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夏休みの日
からぴちメンバーみんなで来ていたはずなのに、気づけばのあは人混みの中ではぐれてしまっていた。
のあ
スマホを見ても電波が悪く、連絡がつかない。 周りには知らない人ばかり。 少しずつ不安になってきたその時――
じゃぱぱ
遠くから、自分を呼ぶ声が聞こえた。
のあ
汗を切らしながら走ってきたじゃぱぱは、のあの腕を掴む。
じゃぱぱ
のあ
安心した瞬間、のあの目に涙が浮かぶ。 するとじゃぱぱは、少し怒ったような顔で言った。
じゃぱぱ
その声は震えていた
のあ
じゃぱぱ
じゃぱぱは俯いたまま、小さく息を吐く。 いつも明るくて、みんなを笑わせてるじゃぱぱさん。 そんな彼が、今は泣きそうな顔をしていた。
その時。 ドンッ――!! 夜空に大きな花火が咲いた。 赤、青、黄色。 光が2人を照らす。 周りの歓声が響く中、じゃぱぱはそっと言った。
じゃぱぱ
のあ
花火の音でかき消されそうなくらい小さな声。 でも、その言葉だけははっきり聞こえた。 のあの目から涙がこぼれる。 怖かった。 はぐれた時、不安だった。 でも今は、それ以上に嬉しくて苦しくて、胸がいっぱいだった。
花火大会が終わった帰り道。 みんなと合流したあとも、のあの胸はずっと苦しかった。 隣を歩くじゃぱぱと目が合うたび、心臓がうるさくなる。 “好き” あの言葉が頭から離れない。 すると突然、じゃぱぱが立ち止まった。
じゃぱぱ
のあ
連れて行かれたのは、人の少ない神社の裏。 祭りの音も遠くなって、静かな夜風だけが吹いていた。 じゃぱぱはポケットから、小さな花火を取り出す。
のあ
じゃぱぱ
その瞬間、のあは思い出した。 小さい頃。 まだ今よりずっと幼かった2人は、公園で花火をしていた。 でも突然の雨で、最後の1本だけできなかった。
『また来年、一緒にやろ!』 そう約束したのに―― 次の年、じゃぱぱさんは引っ越してしまった。
じゃぱぱ
ライターの火が、小さく揺れる。
じゃぱぱ
パチパチと音を立てて、花火が光り始めた。 暗い夜の中で、その光だけが2人を照らす。
じゃぱぱ
じゃぱぱは少し笑う。 でもその目は、どこか泣きそうだった。
のあ
のあが呟くと、じゃぱぱは驚いたように目を見開く。
のあ
次の瞬間。 ブツッ―― 突然、じゃぱぱのスマホが鳴った。 画面を見た彼の表情が、一気に変わる。
じゃぱぱ
優しい顔が変わる
のあ
じゃぱぱ
のあ
走り去ろうとするじゃぱぱの腕を、とっさに掴む。 その時、見えてしまった。 スマホ画面に表示されたメッセージ。 『早く来て。全部バレた。』 のあの背筋が凍る。 “全部バレた”って……何?
じゃぱぱは一瞬だけ苦しそうな顔をしたあと、小さく呟いた。 「……まだ、知らない方がいい」 そしてそのまま、夜の闇へ消えていった――。
のあは1人、消えかけた線香花火を見つめる。 パチ……ッ。 最後の火が落ちた瞬間、胸騒ぎがした。 その夜。 何度メッセージを送っても、じゃぱぱから返信は来なかった。
『大丈夫?』 『どこにいるの?』 『心配してる』 既読すらつかない。
翌日、学校へ行ってもじゃぱぱさんは休みだった。
のあ
のあは授業が終わると、1人でじゃぱぱの家へ向かった。 インターホンを押しても反応はない。 でも帰ろうとした時、玄関の横に何か落ちているのを見つけた。 ――昨日の花火。 しかも、半分だけ折れていた。
のあ
ガチャ…… 突然、玄関が開いた。 出てきたのは、じゃぱぱだった。 でも、どこかおかしい。
じゃぱぱ
うり
じゃぱぱ
のあ
じゃぱぱ
うり
のあ
じゃぱぱ
のあ
のあ
のあは思わず叫んでいた。 2人が驚いたようにこちらを見る。
のあ
涙が止まらない
のあ
あの日の線香花火。 大切に持っていたじゃぱぱの姿を思い出す。
静かな夜に、のあの声だけが響く。 じゃぱぱの瞳が揺れた。 すると男は、ふっと小さく笑った。
うり
のあ
うり
じゃぱぱの頬を、涙が伝った。 ずっと、自分を許せなかった。 ずっと、過去に縛られていた。 でも――
じゃぱぱ
うり
うり
静かな沈黙。 やがてじゃぱぱは、崩れるように泣いた。 のあはそっと、その背中を抱きしめる。 夜空には、今年最後の花火が打ち上がった。 ドン――…… 色鮮やかな光が広がる。 じゃぱぱは涙を拭きながら、小さく笑った。
じゃぱぱ
じゃぱぱ
のあ
のあも笑う。 昔できなかった最後の花火。 止まっていた時間。
全部、今つながった。 だからこの花火は―― ただ綺麗なだけじゃない。 後悔も、涙も、想いも全部込めた、 “一本の花火”だった――。