玄関の扉を開けた瞬間、 強烈な臭いが襲ってきた。
鬱先生
腐った肉、血、鉄、土、全部が混ざったような異様な臭いが風に乗って流れてくる。
道路のあちこちに、“ナニカ”が転がってる。動か無いものもいれば、ぐにゃりとした動きでまだ彷徨ってるやつもおる。目は変色してて、皮膚はどろどろ、 まるで、さっきのアイそのものや。
鬱先生
思い出すとさらに気分が悪くなる
コネシマ
鬱先生
コネシマ
コネシマの声は妙に落ち着いとって、それが逆に怖かった。
鬱先生
コネシマ
コネシマ
理解はまだ追いついてへんけど、状況は刻一刻と進んでる。 目の前で現実が崩れていく中で、 俺はただ、シッマを頼るしか無かった
俺らは物音立てんよう、歩いた。聞こえてくるのはあちこちから響く呻き声とそれに混じって、かすかに人の悲鳴も聞こえる。
鬱先生
俺がぽつりと呟くと、前を歩いてたコネシマが振り返らずに答えた。
コネシマ
鬱先生
コネシマ
鬱先生
そう言いながら、コネシマはポケットから銃を取り出した。
鬱先生
コネシマ
コネシマ
鬱先生
コネシマ
指差した先、少し先の角にコンビニがある。ガラスが割れ、中はぐちゃぐちゃ。けど、その奥に棚が倒れていて、その隙間から人の腕らしきものが見えた。
鬱先生
コネシマ
俺とシッマは物音立てんよう、割れたガラスを跨ぎながら、慎重にコンビニの中へ入った。レジは倒れ、床には菓子の袋や弁当の残骸、そして血の跡が不規則に散らばっていた。
コネシマ
奥の倒れた棚のほうへと目をやった。 そして――そこに、居た。 棚の隙間に、茶髪の人が倒れとる。まだ若い。少年か少女かも分からんような中性的な顔立ちで、気絶してる。
鬱先生
コネシマ
鬱先生
この子は無傷に見える。なんでや? なんでこいつは生き残っとるんや
鬱先生
コネシマ
俺とシッマであまり音を立てないよう 救出する、少し血が付いた
鬱先生
コネシマ
周りを見つつ頷いた。今は性別とか年齢とか、そんなもんはどうでもええ。 生きとる。――それだけで、今は充分や。
コネシマ
鬱先生
背後でガラスがきしむ音がして、アイツらのうめき声が遠くでまたひとつ、増えた。
コメント
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ぇ っ へ ぇ 更新!? 有難うすぎるぞ 神作最高!!!!