飯葉梨清蔵
久しぶりじゃな
飯葉梨清蔵
清蔵じゃよ
飯葉梨清蔵
今回も、あれじゃな
飯葉梨清蔵
その人自身の事をろくに知らずに居たが為に、自滅した奴の話をしようかのぅ
飯葉梨清蔵
自滅と鬼滅、字面もよく似とるわい
飯葉梨詳子
清蔵さん、本当に美味しいわよ
飯葉梨清蔵
そうじゃのぅ
飯葉梨清蔵
季世子さん、本当にありがとうのぅ
木菱季世子
あぁ、いえいえ
木菱季世子
こちらこそですよ
木菱季世子
旦那も喜びますわ
そんな会話の最中、来店してきたのは、ちょっと柄の悪い二人組じゃった。
横槍崔蔵
うぇいうぇい、二人組来店でーーす
垂水橘太
うぇーーーい
飯葉梨詳子
なんじゃ、あの二人は…
木菱季世子
ま、まあ、気にせずいただきましょう
飯葉梨清蔵
そうじゃな
10分後、彼等の席が急に五月蝿くなった
ヒップホップな曲が流れ出していた
垂水橘太
うぇいうぇいうぇいキッタと
横槍崔蔵
サイゾーのー?
垂水橘太
お昼ラジオー!!!
飯葉梨詳子
なんじゃなんじゃなんじゃ
木菱季世子
…
駿河凛
あ、あのー、曲を流したり、大声で叫んだりしないでください…
垂水橘太
え?
垂水橘太
店だって曲流して、声を出してるじゃんじゃんじゃん
垂水橘太
それで文句言われんのイヤミなんだけど?
横槍崔蔵
そうだぜうぇいうぇいうぇい
駿河凛
いや、お店にはお店のあった曲を流しているんであって
垂水橘太
ここは俺らが雰囲気を変えるんでぇい!
垂水橘太
ヒップホップなワンテンポでお店の雰囲気を変えていくんだホーイ
垂水橘太
ロックにろくに判断とつかない客も変えていくんだホーイ
駿河凛
…
木菱季世子
…あなた方
垂水橘太
こんどはなんだ、パンナコッタ
横槍崔蔵
ドッドッチャッ
横槍崔蔵
ドッドッチャッ
木菱季世子
五月蝿いわよ!!!!!!
垂水橘太
うひぇいあぁ?!?
木菱季世子
人様に迷惑をかけんじゃないわよ
横槍崔蔵
な、なんだぁやるのか…
木菱逸郎
どうした、季世子?
と、厨房から料理をしていた旦那が出てきた
その瞬間、あの二人は固まった
木菱季世子
あなた、あの二人が五月蝿くて…
木菱逸郎
あぁ、なんかさっきから喧騒な音楽が聞こえるとは思ったが…
垂水橘太
あ、あの、逸郎さんですよね?
木菱逸郎
あ?
垂水橘太
えっ、と、失礼しました!!
横槍崔蔵
この通りです!!
木菱逸郎
なんのこっちゃ
垂水橘太
え、レッドパイソン、初期リーダーですよね?
木菱逸郎
……ずいぶん昔の話を…
垂水橘太
あ、はい、でも顔は知ってましたから!!
木菱逸郎
そうか、まあ、もう迷惑をかけるんじゃ無いぞ
垂水橘太
は、はい
横槍崔蔵
ありがとうございます!!
木菱逸郎
ふぅ、ったく、俺に気づくなら、君にも気づけっての
木菱季世子
?
木菱逸郎
コラコラ、副リーダーちゃん
飯葉梨詳子
ほぉ、なんかお痛しとったのかのぅ
木菱季世子
む、昔の話ですよ
木菱季世子
だいたい…
木菱季世子
お二方に会って、人生を変えてもらいましたし…
木菱季世子
本当に感謝しています
確かに荒くれ者じゃった二人に自分の夢としてレストランを経営するための資金を渡した
そっから悪さを止め、必死にやっとった、そして結婚したと報告が来た時はワシらも喜んだ
そんで、あの二人組も改心したのか、たまにこの店に来て手伝いをしに来たりするようになったようじゃ







