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あの後散々遊んで 俺たちは公園に来ていた

梅宮たちには遅くなると伝えてるから これから十亀のところに行くらしい

鈴蘭

もしもし、十亀くん?

鈴蘭

あー、うん。大丈夫だよ

鈴蘭

今日暇?喧嘩しようよ

鈴蘭

ほんと?ありがとう!

鈴蘭

うん、桜くんいるよ

鈴蘭

わかった。伝えとくね

鈴蘭

またあとでね

…十亀なんて言ってたんだ?

鈴蘭

全然いいよって

鈴蘭

桜くんがいること伝えたら、ちょーじ?って人が会いたがってるって

兎耳山が?

鈴蘭

わかんないけど、その人なのかな

鈴蘭

十亀くんの所行くの初めてだから少し緊張しちゃうな

お前の場合緊張ってより楽しみの方が勝ってるだろ

鈴蘭

さすが桜くん、わかってるね

誰でもわかるわそんなの

ほら、行くぞ

鈴蘭

うん

鈴蘭

へぇー、ここが獅子頭連のシマかー

入ったことないのか?

鈴蘭

そりゃあね

鈴蘭

私がここに住んでた時は親に止められてたし

鈴蘭

何より、登馬がうるさかったからね

鈴蘭

「あそこに行ったら殺す」って脅されてた

怖っ

さくらちゃーん!!

途端に俺は後ろから激突された

ぐぇっ

鈴蘭

えっ

テメェー!!なにすんだこの野郎!!

兎耳山

えっへへ!ごめんって〜!

鈴蘭

桜くん大丈夫…?

兎耳山

俺、兎耳山丁子!君が鈴ちゃん?

鈴蘭

ま、まぁ…そうですけど

鈴蘭

って、貴方が兎耳山さん…?

兎耳山

俺のこと知ってるの?

鈴蘭

十亀くんから聞いてますよ

兎耳山

亀ちゃんから?2人って友達なの?

鈴蘭

友達というか…

鈴蘭

前に十亀くんが風鈴に来ていて

鈴蘭

その時に連絡先を交換して、今日は喧嘩をしにきたんです

兎耳山

お〜!楽しみにしてるね!

んなことより早く行くぞ

遅くなるとは言ってても心配するだろ

鈴蘭

そうだね、行こっか

兎耳山

たっだいま〜!

十亀

おかえり、ちょーじ

十亀

あれぇ?2人に会ったのぉ?

兎耳山

うん!桜ちゃんが見えたから突撃した!

十亀

だめだよぉ〜、桜死んじゃうでしょぉ

そんなんで死なねぇよ!!

十亀

あはは

十亀

鈴久しぶりぃ、元気してた?

鈴蘭

うん、元気だよ

なっ、なんで呼び捨てなんだよ……!!

十亀

えぇ?

鈴蘭

桜くんだって呼び捨てでしょ?

それはそうだけど…!

そうじゃなくて!!

鈴蘭

…まぁいっか!

鈴蘭

それより十亀くん、早く喧嘩しようよ!

おい無視すんな!!

十亀

せっかちだなぁ

鈴蘭

だって早くしたいんだもん

十亀

まぁそうだねぇ、俺も早めにはしたいかな

兎耳山

じゃあ桜ちゃんと俺はここで見てるから!

なっ…勝手に決めんな!

十亀

勝手に決めるなって言っても、そうするしかないと思うけどぉ

っ〜〜〜〜〜!

鈴蘭

まぁまぁ、桜くん

鈴蘭

今は兎耳山くんと一緒に見ててよ

…わーったよ

十亀

わぁ〜、桜が言うこと聞いた

んだよその言い方!!

鈴蘭

桜くんは私に尽くしてくれるもんね〜

黙れ!!

兎耳山

あれ?2人ってもしかして…

十亀

ちょーじ、それは言っちゃダメぇ

兎耳山

え?なんで?

十亀

本人たちに自覚がないから

鈴蘭

十亀くん〜!

十亀

はいはい

十亀

……さて、鈴

十亀

やろうか

鈴蘭

うん!

兎耳山

…ねね、桜ちゃん

兎耳山

鈴ちゃんって強いの?

…んだよ急に

兎耳山

うちのチームの奴らが話してるの聞いたんだ

兎耳山

風鈴にすごく強いやつが来たって

兎耳山

もしかして鈴ちゃんのことなのかなって

……知らねえ

けど、あいつは強い

兎耳山

そっか〜

兎耳山

俺もいつかやりたいなー!

目線を十亀達の方に戻す

すると目の前に十亀が飛んできた

うぉっ…!?

何とか体勢を建て直す

急になんだよ!!

十亀

っ……ごめんねぇ、桜ぁ

十亀

当たってないぃ?

お、おう……

鈴蘭

ごめん桜くん!

お前何したんだよ……

十亀

お互いに蹴りあった

はぁ…?

兎耳山

すごいね2人とも!!

十亀

ちょーじは楽しそうだねぇ…

鈴蘭

ほら、十亀くん

鈴蘭

話してないで続きやろ!

十亀

わかったわかった

その言葉の後すぐに殴りかかってくる鈴

それに応えながら考える

鈴の拳はとても重い

経験者だとは知ってたけど まさかここまでとは思わなかったな

聞いたことある名前だったから 有り得る話ではあるのか…

これが"あの"紫宮鈴蘭…

鈴蘭

考え事、してる?

まずい、と思った時には既に遅い

目の前には鈴の拳が迫っていた

人殺し

お前が代わりに死ねばよかったのに

全部全部

お前のせいだ

鈴蘭

っ……!

鈴蘭

あ、ぇ……?

鈴蘭

どこ、ここ……

鈴蘭

その声…お母さん…?

鈴蘭

生きて、たの…?

鈴蘭

…よかった、嘘だったんだ

鈴蘭

ねえ、お母さん

鈴蘭

私ね、お母さんがいない間ずっと​──

人殺し

鈴蘭

…え…?

鈴蘭

な、なに…いって…

お前のせいで私もお父さんも死んだ

全部お前のせいだ

鈴蘭

お母さ​────

なんでお前が生きて私たちが死ななきゃいけない

お前なんか

その先は、聞きたくない

やめて

お願い

………ず

………ろ………!

起きろ鈴!!!

鈴蘭

………っ!!

おい…!大丈夫か!

次に瞬きをした時には 目の前の景色が変わっていた

どうやら一瞬意識を失っていたらしい

呼吸も思うように出来ていないようで 直ぐに咳き込んだ

十亀

鈴、これ

そういい十亀くんは水を渡してくれた

その瞬間 扉が勢いよく開かれた

桐生

鈴!

鈴蘭

っ……き…りゅ…?

なんで桐生がここにいるのか

そんなことを考えている余裕は 今の私には無かった

桐生

これ、借りていい?

桐生は十亀くんが持っている 水を指さし言った

十亀

うん

桐生

ありがとう

桐生

鈴、これちょっとでいいから飲んで

桐生が持つペットボトルを貰い 少し飲んで、返す

その後すぐに私の頭は 桐生の肩にうずめられた

桐生

とりあえず、落ち着くまでこうしときな

そう言いながら桐生は わたしの背中を優しく撫でた

桐生

急にきて怖かったね

桐生

もう大丈夫だよ

その言葉で私は鼻の奥が熱くなった

桐生

ん、そうだよ

桐生

今は思う存分泣いていいから

しばらくすると 鈴から小さな寝息が聞こえてきた

桐生

…よかった、寝てくれた

お前、なんでそんな手慣れてるんだ

桐生

なんでって言われても……

桐生

……桜ちゃんはさ、鈴が病気なの知ってる?

は…?

十亀

鈴が病気…

桐生

……やっぱり言ってなかったんだ

兎耳山

俺はともかく、どうしてかめちゃん達にも言ってないのかな

十亀

俺だってそこまで鈴と関わりが深い訳じゃないよ

桐生

まぁ、鈴のことだから心配かけたくなかったんだろうね

心配って…あいつ…!!

桐生

まあまあ落ち着いて

桐生

鈴がそうするのも無理はないよ

桐生

鈴からしたら桜ちゃんは希望だろうからね

…なんなんだよ、その希望って

桐生

知りたい?

そりゃそうだろ

桐生

…それで鈴との関係が変わるかもしれなくても?

…………ああ

知ったって変わらない

絶対だ

桐生

…さすがだね、それこそ桜ちゃんだ

桐生

鈴は怒るかもしれないけど…まぁいっか

桐生

どうせいつか言うことになるんだし

桐生

じゃあ、俺からで悪いけど話させてもらうね

桐生

紫宮鈴蘭が死ぬまでのお話を

その声に届くまで

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