6話-冷たい花-
学校の先生に
魅夜様のことを聞いても
おばあちゃんと同じことしか言わない
そんなはずない
だから、直接聞きに来た。
結弦
魅夜様ぁ…!
魅夜
…話しちゃったか、
結弦
……ぇ…?
魅夜
…昔の話聞いた?
結弦
…ぅん……
結弦
で、でも!
結弦
そんなの嘘だよね…?
結弦
…魅夜様がそんなことする訳ないもん…
魅夜
……ん〜…、
魅夜
…ほんとなんだよね…、
結弦
…ぅそ、……
魅夜様は地面に座ってて
膝の上に猫がいる。
猫は気持ちよさそうに撫でられてる。
結弦
…だから、一人ぼっちなの?
魅夜
…そーだね、
魅夜
でも、そんなに寂しくないよ
結弦
人間のお友達は…?
魅夜
人間のお友達かぁ…
魅夜
…もう何年いないかな…
魅夜
動物たちだけだね、お友達
結弦
…僕がいるよ……
ぎゅぅ…
魅夜
…優しいね、結弦
魅夜様
冷たい
けど、
お花のいい匂い。
魅夜
冷たいでしょ
魅夜
風邪ひいちゃうよ
魅夜
やめな
結弦
…いや、…
こんなに優しいのに、
人を殺すとか、
ありえないよ…
魅夜
…結弦、
結弦
…ん、
ぎゅぅ…
結弦
…っ、ん…
魅夜
…よしよし、
結弦
……ん……
魅夜
そんなに悲しい顔しないで
結弦
…魅夜様、…
結弦
こんなに優しい…のに…
結弦
…みんな、……酷ぃよ…
魅夜
…結弦は優しいね、
魅夜
…昔の話、してあげようか
結弦
…いいの……?
魅夜
いいよ、
魅夜
結弦だけにしか教えないから
魅夜
他の人には秘密ね
結弦
ぅん、…秘密