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敵もすっかりどこか行ったようで、 ゆっくりと辺りを警戒しながら降りる
芽苑狂栖
そこには赤黒く染まった村があった
村に入ると咽せ返るほど血生臭い臭いが漂っていた
少し落ち着いて目を開けると、 そこはまさに地獄だった
崩壊した家屋
地面は赤黒く染まり、 そこに転がる仲間や友達
地面や家具の至る所には 小さな穴や傷がついている
その時に理解した
いや、理解してしまった
この村で生き残っているのは
“自分だけ”だと
親父
ジョニーやキャサリン、ジャクソン
八百屋のおっちゃん
近所の老夫婦
学校の先生
そんなみんないなくなってしまったという現実を、目の前に叩きつけられたという感覚があった
そんな頭がくらくらしてしまう光景を目の当たりにし、目の前が黒く塗りつぶされていきそうな、そんな暗い心情を抑えこむ
まずは親父が守ってくれたこの命を、守ることが先決だ