楓
妖は巨大だった
可愛かった 少女の面影は無い
巨大な化け物
そんな 敵うはずもない相手に
諸刃は刀を振り翳す
妖の周りを走り抜け
隙をついて斬る
それはまるで
舞のように 美しいとさえ感じた
でも…
楓
楓
足から血が出ている
使えない左腕を 庇うように振るう刀
楓
諸刃を 助けるって言ったけれど
私に出来る事って何だろう
高く跳ぶと同時に 妖を斬る諸刃を見ながら
私は呆然としてしまう
楓
楓
私を案内してくれた小鳥が
私の手に留まる
楓
楓
急に噛まれて驚く
楓
楓
楓
私を怒ってくれているの?
そうだよね
「どうしよう」じゃない
「どうにかする」だ
諸刃
諸刃
諸刃
諸刃
諸刃
楓
諸刃
諸刃
どうして こんな所に…?
諸刃
楓
楓
妖に近付いた楓は
身体ごと吹っ飛ばされた
諸刃
楓
楓
楓
諸刃
諸刃
楓
諸刃
楓
諸刃
楓
諸刃
この状況で
何を言い出すのか…
楓
楓
諸刃
楓
楓
諸刃
楓
諸刃
楓
楓
楓
諸刃
妖が 私に向かって来た瞬間
諸刃が私を抱きかかえ…
妖を ひらりと避けた
それでも 向かって来る相手に
走りを早くする
楓
諸刃の左腕は だらんと垂れ下がり
右腕だけで 私を抱えていた
私は落ちないように 諸刃の首にしがみつく
諸刃
楓
諸刃、苦しそう… もう限界なんだ
あぁ…この戦いを 終わらせないと
楓
楓
楓
楓
楓
楓
楓
楓
楓
楓
楓
諸刃
諸刃
楓
楓
諸刃
楓
楓
楓
楓
楓
妖の動きが 止まると同時に
吹雪いていた 雪が止み
空から光が差した
途端に訪れる
静寂
楓
諸刃
楓
妖から あの少女の顔が見えた
それは一瞬で
ふわりと 溶けるように
消えた
それから
雪は溶けて
花が咲き
先程の光景は
夢かと錯覚するほどの…
楓
諸刃
楓
楓
楓
諸刃
諸刃
楓
諸刃
諸刃
諸刃
諸刃
楓
諸刃
諸刃
楓
諸刃
楓
楓
楓
楓
諸刃
楓
楓
楓
諸刃
諸刃
諸刃
楓
楓
諸刃
楓
楓
楓
諸刃
楓
楓
楓
諸刃
楓
諸刃
諸刃
諸刃
楓
楓
諸刃が目を閉じて 草むらに寝転んだ
その姿が 何だか可愛らしく見えて
思わず 微笑みながら
私も一緒に寝転んだ
おわり
コメント
17件
初コメ失礼します!バトルに向き合ってるところがとても素敵だと思いました!
初コメ失礼します…!! 素敵な作品拝見させて頂きました!! 言葉の選び方というか言葉の綺麗さがすごく好きです…! バトルに向き合っている主人公が頑張っていて感動しました😭 2人にはずっと幸せで居てほしいです…☺