R
少し言いにくいんだけど提案があるんだ
なんでもステレートに言う莉來くんが
言うのをためらっている
珍しい
F
提案って?
R
あの…
R
一緒に死なない?
F
…は
F
一緒に死なない、?
歩いていた足を止め聞き返す
F
莉來くん、自分で何言ってるかわかってる、?
R
分かってるよ
R
君のためだったら命は惜しまない
F
だからって…
R
俺もあんまりいい思いした人生じゃなかったし
R
どお?
今ここで俺が「うん」と言ったら莉來くんも死んじゃうのかな
F
莉來くんは死んでもいいの?
R
うん、いいよ
そういいながらニコッと笑った
R
俺は本気だよ
R
諷明くんはどうする?
F
…
F
うん、一緒に死のう
見つめたまま静かに頷いた
S
そうだったんだ、
S
それで一緒に死のうと
R
そーです
昼休み、1つの教室に2人を呼び昨日のことを話す
K
本当にその決断で行くの?
F
うん、
F
2人で決めたんだ
R
2人は?くる?
K
物騒なこと聞くねぇ
K
俺は行かないよ、2人の分まで生きてやる!
S
俺も2人の分まで生きたいかな
F
2人には生きてて欲しいなぁ
R
俺は死んでもいいってこと?
F
違うよ!
笑っているところに1人が口を開く
K
いついなくなっちゃうの?
K
一週間後とか?
R
ん~あした
F
え
S
明日…!?
R
うん週末だしいいかなって
R
まぁ放課後なんだけどね
2人に会えるのも明日で最後…
F
明日で会えなくなるって実感わかないな
K
ほんとだよ
S
明日はいっぱいお話しよう
R
そーだね笑
またね~
また来週~
あと一時間後にくらいにはここにいないってまじ?
でもあんまり怖くないかも
R
いこうか
K
2人とも~
K
もう行くの~?
F
もう行くよ
S
そっかぁ…
F
またね
K
うんまたね
そのまま2人とは反対方向にあるき出した
R
屋上入れた!
F
放課後は空いてないんだ…
F
無理やりだったけど大丈夫なの?笑
R
大丈夫でしょ
R
ここに荷物置いてこっちおいで!
屋上の柵に立つと冷たい風がかみをなびかせた
R
諷明くん
R
人生楽しかった?
F
君と出会ってからは
そう微笑んで手を繋ぎ
足場のない所へ1歩を踏み出した