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すごい…可愛いとかっこいいと感動が混ざって脳内がお花畑だ… とりあえず2人の姿連写して家宝にしたい…
あの…あにきのウエディングドレス姿&タキシード姿とまろのタキシード姿の画像私に送って頂けないでしょうか???????てか結婚式のビデオください
月見。
月見。
月見。
月見。
月見。
月見。
月見。
月見。
月見。
月見。
注意!! ・地雷さんは今すぐUターン! ・まろにきが付き合ってます ・nmmn ・ご本人様方とは何も関係のないフィクションです ・口調&キャラ崩壊あり ・通報❌
月見。
肌寒さが冬の訪れを告げる日。とある教会。
とある二人が、今日この日この場所で、結婚式を挙げる。
-hotoke-
悠佑
-hotoke-
悠佑
思わず吹き出す彼。しかしほとけは至って、いやかなり真剣だった。
しっかり、じっくりと。目の前にいる彼の姿を、ほとけは目に焼き付けるように見つめていた。
純白のウェディングドレスを身に纏った“彼”。普段の彼では想像も出来ない格好だと言うのに、見惚れてしまうほど綺麗だった。
彼の長い髪は手の込んだアレンジが施され、少々筋肉質な彼の腕も、腕部分でふわりと広がるレース素材のデザインのドレスにより違和感など殆ど無かった。
綺麗だ。
言い過ぎると彼に照れ臭そうにツッコまれてしまうが、何度言っても言い足りないくらいだった。
そして、ほとけは隣に立つ彼を見た。一緒にこの部屋に入って来たと言うのに、綺麗だ綺麗だと騒ぎ立てる自分に比べ、彼はまだ一言も言葉を発していない。
悠佑
初兎
ず、と鼻を啜る音。潤んだ瞳。なんだかもう釣られてしまいそうで、ほとけは初兎から目を逸らした。
初兎
珍しいことだった。関西出身の初兎はノリもトークレベルももろそのままで、彼の配信にほとけは学ぶものが多かった。彼は話すのが上手く、言葉に詰まるなんてことは殆ど無い。そんな初兎が、言葉を失っている。
悠佑
幸せに溶けるような、優しい声だった。穏やかな笑みを浮かべ、髪を耳にかけたその左手には、光り輝く指輪。
悠佑は今日この場所で、恋人のIfと結婚式を挙げる。
沢山愛し合った。時に勘違いしてすれ違って、仲を違えたこともある。押し潰されてしまいそうな不安に、枕を濡らした夜もある。
それでも、お互いを想う気持ちに嘘なんて微塵も無かった。きっとこの先、どれだけ頑張って世界中を探しても、お互いにはお互いしかいないと、自信を持って言い切れる。
一緒に未来を歩みたいと。ずっと隣に居たいと。お互いの気持ちを再確認し、Ifからのプロポーズを受け入れた悠佑。
最初に式を挙げようと言い出したのは、2人のどちらでもなく、プロポーズの報告を受けたメンバー達だった。
小規模でも良い。二人の愛を、幸せを形にしたいと、それをしっかり自分達に祝わせてほしいというメンバー達からの真剣な気持ちに、2人は式を挙げることを決めた。
招待したのはメンバーだけだが、今目の前にいる2人の言葉を聞いて、表情を見て。悠佑は、もう充分なほどの幸せを感じていた。
-hotoke-
悠佑
潤んだ声を出すほとけを見て、悠佑はそう呟く。その表情も声色も、酷く優しかった。
-hotoke-
悠佑
初兎
初兎が意を決した様に顔を上げた。依然目は潤んでいたし既に鼻声だったが、悠佑はそんなこと全く気にならなかった。
初兎
彼の今までの人生の努力を、挫折を、Ifとの交際の中での不安を、よく知っている。
だからこそ、彼の幸せを心の底から願ってやまない。
悠佑
-hotoke-
式も始まっていないというのに、ボロボロと涙を溢しながらそう言ってくれるほとけに、また笑みが溢れる。
腕を広げ飛び付いてくるほとけを受け止め、初兎に視線を送る。
せっかく着付けてもらったんに、僕らが抱きついたら崩れてまうんやない?とか、普段そんな抱きついたりなんかしないのに急にそんなこと恥ずかしくて出来んわ、とか。普段の初兎なら思ったかもしれない。が、今日は何もかもが特別だった。
白黒組として、仲間として、肩を並べて進んで来た。悠佑はいつも自分を対等として見てくれていたし、自分も対等であろうとした。けれどやっぱり人柄も能力も何もかも、悠佑は自分の憧れであり、隣に立ちながらも日々その背中を追って来た。
過去幾度と無く挫折を繰り返し、それでも前を向いて進んで来た彼の未来が、どうか光り輝くものであるように。
初兎
悠佑
2人の温もりを感じながら、悠佑は目を瞑り心の中で何度でも呟く。・・・ありがとな。
ないこ
りうら
If
ここはまた別室。
入って来たばかりで、部屋の中に居たIfを見て早々にいじり出したのは赤組の2人。ないことりうらだった。
白いタキシードに身を包んだIfは、本当にいつもぽえっている人物なのかと思うほど、緊張で固まっていた。だが、見慣れた2人の姿を見て少しだけ緊張がほぐれたようだった。
ないこ
If
りうら
If
ないこ
プロポーズもして、こうやって結婚式まで挙げると言うのに、メンバーからの悠佑好きアピールには依然敏感に反応するようだ。まぁ、彼らしいと言えば彼らしい。
りうら
ないこ
If
そう肯定したIfの表情が、雪解けの様に柔らかくなった。
ないことりうらは、もしかしたら悠佑のドレスはIfの願望だと思っているかもしれない。しかし、Ifが悠佑にドレスを着るようゴリ押ししたなんてことは、実は全くなかった。
この式は2人が幸せになる場だ。悠佑が嫌な思いをすることは絶対にしたくなかったし、2人ともタキシードで出て勿論良いと思っていた。
が、自分がドレスを着るのも候補の1つだと言い出したのは、悠佑本人だった。
無理をさせているんじゃないかと、Ifは何度も確認した。でも、心配の表情を浮かべるIfに悠佑はふわりと笑ってこう言った。
“一生に一度の機会やしな。やっぱり思い出沢山作りたいんよ。そりゃ俺みたいなバチバチの男がウェディングドレスなんて似合わないかもしれないし、アイツらにも滅茶苦茶いじられるかもな。・・・でも不思議と、男してのプライドがどうこうとか、そういう気持ちにならないんよ。・・・まろと一緒なら、多分なんだって幸せなんやろな”
そんな言葉には、式はまだ先だと言うのに思わず涙ぐんだものだ。改めて悠佑の愛を感じて、絶対良い式にすると心に誓った。
お色直しでは、悠佑もタキシードになる予定だ。ドレスもタキシードも着れるなんて幸せ者やな、なんて笑う彼を、その時Ifは目の前にいるウェディングプランナーの存在も忘れて抱き締め、顔を真っ赤にした彼に叩かれてしまった。
ないこ
If
ないこ
If
こんな日だろうと相変わらずの恋人限界オタクだな。そう思って、ないこは小さく吹き出した。普段はしっかりした社会人をやっているのに、悠佑のことでこんなにもアホで単純になるなんて、きっと職場の人達には想像も出来ないだろう。
そんな彼を見れることを、ないこはなんだか誇らしく思った。
努力家で、人のことをよく見ていて、優しくて。・・・良いところを挙げればキリがないが、そんな彼の長所の中でも、自他共に自信を持って言えるのは、誰にも負けない、悠佑のことを想う強い気持ちだ。
いれいすは全員メンバー愛が強いし、その中でもリーダーであるないこは、自慢のメンバー達を強く愛している自信がある。何度断られてもグループに誘い続けた悠佑は尚更だ。が、それでもIfの気持ちには勝てないだろう。でも、それでいい。それがいいんだ。
ないこ
If
あにきだってまろが居れば幸せだろうし、もう2人とも幸せになってるじゃん。少しのおかしさとメンバーの幸せに、ないこは笑みを溢した。
そして、隣に立つ最年少の彼を見遣る。最初こそ一緒にIfをいじっていたが、ないことまろが話している間に、彼はすっかり黙り込んでしまっていた。
その表情が複雑そうに歪んでいる理由を、ないこはなんとなく分かっていた。
ないこ
りうら
ないこの言葉を受け、りうらが顔を上げる。Ifもなんとなく、彼の気持ちを分かっていた。
りうら
漸く口を突いて出て来たのは、そんな言葉だった。
結局、考えは同じだ。泣かせたら許さない、と言うことは、悠佑を任せると、2人を認めると言っているのと同じことなのだ。
それが分かっているから、ないこもIfもふっと笑顔になった。
If
りうら
Ifの真剣な言葉で視線を逸らしたりうらに、ないこが口を開く。
ないこ
りうら
りうらは寂しいんだ。いれいすとして活動をしている中で、きっと誰よりも隣に居る。
初兎とは良い勝負だろうし、もしかしたら初兎は自分の方が上だと言い張るかもしれない。が、悠佑の隣に誰よりも長く居たのは自分だと、りうらは思っている。
最年少と最年長。歳の差も経験の差もある2人がこんなにも心を許して、背中を任せ合い、支え合って共に進んで来れた。
りうらは悠佑が大切だ。大切な相方。大切なメンバー。音楽へ向ける想い、メンバー愛、人柄、歌声。全てを尊敬している。彼が自分の相方であること、いつ誰にだって胸を張って言える。
そんな大切で大好きな彼が、今日結婚する。目の前には、その恋人。
2人が付き合い始めたことを報告した時も、誰よりも動揺したのは実はりうらだった。
同性同士のそういう関係に否定的な考えを持っているとか、そんなことではない。ただ、寂しいのだ。不安なのだ。同じメンバーであるまろとの。大切な相方である悠佑との距離が変わるのでは。関係が変わるのではないかと。
ないこ
If
りうら
If
ないこ
りうら
If
戻ってきたりうらの明るい笑顔と、煽られまくりムカついているIf。部屋に入った時の、ガチガチに固まっていた彼はもう居ない。
こんな日まで賑やかで落ち着きのないこの場所が、なんだかとても自分達らしくて、ないこは好きで堪らなかった。
さぁ、もうすぐ式が始まる。
優しい手付きでベールを下ろされる。悠佑はそっと顔を上げ、目の前にいる彼に微笑みかけた。
悠佑
ないこ
悠佑
大きな扉の前で、今は束の間の2人だけの時間だ。
これから悠佑とないこは、バージンロードを歩く。
本来父親の役割のそれを、誰にやってもらうか考えた時、悠佑はすぐにないこがいいと言った。彼の要望に、Ifもないこも拒否なんてする訳もなく。
ないこ
悠佑
勿論、候補になかった訳じゃない。りうらも、初兎も、ほとけも。・・・それでも心から、ないこがいいと思ったのだ。
悠佑
初めてグループに誘われた時、なんだコイツ、と怪訝に思った。大きな夢を掲げていて、そんなこと簡単に出来る訳がないと。そんなに甘いものじゃないと。何度も挫折してきた自分からすれば、そんなの夢のまた夢だと、そう思っていた。
何度も誘いを断り、何度も誘われた。誰でもいい、じゃなかった。ないこはずっと、最後の一人を悠佑だと確信して、信じて誘い続けてくれた。
沢山のものを貰った。一人では見れなかった大きなステージ。そこから見える沢山のファンの姿、眩しいペンライト、多くの歓声。様々な企画に、色々な思い出。
悠佑
悠佑
いれいすとして活動をしていく中で、距離が近付いた。話す機会も、触れ合う機会も多くなった。まろにきなんて呼ばれて、2人のペアが好きだという人も多く居てくれた。
メンバー達は何かあれば相談に乗ってくれて、協力までしてくれた。同性同士の関係に嫌な顔一つせず、むしろかなり乗り気で、沢山話を聞いてくれた。
悠佑
感謝してもし切れない。胸の気持ちを伝え切れないのが、なんとももどかしい。
悠佑
優しくて、愛に溢れた声で。そんなに幸せそうな表情で。
ないこ
目が潤んで、くしゃりと表情が崩れた時、ないこは悠佑を思いっ切り抱き締めていた。
ないこ
あの時、あの場所で、彼の歌を聞けて良かった。出会えて良かった。
音楽に人生を賭けている彼の熱い真剣な想いを、無駄にしたくなかったし、もっと彼を高みへ連れて行きたかった。一緒にその景色を見たかった。
Ifがいて良かったと心から思う。彼がいたから悠佑はいれいすに入ることを決意出来たし、いれいすは全員が揃った。
それに、彼をここまで幸せに出来るのは、彼のことが誰より大好きなIfだけだろう。
ないこ
ないこ
悠佑
ないこ
悠佑
また泣きそうになったのを堪え、ないこは悠佑から離れて笑顔を浮かべた。
ないこ
悠佑
ないこ
悠佑
ないこ
悠佑
満面の笑みで笑い合う。いつも通りの空気だ。
すると式場のスタッフから、式開始の合図がかかった。
姿勢を正し、悠佑はないこの腕を取り、目の前にある扉を見つめた。
この向こうに、メンバー達がいる。そして、Ifがいる。
幸せに満ちた空間へ、悠佑はないこと共に足を踏み出した。
-hotoke-
初兎
式は無事終了し、2人のお色直し後、外で簡単な立食パーティーが始まった。
Ifは青のタキシード、悠佑は黒のタキシードだった。それぞれのメンバーカラーのそれは、2人によく馴染んでいる。
ブーケトスを制したのは、まぁ皆さんのご想像に任せておき。
If
りうら
If
初兎
りうら
If
-hotoke-
悠佑
-hotoke-
If
ないこ
りうら
初兎
悠佑
まるでいつかの配信の様だ。結婚式というめでたい日、めでたい場所だと言うのに、いつもと全く変わらないメンバー達が、悠佑は大好きだった。
Ifの胸には黄色の、悠佑の胸には青色の花が添えられている。自分のメンバーカラーのタキシードを着ることを決めた後、Ifが提案したことだった。
いれいすでのメンバーカラーは自分にとって大事なものだが、大切な恋人のメンバーカラーだって、自分にとって大切なものなのだ。恋人の居場所を作ってくれているその色を、自分も大切にしたい。
If
りうら
-hotoke-
If
ギャーギャーと騒ぎ立てるメンバー達。煽りに煽られ怒り出すIfに、悠佑はしょうがないなぁと言うように小さく笑みを溢し、彼の元へと一歩踏み出した。
悠佑
If
If
悠佑に名前を呼ばれ嬉しそうに振り返ったIfだったが、その名前を呼び終えることなく、唇に柔らかい感触を感じた。
悠佑
If
悠佑の少し照れ臭そうな笑み。Ifははくはくと口を開いては閉じてを繰り返す。その顔は真っ赤で、初兎やないこなんかはあらまぁと口に手を当ててその光景を見つめていた。
If
悠佑
Ifは悠佑をガバッと抱え上げた。所謂お姫様抱っこである。メンバー達からの野次を受けながら、そのままくるりと一回転、二回転し、悠佑と目を合わせる。
If
潤んだ瞳。目元に光る涙が、太陽の光でキラキラと輝いていた。
悠佑
If
悠佑
悠佑は眩しい笑顔で笑って、その髪をくしゃっと撫でた。
If
そう叫ぶと、Ifはへにゃりと笑って、悠佑を見つめた。
If
悠佑
泣きたくなるくらいの幸せ。
これからどんなことがあっても、君となら前を向ける。
誰にも負けない笑顔を浮かべ、大好きなメンバー達に見守られながら、2人はそっと唇を合わせた。