放課後君と...♡

‐次の日の朝‐

昨日あんなことがあったから ないこと会うのが少しだけ 気まずいな、と考えていた時

目の前に突然りうらが現れた

朝練習の時間はかなり早いため、 普段はこの時間は まだ誰も来ないはずなのに…

ぐいっっ

そう言って俺の手を引く

何が目的か分からず 少し怖かったが、 思ったより力が強くて 手を振り払えず 俺はそのままりうらについていった

何が言いたいんやろ…

やっぱりいいやつでは あるんやな…

にこにこと 屈託なく話し続けるりうら

いくら幼なじみが 関わることだとしても、 こんなことで 普通そんなに力になろうと するものだろうか

くいっ（顎）

顔を少しだけ歪めて話す …それを見て本音なのだと悟った

俺の言葉を聞いて にっこりと笑うりうらは 本当に嬉しそうだった

「いーい？まろ」

「作戦を決行するのは文化祭当日」

「文化祭が終わったあと まろはないくんと2人でいてね」

「そしたらりうらが 2人の前に現れて まろに絡みに行くから」

「嫌かもしれないけど ちょっとだけイチャイチャモードに 付き合って…笑」

「ないくんを嫉妬させて、 “まろが取られるかも！”っていう 危機感を持たせると」

「そしたらきっとヤってくれるよ」

文化祭の日、 やっとないこにシてもらえると 思うと自然と頬が緩んだ

タッタッタッタ…

がしっ！！（腕）

体力のあるないこが こんなに息を切らすほど、 俺を探してくれていたのだと 思うと嬉しくなる

そう言ってさっき 買ったばかりの水を渡す

コツ、コツ

ガラガラッ

ストン（椅子）

〜♪

やっぱり…

何をしてても様になって 惚れ惚れしてしまう

特に音楽をやっている時、 心から楽しそうにするから どんどん惹かれていく

…なのに

「そんなに魅力ない…？」

「ならなんで俺なんか選んだん…」

あんなことを思わせてしまって 言わせてしまって

そんなことないのに 魅力なんて あふれているのに

あんな思いをさせるなんて 俺は恋人失格だろう

だけど、だけど 「絶対まろを誰にも渡したくない」 という思いが消えたことはない

必ず幸せにするから もう二度と泣かせないから 許してくれ、そばにいさせてくれ と心の中で謝った

‐次の日‐

わいわい…

てくてく…ガラガラッ

バタン

♫♫

〜♪

♩…

パチパチパチ…！

〜♩♩

‐練習後‐

※ステージ裏

ぎゅ…（手）

ちゅっ（手の甲）