南 加奈
あ!この本
道枝駿佑
知ってるん?
南 加奈
うん
手に取ったのは 『花火の光』 と言う名の小説
南 加奈
高校生の女の子が花火の日に好きな男の子に告白するんだけど
南 加奈
結局振られて転校しちゃうって言う切ない話、
道枝駿佑
切ないよね
南 加奈
だねー
話をするうちに楽しくなって1時間が過ぎていった
道枝駿佑
じゃあ教室帰るかー
南 加奈
そうだね
南 加奈
先生に怒られたら私のせいじゃないからね?
道枝駿佑
いや、両方やし
笑いながら教室へ帰る姿を誰かが見てたなんて知らずに
道枝駿佑
じゃあ今日は加奈のいえ行こっかなー
南 加奈
えー?私の家行ってもいいことないよ?
道枝駿佑
なんでー?
南 加奈
だって親いるし、
道枝駿佑
ふーん
南 加奈
親が彼氏連れてきたとかすぐ勘違いするからね
南 加奈
だから来るのはまた今度
道枝駿佑
はーい
ぷくーっと膨らました彼の頬は ほんのりピンクに
私はもっとピンクになっているんだろう、
朝学校に行けば、ある女の人が私に近づいてきた
その人は私なんかよりも綺麗で 背も高くて 美人で
こんな人が同じ学校に、
そんなことを考えていたら
いきなり頬をビンタされた
南 加奈
った!
阪田未夢
…
何も喋らず私を睨みつける女の人、
私はこの人に何したの!?
南 加奈
あ、あの、
阪田未夢
私の彼氏に手出してんじゃないわよ!
南 加奈
え、え?
道枝駿佑
加奈おはよ、お、
道枝駿佑
未夢?
南 加奈
か、彼氏さんって?
阪田未夢
駿よ
道枝駿佑
は?何今更言ってんの?
道枝駿佑
加奈ごめんな
道枝駿佑
こいつキモイよな
阪田未夢
ちょっと!
道枝駿佑
お前いつまで俺の彼女面してんの?
道枝駿佑
ついこの前俺が振ったのに、いつになったらじかくすんの?
阪田未夢
そっちこそ!この子がいいからって今更言ってこないでよ!
道枝駿佑
もういい、話になんない、
道枝駿佑
加奈行こっ
南 加奈
え、あ、うん、
全く状況が呑み込めず
駿佑くんに腕を引かれ
そのままついて行ってた、