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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

マッシュ

フィン君のお兄サン…どんな人なんだろう…

フィン

マッシュ君!おまたせ!

マッシュ

あ、フィン君

フィン

ごめんね、今から僕紅茶淹れてくるね!

フィン

あと少しで兄様が来るからお話してて!

マッシュ

分かった

マッシュ

…よし、

マッシュ

フィン君のお兄サンが来る前にお腹満たしておかないと

そう言いながらローブの懐に 手を勢いよく突っ込む

マッシュ

こんなこともあろうかと持ってきていたプロテイン

マッシュ

飲み物だけど早くお腹を満腹にせねば

マッシュは素早くプロテインを作り 風呂上がりの親父のごとく腰に手を ついてプロテインを一気飲みした

マッシュ

ぷはーっ、これで少しは大丈夫かな

何が大丈夫なんだ

フィンとは違う低い声に体を 硬直させギギギ…と壊れた ロボットのように声のした方を見た

マッシュ

いいいいいやななななんでもないです

レイン

動揺し過ぎだ

レイン

…お前がフィンの荷物を運んだヤツか?

マッシュ

うす

レイン

そうか……

レイン

…礼を言う、ここは暑いだろう、ローブを脱いでこちらに来い

マッシュ

いや、大丈夫です

マッシュ

このまま行きます

レイン

……、

レイン

…何か隠してるな…お前

マッシュ

そ、そそそそんなことないですけどどどどど…

レイン

隠していないやつはそんなに動揺はしない

レイン

…ローブを脱げ

マッシュ

いやです

レイン

ならフードを外せ

マッシュ

それもや、です

マッシュ

ちょっと、やだ、フード引っ張らないでくだ、さ、いっ

レイン

いいからとっととフードを外せ!!

マッシュ

ぅわっ

ドンッとみぞおちに蹴りを入れられた

いくら鍛えているマッシュでも 両手でフードを掴んで 抵抗している状態から不意に 腹に蹴りを入れられては 体は後ろへよろけてしまう

マッシュ

うっ───ッ!!

ばさりとフードが取れると同時に マッシュは自身の喉奥から 先程飲んだプロテインが せり上がってくるのを感じ 口元を両手で覆おうとしたが …1歩遅かった

マッシュ

はッ───ぅ"え"ッッ

マッシュ

ん、ぐっッッ!げほっげほっ!!

マッシュ

っはーッっはーッ

マッシュ

っなに、するんですか

吐いたことによる生理的な涙を瞳に 溜めながら蹴りあげてきた 張本人を睨む

その男の目は先程よりも 見開かれており、眉間に深く皺が 刻み込まれてることと、殺気とも 言える圧がダイレクトに伝わってくる

レイン

…お前

レイン

───吸血鬼かッ!

マッシュ

え、っ!!

レイン

フィンに何をした!!

瞬間、距離が近いことにも関わらず 男は床を蹴り、いつの間にか手に 持っている銀製の何かを振り上げる

だが、マッシュはそれを華麗に避け 体勢を立て直した

マッシュ

…ホントに何するんですか

マッシュ

危ないですよ、それ

「尖ってるし」と付け足すと 男は「はっ」と鼻で笑った

レイン

これはお前ら吸血鬼を殺すために作られた銀製の十字架だからな

レイン

これで心臓目掛けて刺せば死ぬはずだが…あの体勢からよく避けれたな…お前

マッシュ

まぁ鍛えてるん、で

マッシュ

───うっ

視界がぐにゃりと歪む

これはお腹がすいた時に訪れる 特有の気持ち悪さだ

マッシュはお腹を抑え 前かがみになり男の様子を見る

マッシュ

…これは、まずいですな

マッシュ

(お腹が減った…)

レイン

…おい、どうした

マッシュ

ちょ、と、まって……ふぅ…ッ

マッシュ

ふーっふーっ

マッシュ

う"ぅ"ッ!

体全体からシュゥゥゥ〜…と 蒸気のようなものが浮き出てき始め マッシュは膝から崩れ落ち 体を丸め込ませた

レイン

!!

マッシュ

はーっはーっ

マッシュ

ふっ、ぁ…ッッ

煙はマッシュの体を覆い マッシュのいるところだけ 見えなくなってしまった

レイン

(煙幕で逃げたか…?いや、煙はアイツの体から発生していた…)

瞬時に今の状況と自身の取るべき 行動について考えたレインは 十字架を握り直しいつでも 動けるような体勢をとる

やがて、マッシュから発せられた 煙は薄れていき…

マッシュ

けほっ、けほっ

マッシュ

うぅ…

レイン

……は、

小さな子供が姿を現した

マッシュ

…ぁぅ

マッシュ

はぁ…はぁ…

レイン

ぉ、おい…

マッシュ

…ぉ、なか…すきました

マッシュ

ぅ、

瞼がだんだん重たくなっていき マッシュはその重さに従って ゆっくりと目を閉じた…

不器用な神覚者様と気づかない脳筋主人公

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