藤澤涼架side
スタッフさんたちは僕が聞いてることを気づかずに悪口を言い続けている
スタッフさん1
スタッフさん2
スタッフさん1
スタッフさん2
スタッフさん1
冷や汗が止まらない
どうしよう
そんなことを思われていたの?
自分のアンチを見た時以上の衝撃が僕の体を突き抜けた
レコーディングルームに、入れない
アレンジもできなくて、迷惑かけてるのは知ってる。
最近太ってきているのも自覚してる。
でも、どうすればいいの?
自覚して、直そうとしてもできないから、悩んでるのに
廊下の床を見つめながら視界がぼやけていくのを感じる
床に一つ、涙がこぼれた時、スタッフさんの声がはっきり聞こえてきた
スタッフさん2
大袈裟ではなく体が震える
怖い
気持ち悪い
僕は扉から離れて誰にも気づかれないような廊下の端で蹲った
気を緩めたら涙が止まらなくなりそうだった
気を緩めたら吐いてしまうそうだった
だからハンカチで口を抑えて、声を出さないようにして
それでも溢れてくる涙を拭く
何がダメだったんだろう
洋服もお化粧も、髪型も本人の自由でしょ?
僕は僕が好きなことをしてるだけなのに
みんなと好きなことが違ったら、
みんなとしていることが違ったら。
それは気持ち悪いになっちゃうの?
笑顔だってそう。
元貴と若井に、 「涼ちゃんは笑顔の方がいい」 って言われたから、今までずっと笑顔でがんばったきたんだよ
何を言われても、何を見ても、笑顔で頑張ってきたんだよ
笑顔が気持ち悪いから、
格好やお化粧がオカマみたいで気持ち悪いから
アレンジもできない役立たずだから
僕は死なないといけないの?
やっぱり、僕は駄目なのかな
こんな泣き虫で弱い人は、Mrs.GREEN APPLEにいらないのかな
格好が気持ち悪い人は、世界にもいらないのかな
年下に慰められてばかりの最年長は社会に認められないのかな
ああ、もう駄目だ
諦めそうだ
大森元貴side
涼ちゃんが飲み物を取りに行くと言ってから、かれこれ二十分が経過した
レコーディングルームは、遠くないはずなのに
もしかしたらあのスタッフさんに責められているかもしれない
あのスタッフさんたちは、最近涼ちゃんに当たりが強い
ミスしてるからかな
でも涼ちゃんはいつも練習を頑張っているのを知っている
だから一音一音が綺麗で繊細な音が出せる
涼ちゃんの頑張りは、俺と若井がちゃんと理解してる
それを、スタッフさんたちが理解していなくとも。
wki.
wki.
隣の若井が俺に聞いてきた
若井も、最近の涼ちゃんに対するスタッフさんの当たりを心配している
omr.
wki.
若井が弾けるような笑顔を見せる
ベンチから立ち上がって若井と他愛もない話をしながらレコーディングルームに戻る
でも、レコーディングルームに、涼ちゃんの姿はなかった
代わりにスタッフさんが二人、大きな声で談笑していた
なんでレコーディングルームに戻ったはずの涼ちゃんがいないんだろう
不思議に思いながらスタッフさんに声をかける
omr.
スタッフさん1
omr.
スタッフさん1
スタッフさん1
スタッフさん1
笑顔でスタッフは言い上げた
自分が正しいことを言っているかのような顔に、拳を叩き込みたくなる
涼ちゃんはちゃんと頑張ってる
それは、俺たちが知っている
でも、許せない
沸々と湧き上がる怒りが喉元まで込み上げる
隣の若井もスタッフを睨みつけている
スタッフが何かまた言ったら殴りかかりにいきそうな勢いだ
スタッフはただならぬ雰囲気に黙りこくる
黙るなら最初から言わなきゃいいのにと思いながら、俺はスタッフを黙って見つめた
スタッフさん1
スタッフは笑った
部屋中に響き渡るくらい、無駄に大きな笑い声だった
いっそのこと、ここで殴り倒して罵倒して、殺してしまいたかった
omr.
殺意を抑えながらスタッフにそう告げる。
口を開くと、歯がすっと痛んだ。
こんにちは✨
いいねありがとうございます😭 感想も沢山きていて、めちゃくちゃ嬉しいです👍
※注意※ 私は涼ちゃんに対して気持ち悪いだとか思ったことはありません むしろあの笑顔に毎日励まされてます✨
次は涼ちゃんサイドです 楽しみに待っててくれると嬉しいです👍
そして、いいねと感想よろしくお願いします🤲
それではまた!
コメント
4件
これが本当の神作だ…マジでホントに感動しました!主さんのできる時にまた続き上げてくださると嬉しいです!
わああ、、、 💛ちゃんの心情の表現めちゃめちゃ美しいです✨ スタッフさん達の言葉、やっぱりまだ世の中に残ってますよね、、、 身近にもあるからよりリアル感増して心臓ぎゅってします😭😭
最高です! 主さんの作品が毎日の楽しみです‼️ これからも頑張ってください☺️ 応援しています🎶