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尺取りたくないので最初は端折るよ! て事で本編どーぞ!※注意書きは前編で!
今日はなんでか分からないけど いふくんに散歩に誘われた。
別に断る理由も無かったので来た…けど
ほとけ
問題は誘ってきたくせに歩き始めてから 彼がずっと無言な事である。
仕方ないから僕から話しかけてみようか。
ほとけ
いふ
すると、僕の言葉を半ば遮るように彼は言う。
ほとけ
いふ
ほとけ
いふ
言っている事は分かっている。 きっと病気の話だ。
ほとけ
でも、活動に勢いが出てきた今、 こんな事でメンバーに迷惑をかけたくなくて。
そう、小さく一言口にした。
いふ
いふ
いふ
彼の言葉に一瞬視界がぐらっと歪む。
あぁ、僕の仲間はなんていい人なんだろう。 こんなにも優しくて、仲間思いで。
こんなにも、暖かい。
ぽたと音がして、地面が薄く濡れる。
いふ
いふくんは呆れたように微笑んで、 僕の頭を撫でてくれた。
その手は凄く温かくて。 この体温を忘れたくなくて。
僕の事を、忘れてほしく無かった。
どうか、僕の事を忘れ"ないで"ね、
瞬間、耳に響くうるさいクラクションの音。
ほとけ
僕がいなくなる事を神が望むかのように、 僕の目の前で、いふくんが真っ赤になった。
ツンと鼻を刺す鉄の匂い。駆け寄った僕の手に付く、 温かくどろっとした赤黒い何か。
状況の理解が追いつかなくて、 上手く頭が働かない。
いふ
ほとけ
ほとけ
必死に声をかけて、熱いものが目から溢れて、 手に張り付いた液体が同仕様もなく気持ち悪い。
あぁ、どうしよう。どうすればいい? どうすれば、彼を救える?
ほとけ
おぼつかない震える手を必死に動かして スマホから救急の連絡を入れる。
いふ
ほとけ
いふ
ほとけ
ほとけ
「しなないで」?
ほとけ
そこで、僕は自分の病気の事を思い出す。 「3回願えば願い事が叶う。」
ほとけ
ほとけ
簡単な事、でも、忘れて欲しくない。 そんな葛藤が自分の中でぐるぐると回る。
時間の猶予はそんなにない。 早く決めなくては。
そして、僕の決断はー
いふくんが無事でありますように。
僕を、覚えててくれますように。
そう願うと同時に、ぐらっと視界が回る。 同時に急激な眠気と、目の痛み。
いふ
ほとけ
どう頑張っても抗えない眠気に押しつぶされて、 僕はそのまま眠ってしまった。
いふ
そんな声が聞こえた気がした。
目の前で、ほとけが消えた。
その事実に理解が追いついていなかった俺は、 自分の傷が痛まなくなっている事に気づくまで、 少し、時間がかかった。
いふ
絞り出して出た声はこれである。
意味がわからない、今、何が起きた?
俺の周りに塗れていた血はそのまま。 だけど、俺の傷だけが塞がっている。
そして、ほとけが消えた。 小さな翠色に輝く星のような粒を残して。
考えれば考える程分からない。
しばらくして、放心状態の俺を、 救急隊員が運んで行ってくれた。
起きて、見あげた天井は病院だった。
医者
医者
いふ
医者
いふ
医者
いふ
そう言い手渡された物は、ほとけが残した あの光る粒だった。
医者
いふ
ないこ
戸を開くでかい音と共に響く 良く知ったピンク頭の声。
医者
詳しい説明も無しに、医者はいなくなってしまった。
ないこ
いふ
りうら
しょう
口々に喋りだすメンバー達。
いふ
あの医者の発言が本当であれば。
ないこ
いふ
悪い予感が見事に的中した。
いふ
ゆうすけ
ほとけを、誰も覚えていない。
りうら
違う。
いふ
しょう
あぁ、駄目だ。
誰も、覚えてない。
中編終わりです! 最後後編!お楽しみくださいませ〜