 桜

ッ、!

夏目 貴志

大丈夫か…?

狐地 桜

なつ…め…

夏目 貴志

正門の前で倒れてたんだ…

狐地 桜

( あれは、ゆめ…だったの? )

まだ覚醒半ばの頭で考える。

あれはやっぱり、ゆめだったのかな

そう思っていると、目の前にまた白い霧が広がった。

夏目 貴志

わっ!

狐地 桜

きゃっ?!

空狐

夢だと思っているのだろう

天狐

はは!残念なことに現実だぞ

夏目 貴志

…え、えと?

狐地 桜

あ、夏目…えっと、この人…いや、この子?

天狐

我は天狐。桜の用心棒だ

空狐

同じく空狐だ

夏目 貴志

あ、よろしく頼む…?

空狐

うむ、宜しくな

狐に取り憑かれた少女

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