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おはなし最高すぎました!🤍💭 3話全てぶくま失礼します!🙏🏻
ブクマ失礼します!好きです💘
最高です.ᐟ.ᐟ😭ブクマ失礼します!
桃赤
あったかい眼差し
それは、ある日の夕飯の事
いつもは俺が話題を振って
母さんが答えてくれて
桃が口を挟む、という感じなのだけれど
今日は黙りこくっている弟
いつもウザイくらい口挟んでくんのに....
すると意を決したように
桃が口を開いた
桃
キリンの鳴き声の話で盛り上がっていた
俺たちはそんな話題なんか吹っ飛んだ
正確に言うと時が一瞬止まった感じだった
桃兄
桃母
桃母
嬉しそうに張り切る母さん
桃兄
桃
俺が聞くとプイッと赤くなってそっぽを向く
慎重....ねぇ....
ほぉ....?へぇ....?
桃
相当好きなんだななんて思いながら
じぃーっと見つめていると
キッと睨みつけられた
桃兄
桃
桃兄
てかまだ勉強するとか口実がないと誘えねぇのかよ
女々しくて気持ちわりなぁ....
そして前日になると
うちの家族はをひっくり返すような勢いで
家中を掃除して
なんか色々飾ってみたりして
赤、という子が好きそうなお菓子や飲み物も揃えた
漫画の世界ならキラキラと
効果音がつきそうなくらい....
え....こんなする必要ある....?
俺はふとトイレ掃除のブラシを片手に
首を傾げる
桃
桃兄
桃がいきなりトイレに顔を出したと思ったら
一言言い捨てて去っていく
ちょっと待て
風呂場やる必要ねぇだろぉぉお!
泊まるわけじゃねーんだから!!
母さんは張り切ってケーキの材料買いに行ったし
うちの家族はとりあえず落ち着いた方がいいと思う
俺は全ての掃除が終わると
ため息をつきながら
自分の部屋のベットに寝っ転がって
この間買ったばかりの漫画を読んでいた
するとバンッと扉が開き
桃がズカズカ入ってきた....と思ったら
無言で漫画を回収され
俺の片手を掴み
桃の部屋に連行された
桃兄
桃
桃兄
桃
はぁぁぁあああ!?またぁ!?
そんなん自分で選べよぉぉぉぉぉお!!
結局1時間も部屋着選びに付き合わされた俺なのであった
そして、ついに当日。
桃は玄関を行ったり来たり
時間をかけて選んだ部屋着で準備万全である
俺と母さんはその子を一目見ようと
リビングのソファに座っていた
すると
ピンポーンと玄関のチャイムがなった
赤
待って待って待って
めちゃくちゃ可愛いんだけどぉぉぉ!?
大きなオッドアイの目と
通った鼻筋
柔らかそうなピンクの唇
小さくて華奢な細い身体
俺と母さんがいるのに気づいたのか
丁寧に挨拶してくれる
赤
しかも手土産持ってくるとか何事!?
普通の中学生は持ってこんやろ普通!?
桃母
赤
その子の視線がゆるりと俺の方にむく
桃兄
赤
なんていい子なんだこの子ぉぉぉ!!
ニコニコしながら俺を見るその子は
まるで天使だ
赤
桃母
お母さんは嬉しそうに俺をバシバシ叩いた
痛てぇ....
桃
赤
桃が不満そうにその子の手を引っ張って行った
うん....あれは桃も好きになるわ
俺は1人で頷く。
桃母
ん....?男....?
桃兄
桃母
桃兄
めちゃくちゃ可愛いからてっきり....
桃母
桃兄
図星をつかれ胸が痛い
ううん、最近ずっと胸が痛い....
あぁ....悲しくなってきた
あの二人が勉強する中悪いが
俺はこの間桃のせいで読めなかった漫画を読み始める
桃と俺の部屋は隣だから、
まぁ会話は聞こえてくるわけで....
でもさっきからずっと母さんの声が聞こえてくる
もう結構経つぞぉぉ!!
いつまでいるんだ!?
桃母
赤
桃母
お母さんは赤くんが気に入ったご様子
桃
桃母
母さんが出ていくと
2人は仲良くお喋りしだした
聞いたことないような
桃の甘い声
ほんと好きなんだなぁ....
虚しい気持ちを抱えて
漫画のページをめくった
しばらくして
漫画を読み終わり
スマホをいじっていると
隣から声が何も聞こえなくなった
あぁ....集中してんだな....
そんなことを思いまたスマホをいじっていると
ある事が頭に浮かんだ
もしかして....
いやらしい事してんじゃ....
いやいやいや
まさか....な?
赤くんはそういう子じゃないと思うけど....
だめだ、桃はそういう子だぁぁぁあ!!
気にしてしまったら終わりで
俺は素早く桃にメッセージを送った
「勉強はかどってるか〜? 赤くんと大丈夫?」
う....うん、不自然じゃないはず
すると直ぐに既読がつき
桃からメッセージが送られてきた
「赤なら俺の隣で寝てるけど?」
ちょい待てえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!
既に事後ってどういうことだぁぁ!!!
俺は慌てて桃の部屋の扉を勢いよく開けた
桃兄
桃
桃
桃はすやすや机に突っ伏して眠る赤くんの隣で指を唇に立てている
勉強で疲れて寝てしまったようだ
ぁ....勘違い....
良かったぁ....じゃなくて、
紛らわしいんだよぉぉぉお!!!
頭を抱えて座り込む俺
桃はそんな俺なんか気にしない様子で
軽々と赤くんを抱き上げて
自分のベットに寝かせた
桃
桃兄
ハッと我に返ると俺は少しいじけながら桃に毛布を渡した
もうヤダ....
兄貴なんてやめたい....
あぁ....また悲しくなってきた
楽しい時間は過ぎていき
赤くんが帰るので俺と母さんは玄関で見送り
桃母
赤
桃は赤くんを家まで送っていくらしい
赤
桃
うん。ほんとに桃が送りたいだけだぜ赤くん。
桃
靴を履こうとして、桃がバタバタ2階へ上がっていくと
俺は何故か赤くんの頭にポンっと手を置いた
赤くんはびっくりしたようだが
嬉しそうに目を細めた
桃兄
赤
ニコニコ元気良く返事をしてくれる
赤くん....今すぐにでもうちの子になってもいいんだぞ?
あーあ....どうせならこんな可愛い弟が欲しかった....
撫で続けていると
急にパシンと俺の手が弾かれた
桃
見ると、横にはニコニコ笑顔で立っている桃が。
やっっっべ、
てか手....痛ァ....
赤くんは気づいてないようだが
嫉妬と殺気がメラメラ見えた
赤
赤くん....もう我が家へおいで
なんなら今日泊まってきな?
すると桃が拗ねたように口を開いた
桃
赤
きょとんとする赤くん
赤
桃
赤
赤くんは自分の言った事が恥ずかしかったのか
顔を真っ赤にして出て行った
桃は顔をボンッと真っ赤にしてフリーズし
たっぷり5秒待った後、
赤くんを追いかけに行った
.......
待って....
俺ダシにされたんだけど....
はぁ、しょうがねぇな
帰ってきたら
付き合い始めた記念の惚気でも聞いてやるか
俺は鼻歌を歌いながら
弟の帰りを待ったのだった
𝕖𝕟𝕕 𓂃 𓈒𓏸
なにこれほんとにw リクエスト沢山ありがとうございます! これから投稿頻度少なくなっちゃうかもなんですけど 頑張っていきます