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みぅです🥀 第1話、一気に読んじゃいました…! アイラの「ガキ嫌い」からの、ワタルを守るために組に背く決断まで、心がギュッと掴まれっぱなしでした😭 特に「親父が必死に守ってきたこいつを見♡♡♡に出来ねぇ」って言葉、アイラの覚悟が伝わってきて…泣きそうになりました。 最後の花見のシーン、笑い合いながらも別れが近づいてる切なさがじわじわきて、もう…。 「ガキがよ」で終わる感じ、めちゃくちゃ刺さりました。 続き、すごく気になります!
ガキは嫌いだ
迷子
一方的にテメーの都合ばっか 押し付けてきて
迷子
とにかく泣いときゃ 許されると思ってやがる
葉隠アイラ
葉隠アイラ
迷子
葉隠アイラ
はぁ……
泣きたいのはこっちだっての
関わるんじゃなかった
迷子の母親
迷子の母親
迷子
どうやら このガキの母親のようだな
ホッとした
やっと解放される
親ならガキから目を 離すんじゃねぇっつうの
私はこの場を立ち去ろうとした
迷子の母親
葉隠アイラ
迷子の母親
言葉を言いかけて、 母親の表情が固まった
葉隠アイラ
迷子の母親
迷子の母親
迷子
迷子の母親
親子はそそくさと その場を後にした
私は無意識に、左目の上から頬にかけて縦に走る傷跡を指でなぞる
葉隠アイラ
葉隠アイラ
ハァ……
ヤケ酒しよ
コンビニ店員
コンビニ帰りの私を 出迎えてくれんのは桜並木
もうそろそろ3月も終わる
"見頃"ってヤツになってきた
うちの組でも花見の話が 出てくるんだろうな
だが今の私は、"花"より"酒とつまみ"
私の歩く速度は、全く落ちなかった
私が住んでるボロアパートは もう すぐそこだ
この裏路地を通り抜けて、信号渡ったら目と鼻の先
なのに……
須藤ワタル
ガキが座り込んで、道を遮りやがる
この道 狭ぇからなぁ……
邪魔ったらありゃしねぇ
頑張ればスルー出来なくもねぇが……
この明らかに手入れしてねぇスタンド看板見ちまうと、服が汚れそうで嫌んなる
あと最近酒の飲み過ぎのせいか 肉がついてきやがった
大きく股開いたら破れそう
回り道するにも
でっかいビルが建っちまったせいで すげぇ遠回りになる
しょうがねぇ、退いてもらおうか
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
無視かこの野郎
イラついた私は勢いよく スタンド看板を蹴り倒した
大きな音にガキの身体が反応する
しかし、ガキはうずくまったまんまだ
ビビって逃げ出すかと思ったんだが……
まぁいいや
もうスタンド看板の上を 通りゃ抜けられる
私はこのガキに用がある訳じゃねぇ
この道を通りたかっただけだしな
私は倒れた看板を容赦なく踏みながらガキの横を通る
そして、裏路地を抜けた
家は目の前
車通りの多い道路を 渡ったらすぐだ
私は押しボタン式信号機の ボタンを押して青になるのを待つ
……
すぐ青になんねぇな
誰かが渡った直後か?
近くに人がいたのか
看板倒した音で騒がれたりとか ……ねぇよな?
……
…………
気にしちゃダメだ
信号はまだ変わらない
後ろは見るな
まだ変わらない
誰とも知らねぇガキなんだぞ
車用の信号機が黄色に変わる
気配に気を取られんな
黄色の点灯が矢印に移り変わる
だーダメだダメだ!
再び黄色へ
ぐ……ぐぬぬ……
そして車用の信号機は赤になり、通行していた自動車達が停止する
よし!
歩行者用信号機が、ようやく青になった
信号待ちの運転手
信号待ちの運転手
信号待ちの運転手
助手席の女
私は耐えきれず 裏路地に戻ってきちまった
日が入らない暗がりで ガキは未だにうずくまり続けている
しょうがねぇから声を掛けてやろうと、私はガキを見下ろした
葉隠アイラ
こいつ、足首を手で押さえてやがる
捻りでもしたのか
片膝ついて うずくまってるもんだから、向こう側から見たら前に出した膝が邪魔んなって よく分かんなかった訳だ
ここ暗いしな
葉隠アイラ
ガキは小さく首を横に振った
……それはどっちの意味だ?
立てねぇから首振ってんのか
もう立てっから首振ってんのか
……
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
この時初めて、ガキは顔を上げた
クソが!クソが!クソが!
ヤケになって裏路地を飛び出す
信号は驚くほど早く切り替わった
さっきのは何だったんじゃボケ!
アパートの外階段を上って 私の部屋の鍵を開ける
振り返ると、ガキはまだ 外階段を上るのに苦戦していた
なので私が身体ごと持ち上げて 部屋に放り込んだ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
こうゆう時は 冷やしときゃ何とかなるだろ
冷蔵庫から氷を取り出して 小さいポリ袋に詰め込む
……入れすぎた、口が結べねぇ
氷をちょっと戻して、袋の口を締める
そんで、腫れてるところに当ててやった
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
私はゆっくりと立ち上がる
そのまま「じゃあな」って 言いそうになったが
ここ私ん家だったわ
また座り直すのも小っ恥ずかしいので、買ってきた焼き鳥を袋から取り出して電子レンジに突っ込んだ
そして缶ビールを一本開ける
……
あれ?
冷静に考えると
これ未成年誘拐じゃね?
確か親に無断で家に入れたら ダメなんじゃなかったか?
え?私サツの世話になんの?
冷や汗が止まんねぇ
とりあえず落ち着かねぇと
私は手に持ってたもんを 口の中に流し込んだ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
未成年誘拐 前科者 ブタ箱 ↓↓↓ 𝄄▙▒▚▒▞ 𝄄▒▞▛ 𝄄▛▒▚
ちょうど電子レンジから チンっと音が鳴る
私は反射的に電子レンジの扉を開けて、ホカホカの焼き鳥を取り出した
皿出すのも面倒いし パックのままでいいや
……ん?
あれ、何だっけ?
何か考え事してたような……
まぁいいや
早く食べねぇと焼き鳥冷めちまう
机の上に酒と焼き鳥、菓子を並べて
私の宴が始まった
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
私は、ガキが怪我で動けないのを いいことに絡み酒してた
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
プルルルルルル……
その時、私のスマホから 電話の着信音が鳴り出した
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
ワタルは不服そうに頬を膨らまして 私を睨みつけてやがる
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
この日は家の中のビールを全部飲み干して、倒れるように熟睡した
葉隠アイラ
プルルルルルル……プルルルルルル……
須藤ワタル
須藤ワタル
須藤ワタル
須藤ワタル
須藤ワタル
須藤ワタル
須藤ワタル
目が覚めたのは、昼過ぎだった
あー……頭痛ぇ……
私は頭を抑えながらも なんとか立ち上がる
電動ポットのスイッチを入れてから インスタント味噌汁の素を取り出す
ボーッとした視界に テレビのニュース番組が映る
あれ?私テレビ消し忘れた?
あー電気代……もったいねぇ……
お湯が沸いた
私は味噌汁とペットボトルの お茶をお盆に乗せて机まで運ぶ
そしてソファに腰掛けた
須藤ワタル
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
私は勢いよく隣を振り向く
そこには、ソファに座り込んで のうのうとテレビを堪能するワタルの姿があった
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
ワタルはソファから立ち上がり自然な歩き方で玄関まで行くと、靴へ履き替え始める
なんだ、もう足治ったのか
ワタルの小さな背中を尻目に 私は味噌汁をすする
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
突然何言い出すんだこのガキは
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
私は手に持った汁椀を置いて 自分のスマホに手を伸ばす
ロック画面のパスワードを解除して 電話アプリを起動した
……マジかよ
本郷の兄貴から28件も 電話入ってるじゃねぇか
冷や汗が止まんねぇ
私は震える手で電話を折り返す
葉隠アイラ
本郷 大貴
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
ブツッ
名護の親父が……殺された……?
と、とにかく事務所行かねぇと
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
ふざけんな
何考えてんだよこのガキ
自分が何言ってるか 分かってんのか?
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
こんッッッのクソガキがぁ……!!
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
ワタルは一瞬も逸らすことなく 私を見つめてきやがる
何だよその眼はよ……!
玄関の扉の前を退かないワタルに狙いを定めて、私は軸足となる左足に力を入れながら右足を持ち上げた
須藤ワタル
そして、足裏を素早く前方に突き出した
ワタルは まぶたを強くつぶってた
ビビるくらいなら 邪魔してくんじゃねぇよ
須藤ワタル
あーあ、ドアが凹んじまった
大家のオバチャンになんて説明すっかな
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
ホントかよ……
私は愛車の後部座席に ワタルを乗せて、事務所へと向かう
名護組の事務所
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
私が絞られてる後ろでは ワタルが黒い革ソファに腰掛けて 呑気に出されたお茶をすすってやがる
何しに来たんだよオメー
早よ帰れ
そんな事を思ってた とこに 本郷の兄貴が鼻で溜め息をついた
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
葉隠アイラ
本郷 大貴
机越しに座っていた本郷の兄貴は 椅子から立ち上がり私の横へ移動する
本郷 大貴
本郷 大貴
なんだ……?
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
計り知れねぇ圧を感じる……
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
ネチネチした言い回し……
大体こうゆう時の兄貴は
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷の兄貴はジャケットの裏からチャカを取り出し、叩くように机の上に置いた
本郷 大貴
私の目の焦点は 合わなくなっちまった
葉隠アイラ
あれから地図を渡されて、私は葛城組の事務所のすぐ近くまで車で来てた
だが車を降りる決心が着かず、ハンドルに頭 押し付けながら思考を巡らせてる
チャカ 一つでどうしろってんだ
このまま事務所 突撃しようもんなら命はねぇ
かと言って 逃げ出せば極道として命はねぇ
くっそ……ッ!
どうにか生き残る道を探さねぇと
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
自分から着いて来といて 何なんだよオメーはよ
だが、このワタルに対する 苛立ちとは裏腹に
安堵してる自分がいた
ほんの一瞬の延命に縋る自分がいた
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
私は車の鍵を回し 再びエンジンをかける
ワタルは律儀に シートベルトをつけ直してた
私はDレンジに入れるため シフトレバーに手を伸ばす
その時だった
プルルルルルル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
おかしいな
連絡は連中にケジメつけさせた後で 私からって話だったはず
とりあえず電話取らねぇと
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
……しまった
電話に出れる状態ってこたぁ……
ことが始まる前か 終わった後のどっちかじゃねぇか
不味い……!
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
……?
なんだこの反応
てっきり怒声が返ってくるもんだと……
不気味すぎる
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
ワタルの話……?
なんで……
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
なんでそんな上機嫌なんだよ
鳥肌立ってきた
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
"本来なら"?
"だった"?
本郷 大貴
本郷 大貴
子供……!
親父の娘の子供だから……
親父に孫が?!
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
本郷 大貴
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
親父の……孫……!?
ワタルが……?
色々急すぎて訳分かんねぇ
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
ブツッ
クソッ、何がどうなってんだ?
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
ホントにワタルが親父の孫なのかよ……
あー、ってことは?
親父の娘は"お嬢"だから ワタルは"坊ちゃん"?
……なんにせよ ワタルを事務所に送ってかねぇと
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
なんだよ急に……
私ん家出る時は 事務所連れてけって駄々こねた癖して
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
年上に向かってバカだとテメー……
ん?
"保護なんてするわけない"……?
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
……
あれ?確かに……
どうゆうことだ?
兄貴はワタルを手元に置いて どうする気なんだ?
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
いくら鈍い私でも
その腕の震え見ちまったらよ
……察しちまうじゃねぇか
葉隠アイラ
ワタルは黙って頷いた
正直、考えたくはねぇ
いくらなんでも ガキをヤッちまうなんてのは……
でも状況が状況だ ワタルが安心出来るはずもねぇ
……私だって、安心して渡せねぇよ
私はスマホの電源をつけてから 車を発進させた
親父の通夜が終わって早2時間……
本郷 大貴
秋山 真司郎
秋山 真司郎
本郷 大貴
本郷 大貴
秋山 真司郎
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
秋山 真司郎
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
秋山 真司郎
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
商店街の奥へ進むと 一つだけドアが半開きの店がある
私は迷うことなく そのドアノブに手を掛けた
葉隠アイラ
中に入って廊下を抜けると、衣服の整理をしている顔馴染みの姿があった
葉隠アイラ
駿河カナ
駿河カナ
駿河カナ
駿河カナ
ワタルは部屋の扉の影に 隠れながらカナを見つめてた
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
駿河カナ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
駿河カナ
駿河カナ
葉隠アイラ
私はカナに今の状況を説明した
組の財産問題、それでワタルが 狙われてること、そして変装する為に ここに来たことを
駿河カナ
駿河カナ
駿河カナ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
駿河カナ
駿河カナ
カナは、私とワタルの分の 着替えをくれた
駿河カナ
駿河カナ
駿河カナ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
駿河カナ
葉隠アイラ
駿河カナ
駿河カナ
駿河カナ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
こうして、私とワタルは商店街を背に車を走らせ、夜の街を駆け抜けていく
あれから、移動範囲を広げようと 思って駅まで来たんだが……
葉隠アイラ
須藤ワタル
困ったな
もちろん私の愛車の存在は 組の人間に知られてる
だから車中泊は 見つかるリスクあるし
けど、そろそろ休んどかねぇと 体力持たねぇし
追われてんのにホテル使う訳には 行かねぇし
葉隠アイラ
須藤ワタル
ワタルはスマホ片手に ある方向を指差す
須藤ワタル
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
それってつまりよ……
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
橋の下で野宿とか ホームレスじゃねぇんだからよ……
でも背に腹は かえらんねぇ
私達は車から薄い掛け毛布やら できるだけ大きいポリ袋やらを 持ち込んで、橋の下へと向かった
橋の下に着いてから ポリ袋を布団代わりに地面に広げる
少しずつ暖かくなってく時期 とはいえ夜は寒ぃよな
ワタルもブルブル震えてら
葉隠アイラ
私はワタルに掛け毛布を投げつけた
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
ワタルが毛布にくるまって寒さを凌ぐ中、私は橋脚にもたれかかる形で座り込み、星一つ見えない空を眺めてた
ハァ……これからどうすんだ
ワタル連れて逃げ出して、どうなるんだ
いつまで逃げてりゃいいんだ
ワタルの親代わりが見つかったとして……
その後は?
名護組が潰れたら 私は何処に行きゃぁいい
仮に新しい寝床を見つけたとしても……
私は名護組の恨みを買ってるんだよな
……
これでホントに……
良かったのか?
そんな事 考えてるもんだから すぐには寝付けなかった
須藤ワタル
ワタルに小さく肩を 揺すられて目が覚める
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
私はすぐさま河川沿いの道を見渡す
そこには傘をさしたスーツ姿の男が三人
うち一人は見覚えがあった
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
ワタルは突然、私の頭の後ろに 手を伸ばしてきた
秋山 真司郎
組員
組員
秋山 真司郎
秋山 真司郎
秋山 真司郎
組員
秋山 真司郎
秋山 真司郎
秋山 真司郎
秋山 真司郎
組員
組員
組員
組員
組員
組員
秋山 真司郎
秋山 真司郎
組員
組員
組員
組員
組員
組員
組員
組員
葉隠アイラ
私はいつもより 少し高めの声で返事した
組員
組員
葉隠アイラ
葉隠アイラ
組員
無理があったか?
いやでも19と小学生くらいなら 姉弟でもおかしくは……
ねぇ……よな?
組員
組員
まともに顔が見れねぇ
こんな至近距離でバレようもんなら 間違いなく逃げ切れねぇ
組員
組員
組員
葉隠アイラ
葉隠アイラ
組員
横切ろうとした瞬間、道を塞いでた組員は私が持っている傘の生地の端を掴み、豪快に傘を投げ飛ばす
私は反射的に身体を丸めて ワタルに覆い被さる
組員
組員
組員のしかめっ面は段々と
組員
覇気を無くしていった
組員
組員
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
組員
組員
組員
組員
組員
葉隠アイラ
須藤ワタル
組員
組員
組員
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
組員
組員
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
ふぅ……
我ながら名演技だったんじゃねぇか?
この傷が無きゃ 売れっ子女優だったはずだ
しっかし……
前髪がうっとおしい
あの野郎なに傘剥ぎ取って くれてるんだよ
お陰でベタついて 気持ち悪りぃじゃねぇか
須藤ワタル
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
傘を叩く雨音が、だんだん強まってく
私とワタルは急いで 水溜まりだらけの道を駆け出した
もう始発の時間はとっくに過ぎてる
より遠くへ逃げるために
より安全な場所へ行くために
私達は駅へと向かった
駅は人でごった返してた
通勤ラッシュってヤツか
でも都合がいい
人混みに紛れられる
しかめっ面でスーツ着て、いかにも 「俺は追っ手だ」って自己主張してる奴らが辺りを見渡しているのが見える
秋山は駅員になんか詰め掛けてる
だがそんな奴らはスルーして 難なく改札口を通過した
駅のホームに入ってすぐ 周りを確認する
……追っ手らしき人物はいねぇな
外からホーム内に 入ってこない保証はねぇが
一先ずは安心だ
私はスマホで 次の電車の到着時刻を確認する
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
万が一、ホームの出入口から追っ手が来たとしても、私でワタルの姿が隠れるようポジションを変えた
後は追っ手が来ないことを祈るしかねぇ
私とワタルは待機列の先頭で 電車を待ち続ける
……
列車が来るまでの五分間
この五分が長ぇ
出入口は一箇所だから バレたら逃げ場は ねぇ
意識したら気が気でなくなった
……
どうやらワタルも同じらしい
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
普段賢い癖して 妙なところでガキっぽいよな こいつ
はぁ……仕方ねぇな……
私はワタルの頭に手を乗せる
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
(アナウンス) まもなく二番線に○○行が到着いたします。白線の内側でお待ちください。
来た……!
線路の奥で眩しいぐらい 強い光を放つ電車がその姿を現す
電車は次第に減速していき、中の乗客の姿が捉えられるようになってきた
……ギュウギュウだな
濡れた服で不快感ヤバそう
半分覚悟したところで 電車は寸分たがわず規定位置に停車する
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
変って……何処が?
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
扉と乗ってる奴らとの間に 距離を感じる
何とか踏ん張って 無理矢理スペースを開けてやがんのか
でもなんでだ……?
不安が拭えねぇ私達をよそに 電車のドアは開いた
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
現れたのは、黒無地の着物に羽織を 羽織った白髪頭の和装男
見覚えしかねぇ
葉隠アイラ
親父と親子の盃交わした時に一度 会ったきりだが、その顔はよく覚えてる
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
会長はそう言いながら電車を下りる
そして、ワタルの方に視線を向けた
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
会長はワタルに手を差し伸べる
ワタルが連れて行かれちまう
そう思ったら 私はワタルの手を引っ張ってた
葉隠アイラ
須藤ワタル
私達は会長の手をとる事なく ホームの出口へ突っ走った
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
葉隠アイラ
サラリーマン
押し寄せる人の波を掻き分ける
葉隠アイラ
葉隠アイラ
切符を取り出す時間も惜しい
だから私は自動改札機を飛び越えた
目の前にいた堅気共が目を丸くしてるが、今はそんなの気にしてる暇はねぇ
ワタルは自動改札機に切符を投入してる
こんな時まで真面目かよ
しかし、ゲートは通行しようとした ワタルを食い止める
須藤ワタル
須藤ワタル
ピピピピ!
エラー音がうるせぇ
こんなもん注目を集めない方が無理だ
駅の利用者共は当然ガン見だし
座ってた駅員も立ち上がるし
秋山 真司郎
当然、追っ手にもバレる
葉隠アイラ
私はワタルの腕を引っ張り、閉まったゲートをワタルの身体でこじ開けた
葉隠アイラ
秋山 真司郎
秋山 真司郎
私とワタルは無我夢中で 雨の中を駆け抜ける
傘なんか差してる暇ねぇよ
逃げ切れなきゃ ワタルに未来はねぇんだから
葉隠アイラ
組員
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
組員
無数の追っ手は 全然振り切れなかった
視界は悪いし靴に水が入って重いしで、どんどん体力だけが奪われていく
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
水溜まりの中の泥に足を取られて ワタルはズッコケた
そのほんの少しの隙が 命取りになっちまった
秋山 真司郎
私達は挟まれちまった
逃げ場がねぇ
秋山 真司郎
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
秋山 真司郎
秋山 真司郎
葉隠アイラ
私はついに ずっと持ってたチャカを抜いた
もう方法は他にねぇ
秋山 真司郎
秋山 真司郎
葉隠アイラ
膠着状態が続く
秋山 真司郎
秋山 真司郎
葉隠アイラ
"恩"か……
そうだな……
やっと頭 整理できた気がすんぜ
秋山 真司郎
秋山 真司郎
葉隠アイラ
秋山 真司郎
葉隠アイラ
葉隠アイラ
秋山 真司郎
秋山 真司郎
秋山 真司郎
葉隠アイラ
秋山 真司郎
秋山 真司郎
秋山 真司郎
秋山 真司郎
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
秋山 真司郎
秋山 真司郎
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
秋山 真司郎
秋山 真司郎
秋山 真司郎
葉隠アイラ
葉隠アイラ
秋山は怒りを堪えるように 歯ぎしり してやがった
秋山 真司郎
秋山 真司郎
秋山 真司郎
秋山 真司郎
秋山 真司郎
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
それにきっと……
ワタルが親父の孫じゃ無くたって私は
秋山 真司郎
葉隠アイラ
葉隠アイラ
秋山 真司郎
その時だった
〜♪
葉隠アイラ
葉隠アイラ
秋山 真司郎
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
あわよくばこの状況を 切り抜けたいところだが……
秋山 真司郎
秋山 真司郎
秋山はスマホを耳に当てる
秋山 真司郎
プー……
秋山 真司郎
秋山 真司郎
葉隠アイラ
葉隠アイラ
秋山 真司郎
秋山 真司郎
葉隠アイラ
葉隠アイラ
秋山 真司郎
秋山 真司郎
秋山 真司郎
秋山 真司郎
組員
組員
組員
秋山 真司郎
秋山 真司郎
秋山 真司郎
秋山 真司郎
秋山 真司郎
秋山 真司郎
……はぁ?
何がどうなってやがる
何なんだよこのムードはよ
秋山 真司郎
秋山 真司郎
秋山 真司郎
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
秋山 真司郎
秋山 真司郎
秋山 真司郎
なんでオメーは逆ギレしてくんだよ……
キレてんのはこっちの方だっつーの
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
即答かよ
いやまぁ、実の家族だし 別れの挨拶したいのは当然か
……私も見送りたかったしな
しょうがねぇ
葉隠アイラ
視界が霞むほどの大雨だってのに
不安も不満も流れていかねぇ
それでも、行くしかねぇんだよな
……私の傘、何処に置いてきたっけな
まぁいいや
秋山に葬式場の場所を教えて貰って から、私達は車に乗り込む
このまま葬式に直行したいところだが
私達には すべきことがあんな
私は車を走らせ 来た道を戻っていった
駿河カナ
駿河カナ
葉隠アイラ
駿河カナ
駿河カナ
駿河カナ
駿河カナ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
駿河カナ
駿河カナ
駿河カナ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
駿河カナ
駿河カナ
駿河カナ
カナから渡された二枚の バスタオルの片方を私はワタルに回す
体を拭いて、私は元のスーツ姿に、ワタルはカナに貸してもらった服に着替えて出発の準備を整えた
カナには随分世話になったし 次会ったら飯でも奢ってやろう
でも今は 親父の葬式に行かなくちゃな
そろそろ出ないと 時間に間に合わねぇ
葉隠アイラ
駿河カナ
駿河カナ
須藤ワタル
ワタルはカナに向かって 軽く頭を下げる
私とワタルは、店を後にして 葬式へと向かった
式場に到着して一番に 出迎えてきたのは本郷の兄貴だった
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
そう言うと兄貴は 有無を言わさず移動し始める
私達は黙って兄貴に着いて行った
会場に到着するとワタルは親族の席へ案内され、私は本郷の兄貴と一緒に組員の席に座ることになった
隣には ついさっき チャカを向けた秋山が座ってやがる
気まずいったら ありゃしねぇ
少しすると 坊さんが入ってきて何やら話し始めた
葬式が始まったみてぇだな
坊さんがお経を つらつらと暗唱して
会長が弔辞を述べる
坊さんのお経が再会されると 参列者が順番に焼香を行っていく
……
こうゆう光景を見せつけられっと 親父の死を嫌でも認識させられる
あれだけ色んなとこ逃げ回って 必死になってたってのに
それが嘘のように……
なんか、こう……
……
……クソッ!
そうこうしてる内に 私の順番が回ってきた
やり方を知らない私は見様見真似で 坊さんと参列者達に一礼してから 焼香台の前に立つ
抹香を三回、煙へくべてから 手を合わせた
……
親父……
私は…… ちゃんと救ってやれましたか?
あの日、親父が 私を救ってくれたように……
親父の孫を……ワタルを……
ちゃんと最後まで……
……
親父からの言葉は帰ってこなかった
煙一つじゃ何も伝わらねぇよ
霊と語らう能力なんてねぇ私は
ただじっと他の奴の焼香を 眺めることしか出来なかった
葬式が終わって 棺を火葬場へと送り出した
ワタルは火葬場まで同行すっから 見送り側の私達とは別行動になる
霊柩車が葬式場を去った後、私は待合室にある小さな椅子に前屈みで座っていた
秋山、そして本郷の兄貴と 向かい合う形で
葉隠アイラ
秋山 真司郎
本郷 大貴
暫し沈黙が続く
この静寂の中、最初に 切り出したのは本郷の兄貴だった
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
……
反応に困る返答すんな
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
本郷 大貴
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
葉隠アイラ
本郷 大貴
兄貴は煙草とライターを取り出すと 一服し始める
本郷 大貴
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
結局同じじゃねぇかよ
ワタルを信じて正解だったぜ
……外道が
秋山 真司郎
本郷 大貴
本郷 大貴
秋山 真司郎
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
これからも仲良くやってくんだから 穏便に……ってか
この血も涙もねぇサイコパスが
吐き気がする
葉隠アイラ
葉隠アイラ
でも、だからって 騒ぎ立てんのは許されねぇ
私は……一端の極道なんだから
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
本郷 大貴
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
訳分かんねぇ……!
頭がゴチャゴチャしてまとまんねぇ
何だよ……それ……
今私はどんな顔を 兄貴達に見せてんだろうか
葉隠アイラ
本郷 大貴
本郷 大貴
葉隠アイラ
本郷 大貴
宇都宮 平吾郎
秋山 真司郎
本郷 大貴
声のした方を振り向くと そこには待合室の入口を塞ぐように仁王立ちする会長の姿があった
私達三人は反射的に席から立ち 深々と会長に向かって頭を下げる
三人
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
本郷 大貴
本郷 大貴
本郷 大貴
秋山 真司郎
葉隠アイラ
私と秋山は使ってない大きめのソファをふたりで持ち上げ、会長のすぐ右横の壁に接するように移動させる
本郷 大貴
宇都宮 平吾郎
会長がソファの中心に 堂々と腰掛ける
宇都宮 平吾郎
葉隠アイラ
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
明るい口調とは裏腹に、その存在感が私の身体を震わせてきやがる
その目で見つめられっと もう余所見できなくなっちまう
暫く合っていた目線が 本郷の兄貴達へと移った
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
本郷 大貴
秋山 真司郎
本郷 大貴
葉隠アイラ
二人が部屋を退出し ドアを丁寧に閉めてった
葉隠アイラ
宇都宮 平吾郎
葉隠アイラ
私はまた深々と頭を下げる
宇都宮 平吾郎
葉隠アイラ
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
葉隠アイラ
宇都宮 平吾郎
葉隠アイラ
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
"すみれちゃん"……
話の流れからして ワタルのお袋のことだろうな
というかワタルの奴、お袋だけじゃなくて実父(おやじ)まで亡くしてたのかよ
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
葉隠アイラ
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
葉隠アイラ
それじゃ……ホントにワタルは ひとりじゃねぇかよ……!
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
葉隠アイラ
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
葉隠アイラ
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
会長は力強くソファから立ち上がる
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
葉隠アイラ
葉隠アイラ
宇都宮 平吾郎
宇都宮 平吾郎
会長がゆっくりと、一歩一歩 踏みしめながらドアへと向かっていく
葉隠アイラ
ドアの前に立ち ドアノブに手を掛けた
葉隠アイラ
ドアは奥の方へと開かれ、会長の片足が部屋と廊下の境界線を越える
その時……私の口が動いちまった
葉隠アイラ
宇都宮 平吾郎
コンビニ店員
コンビニ帰りの私を 出迎えてくれんのは桜並木
空が暗くて 咲いてんのかよく見えねぇが……
多分大丈夫だろ
缶ビール、ジュース、菓子、 唐揚げ、肉まん……
レジ袋いっぱいに食いもん詰め込んで
私は駐車場に停めた愛車の エンジンをかける
着いた、ここだな
私は道の左端に 車を駐車して降りる
そしてこの指先で迷い無く インターホンのボタンを押した
使用人
使用人
使用人
多分カメラか何かが 付いてんだろうな
スピーカー越しにビビられちまった
葉隠アイラ
使用人
使用人
めんどくせぇ……
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
使用人
使用人
使用人
葉隠アイラ
須藤ワタル
散々叫んでたら さっきとはまるで違う声が出てきた
間違いねぇ、ワタルだ!
使用人
使用人
須藤ワタル
須藤ワタル
須藤ワタル
使用人
使用人
須藤ワタル
須藤ワタル
ピッ!
……インターホンの通信が切れたのか
予想以上に時間食われちまった
……いや
朝日が昇んのに 丁度いいのかもしんねぇ
家の塀にもたれかかって空を見つめてっと 玄関のドアが開いて、ここ数日見飽きた姿が出てきた
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
私とワタルを乗せた車は 狭い小道をスルスルと通り抜けていく
ちょっと広い道に出て 大分運転しやすくなった
まぁでも、目的地は すぐそこなんだが……
須藤ワタル
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
須藤ワタル
傷のこと……?
あぁ、さっきの女が言ってたヤツか
葉隠アイラ
葉隠アイラ
……ぐうの音も出ねぇけどな
須藤ワタル
須藤ワタル
……
開き直られっとムカつくな
今からでも拗ねてやろうか? あぁん?
私は車のエンジンを切って ドアを開けた
到着!芝生広場公園!
私は、後部座席から取り出した レジ袋と丸めたレジャーシートを抱えて場所の物色を始める
丁度朝日も昇り始めたし タイミングバッチリじゃねぇか
上向きゃ桜がよく見えるし ここでいいか
須藤ワタル
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
よし、真下はやめとくか
桜からちょっと離れて、私はレジャーシートを転がすように広げる
須藤ワタル
須藤ワタル
私は買ってきたコンビニ飯を 袋ごとレジャーシートの上にぶち撒ける
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
ワタルは律儀に靴を脱ぎ 靴下でレジャーシートの上に乗る
そして、私が買って来たものを 勝手に整理し始めやがった
私もビール開けてぇし レジャーシートに座りこむ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
私は一本目を開けた
葉隠アイラ
葉隠アイラ
ワタルは肉まんを頬張る
その姿を横目に、私は袋から 何本かのペットボトルを取り出した
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
……食べる気になんねぇ
普段は花なんてつまんねぇもん ガン無視なのによ
今は無理して目に焼き付けてる
肉の匂いが美味そうじゃねぇんだ
……
それを食べ終わっちまったら、
今も終わっちまう気がして
ピコンッ
ワタルが自分のスマホを確認する
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
……何だよその顔
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
須藤ワタル
葉隠アイラ
須藤ワタル
葉隠アイラ
葉隠アイラ
須藤ワタル
須藤ワタル
ワタルは大きく手を振りながら コの字型の車止めの間を走り抜けてった
ちっと下に視線が落ちたら 私の右手のひらが公園の出入口の方を向いてるのに気付いちまったよ
でも、その腕を下ろす気には なれなかった
人差し指と中指の間に デッケェ水滴が落ちてきたからよ
ひんやりする
腕がキツくなってプルプル震えだしたら、二つ、三つって水滴が増えてくんだ
おかしいよな
ワタルに言われてレジャーシートの位置決めたんだからよ
オメー、私に嘘ついてたのか?
からかってんのかよ
……
バカバカしい
つい数日前まで 赤の他人だったガキだぞ?
なに……てんだよ……!
私は、ガバッと桜の木を見上げた
太陽の光と 桜の淡い花色が ぼやけて混じりあってやがる
私の胸は、今までに無いくらい 大きく膨れ上がってた
葉隠アイラ