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だから僕は音楽を辞めた

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だから僕は音楽を辞めた

1 - だから僕は音楽を辞めた

♥

60

2019年05月10日

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天月

あぁ…もうどうしたら……

天月

考えたってずっと分からない……

青空の下、君を待っていた

96猫

おーい!つっきー?

改札の向こうから、声が聞こえた

天月

96ちゃん…

96猫

どうしたん?

天月

何も。

96猫

んー…

何かを考えるような仕草をした

96猫

ねぇ、これからどうなるんだろうね

おどけたように言って、僕の目を見た

天月

………

何も言えず僕は歩いた

十年前

天月

あー…何か面白いことないかな……

下校中、自転車を押しながら呟いた

まふまふ

青春なんてつまらないもんね……

同じくまふも、自転車を押していた。

天月

白いイヤホン耳に当て~♪

自転車のハンドルを、ピアノみたいに弾きながら歌った

まふまふ

あれ?ピアノ、辞めたんじゃなかったの?

天月

んぁ?……あぁ。

少し動揺してしまった

最近、机を弾く癖が抜けない。

まふまふ

まふまふ

ねぇ、

山に沈みそうな夕日を見ながらまふが言う

まふまふ

将来何してるだろうね

天月

音楽はしてないといいね

早口に言った

まふまふ

まふまふ

…………

天月

……困らないでよ

少しまふが笑った

先生

生徒の皆さん、

先生

ぜひ、自分の好きなことを職業にして

先生

大きな翼で、未来へと飛び立ってくださいね。

『穏やかな作り笑いがお上手なようで。』

集会終わり、そう思ってしまった

天月

(あんたらの言ってる事は本当なのか?)

天月

(間違ってるのでは?)

正しいのかな

知りたい

知って僕を守りたい

……

こんなこといままで思うことなかったのに

天月

考えたんだ…

天月

あんたのせいだ((ボソッ

10年後

まふまふ

《今、なにしてるー?》

電話でまふが聞いた。

まふは今、音楽業界で活躍している

天月

天月

何にもしてないよ

まふまふ

《そっか~聞いて聞いて!》

天月

……どうしたの

まふまふ

《僕のアルバムが決定したんだ!》

天月

…そっか

天月

おめでとう。

低い声で僕が言った

まふまふ

《……どうしたの?》

まふまふ

《元気ないよ?》

天月

天月

何でもないよ。

『何でもないよ』

その言葉と平行に、

『幸せな顔をした人が憎い』

という言葉を思い浮かべた

まふまふ

《そっか!またね~》

ツーツー

電話が切れた

天月

……はぁ…

背中の壁に寄りかかる

ミシッ ときしむ音がした。

天月

幸せな顔をした人が憎いのは…

天月

どう割り切ったら良いんだ……

うつむいて、つま先を眺める

頭に、一つの言葉が浮かぶ

天月

…劣等感

そうだ

どうせ俺が考えたって分からないし

どうせ生きてるだけでも苦しいし

どうせ俺が音楽やったって儲からないし

どうせ歌詞とか適当になりそうだ

天月

音楽なんて

天月

どうでもいいんだ

間違ってないだろ。

唇が震えるのは気のせいだ

天月

天月

間違ってないよな

視界が滲むのは夜だから。

プチッ

何気なく、テレビをつける

まふまふ

初恋は~濃いめのココア~

まふまふ

物語~みたく~甘くなれない~

天月

天月

痛いラブソング。

嫉妬だなんて分かってるんだ。

これで自分を守りたいんだ

天月

僕だって音楽をしたかった

天月

でも

天月

無理だった

家の経済的な都合で。

ピアノもギターも全部辞めた

天月

今じゃ塵みたいな夢だ

何度でも夢を描いて

何度でも君への歌詞を書いた

天月

売れなくても良かったんだ…

昔はそうだった……

さっきまで視界を滲ませていたものが、こぼれ落ちた

天月

だから僕は音楽を辞めた

どうも、作者の柚希です!

何か意味不明なのができた… ヨルシカさんの、『だから僕は音楽を辞めた』を使わせていただきました。

リクエストください!なんでも書きます!

では。

この作品はいかがでしたか?

60

コメント

20

ユーザー

「ただ君に晴れ」!!良いですよね!書きます!

ユーザー

ヨルシカさんの「ただ君に晴れ」も読んでみたい、、、

ユーザー

じゃあねー

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