主
主
主
主
主
主
主
主
死が二人を分かつまでなんてくだらない。そんなことで離されるなんて、2人はまっぴらごめんだった。 一緒にいられさえすれば、生死なんて些細なことだ。 いずれ離されてしまうならどちらかが連れていかれる前に2人で逝こう。 そう思い立ってから行動に移すまでは速かった。
蘭
竜胆
蘭
竜胆
真冬の夜、2人のいる海辺には他に誰も居なかった。 絶対に離れない。 強い意志を表すように手をしっかりと結び、水の中へと進んでいく。 寒くないと言えば嘘になるが、氷点下の外気より水の中の方が暖かかった。
蘭
竜胆
おやすみ
蘭
竜胆
蘭
竜胆
蘭
妙にリアルな夢だった。 一緒に逝ったはずの兄ちゃんがとびきり笑って俺から離れていく夢
目が覚めると、竜胆は見知らぬ部屋に1人きりだった
竜胆
竜胆
???
竜胆
看護師
薬臭い部屋に自らの体についたたくさんの管、加えて医師という単語で察することができないほど竜胆は鈍くはなかった。
さっきの夢は夢であり、夢でなかったのだ。 自分だけ生き残ってしまった。
竜胆
理解したと同時に呼吸の仕方が分からなくなった。 今自分は息を吸っているのか吐いているのかも分からず、苦しくて苦しくて仕方ないのに助けてくれる半身はもういない。
竜胆
どんどん苦しさが増していく中、声が聞こえた。
???
???
聴いていて安心できる声。 竜胆の意識はそこで途切れた。
主
主
主
主
コメント
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竜ちゃあぁ~!