主
主
さつき(ママ)
主
さつき(ママ)
主
さつき(ママ)
主
主
さつき(ママ)
主
主
主
誰もが一度は聞いたことのある言い伝え。 「流れ星に3回願い事をするとその願いが叶う。」
そんな、流れ星の様な病気。
「散在流星症候群」
星に3回願い事をするとその願いが叶う。 幻のような病気。
でも、その代償を知る者はほとんどいないのだ。
医者
初めて聞く言葉だった。
そして、
医者
美しい名前とは裏腹に、 残酷な病気だった。
医者
医者
身体に星が埋め込まれるのです。
医者
医者
深く聞けば聞く程意味の分からない病気。 「なんでも願いが叶う」など、 子供だましの様な不思議な病気。
僕にとっては、最悪な病気だった。
医者
小さい頃から、星が好きだった僕は 流れ星にお願いする事が多かった。
それは大人になってからも同じで、変わらず、 流れ星を見かけたら願い事をしていた。
それが、今になって仇になった。
ほとけ
僕にとっては、おまじないの様な物だったのに。
僕は、放心状態で家に帰った。
ほとけ
ベッドに体を預け、スマホを見つめる。 少しでも、この病気について知りたかった。
ほとけ
こんな無責任に適当な事を言うのは、 きっとそうやって自分を安心させる為なのだろう。
自分に言い聞かせる事で、それが自分にとっては 最悪な物だと自覚したくなかった。
ほとけ
小さく呟いて、それを消し去るように頭を振る。 もう、考えるのは辞めておこう。願い事をしたら、 もう皆といれなくなっちゃうんだから。
ほとけ
不安な心に蓋をしたくて、そう口にした。
そこからは、僕は狂ったように 自分の想いに蓋をするようになった。
ほとけ
ないこ
しょう
ないこ
りうら
ないこ
ほとけ
待って、これを願うのは何回目?
そう想い言いかけた言葉を飲み込む。 これは良く言っていた為、怖かった。
ゆうすけ
ほとけ
皆も、僕の様子がおかしい事には薄々気づいてたみたいで、良く心配させてしまった。
でも、話してしまうと、「これからも一緒にいたい」 という願いをして、消えてしまいそうで、 大丈夫と何も言わずに突き通した。
なんでも叶うなら、「これからも一緒にいたい」だって 叶うかもしれないけど、消えてしまうリスクと重ねて、 ちっぽけな僕には試す勇気なんて無かった。
ほとけ
ほとけ
ゆうすけ
ほとけ
「願い」とは、こんなにも切実で、 こんなにも苦しいものだったのか。
でも、気を付けてと言われようと、 「願い」なんてよく分からないもの、どうすれば。
いくら考えても、答えに辿り着く気配はない。
ほとけ
そんな風に思った。
またみんなと"笑いたい"
とある日の夜、僕は星を眺めていた。
僕の光る星達は思っていたよりずっと多くて、 前よりも増えていたような気がしたから。
無意識な「願い」はどうしようもない。 叶ったとしても良く分からない。
ほとけ
ほとけ
ほとけ
こんな抽象的な問題に答えはない。 僕自身にも分からないなら、誰にも分からない。
自分が、病気という大きな存在に操られている。 そんな不気味な感覚が僕を襲う。
ほとけ
こんな事を、言ったって、どうせ意味は無いのだ。
誰にもバレ"ないで"
主
さつき(ママ)
主
主