‐真っ暗‐

‐真っ暗‐

ここはどこ？

真っ暗で何も見えない空間

、、、、あれ？

どうやって喋るんだっけ？

どうやって歩くんだっけ？

何も見えないからか、感覚が どんどん狂っていく

声を出そうと頑張るが言葉が発せない

何も見えない,出来ない

聞こえるかも分からない状況の中、 聴覚だけに集中してみた

微かにだけど、声が聞こえた

聴覚はまだあるんだと確信し、 大いに安心した

その声はどこかで聞いた事あるような 声で、よく聞いてみると

さとみくんの声だった

でもさとみくんは少し前に 交通事故で死んでしまった

理解出来なかった。

なぜ死んでしまっているさとみくん の声が聞こえるのか

そもそも、 ここの空間がどこかも分からない から余計に頭が追い付かなくなる

混乱している中、足音が近づいてきた。 多分、さとみくんだろう

　どこで足を止めたかは分からないけど 声がはっきり聞こえるので僕の近く に来たんだと思う

たった一言

どういう意味なのか分からなかった

さとみくんは僕の思考が 分かっているかのように言った

ますます意味が分からなくなった

ホントにどゆこと？

『もうすぐだね』と言った時、 真っ暗で何も見えないのに さとみくんが笑った気がしたんだ

そこで僕は息を引き取った

⇩解説⇩

ころんくんは交通事故に巻き込まれ意識を なくしました。 『真っ暗』と言ってるのはころんくんの 意識の中だからです。 喋り方,歩き方などが分からなくなった のは何も出来ないほどぐちゃぐちゃになったから。 『聴覚』だけあったのは鼓膜は破れてなかったからです。 さとみくんの声が聞こえたのはころんくんが生死の間 に居たから。 『こっちにおいで』と言ったのは、さとみくんが死ぬ前、 桃青は付き合ってました。さとみくんはころんくんが 大好きなのであの世でも一緒に居たいと思ったそう。 『今は意味が分からなくていいよ』は、人間はいつか死ぬもの。 なので、ころんくんが意識から抜け出して生きれたら 俺はころんが寿命で死ぬまで待ってる。と思ってこう言ったそう。 でも、さとみくんは『もうすぐだね』と言いました。 なんでかって？それはころんくんが生きれるのはもう0％ だから。『そこで僕は息を引き取った』というのは そういうこと。 最後のさとみくんの『コレデズットイッショ♡』はそのまんまの 意味で、あの世でずっと一緒に居れるから。