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凶一郎
おっ
太陽
え…？
二刃
ﾋｭｵｯ…
二刃
ﾎﾞｺﾞｫﾝｯ！！
辛三
…
太陽
(ゴミ箱…)
七悪
ﾒｷﾒｷﾒｷｯ…
七悪
ごめんね兄ちゃん
七悪
ｺﾞｯ！！
太陽
ｯ…！
謙五
避けるぞ！
太陽
は、はい…ﾆｺｯ
凶一郎
ごめんな七悪
七悪
！
凶一郎
兄ちゃん忙しいから後で遊ぼうな
二刃
避けろ！！
ｽﾞﾊﾞｯ！！！！
太陽
！！？
七悪
ｳﾞｯ…
辛三
ｶﾞｯ…！
凶一郎
なかなかいい連携だったぞ
凶一郎
だが一撃を入れたあとの隙がデカすぎる
凶一郎
さあ訓練はこのくらいにして朝野を差し出せ
凶一郎
じゃないと…
凶一郎
この家ごと千切りにしちゃうぞ〜？
二刃
あいつの専用武器鋼蜘蛛だ
二刃
あたしが防いでいる間に逃げな
凶一郎
ｷﾞｬｯ！！
二刃
ﾌﾜｯ…
凶一郎
ｷﾞｭﾝｯ！
二刃
なっ…！
二刃
離せテメェくそ長男コラァ！！
凶一郎
暴れるな二刃体ちぎれるぞ
凶一郎
お前の柔術も守りながらだとイマイチだな〜
四怨
結局70％の方か…
四怨
先にいけ！
六美
四怨姉ちゃん！！
謙五
こっちだよ！
太陽
ごめん…六美…俺のせいで…ﾆｺｯ
六美
もー…太陽のせいじゃないから！
六美
…あとさ
六美
私の家族に太陽のこと話してもいい？
太陽
…ｯ
太陽
…いい…よﾆｺｯ
六美
…ごめんね
謙五
なんの事かは分かんねえけどさ
謙五
とりあえず隠れて！
太陽
わ、分かりました！ﾆｺｯ
凶一郎
ふぅ…しつこいドローンだったな…
凶一郎
さあこっちにおいで六美
凶一郎
そいつの返り血でお前を汚したくない
六美
…
六美
ｽｯ…
凶一郎
よしよしいい子だ
凶一郎
さあお兄ちゃんの腕の中に…
六美
ﾀｯ…
凶一郎
ｷﾞｬｯ！！
凶一郎
おっとっと
凶一郎
素晴らしい変装だ謙五
凶一郎
まつ毛の数まで同じとは恐れ入る
凶一郎
お前一人なら分からなかったぞ
凶一郎
だが他人に施す変装はもっと鍛えるべきだな
凶一郎
じゃないと後ろに化けた本人がいるってバレちゃうだろ？
凶一郎
なあ
凶一郎
六美
凶一郎
さあ
凶一郎
大人しく奴をどこに隠したか言うんだ
太陽
…ｯﾊﾞﾘｯ
六美
もうやめて
六美
お兄ちゃん
凶一郎
…
凶一郎
分かった
凶一郎
負けたよ
凶一郎
彼に手を出すのはやめよう
六美
！
六美
お兄ちゃｯ
凶一郎
そしてお前を家から出すのもやめよう
六美
…ｯ！？
凶一郎
外に出るから変な虫が着く
凶一郎
これじゃお兄ちゃん失格だ
凶一郎
これからはもっともっとちゃんとお前を守ってやる
六美
お兄ちゃん…！？
凶一郎
危ないから外は出なくていいし
凶一郎
ネットも危ないからスマホもいらないな
凶一郎
いっそお前を危険に晒す可能性のあるものは全てなくそう
凶一郎
余計なものを排除した安全で平和な団欒…
凶一郎
ああ、想像しただけで心が踊るな
凶一郎
お前を失いかけたあの日
六美
！？
凶一郎
この子を守るためならどんな痛みも受け入れると誓った
凶一郎
愛しいお前を守れるなら俺は命もいらないよ
凶一郎
さあ六美
凶一郎
彼のことは忘れて二人で平和に暮らそう
六美
…
六美
うんっ…
六美
わかったよお兄ちゃん…
六美
(ごめんね太陽)
六美
(約束…守れないや)
太陽
…六美を離して貰えませんか？ﾆｺｯ
六美
太陽！？出てきちゃ…
凶一郎
お前にもう用はない
凶一郎
家族のことに首を突っ込まないでくれ
太陽
(俺が…結婚なんてしてしまったら)
太陽
(迷惑をかけるかもしれない)
太陽
(でも)
太陽
(六美にこんな顔をさせるなんて)
太陽
(間違ってる)
太陽
六美
太陽
お前の姉さんが言ってた方法
太陽
やらせてくれﾆｺｯ
六美
！
凶一郎
…？
六美
……でも…
太陽
俺は大丈夫だﾆｺｯ
六美
…
六美
うん…！
六美
ｽｯ…
太陽
！
凶一郎
ｷﾞｬﾝｯ！！
凶一郎
おしかったな
凶一郎
二刃め
凶一郎
余計な入れ知恵を…
凶一郎
だが万が一でもそんなことさせる訳には…
太陽
ｷﾞｭﾝｯ！
太陽
ﾌﾞｼｬｧｯ！！
凶一郎
！？
太陽
(なあ六美)
太陽
(こんなどうしようもない俺を)
太陽
(ずっと守ってくれてありがとう)
太陽
(だから)
太陽
(だからこれからは)
太陽
(俺がお前を守るんだ)
二刃
朝野！六美！無事かい！！？
二刃
！！
太陽
必ず貴方から六美を守ってみせます
太陽
よろしく
太陽
凶一郎兄さん…ﾆｺｯ
凶一郎
…馬鹿な…ｯ
六美
太陽！
七悪
良かったー！
謙五
すげぇなアイツ…！
四怨
なかなかやるじゃん！
六美
ｷﾞｭｯ！
太陽
…ﾆｺｯ
太陽
(良かった…)
二刃
フフ笑
二刃
残念だったね凶一郎
二刃
だが落ち込んでいる暇はないよ
二刃
あの子に教えてあげなきゃね
二刃
六美を守ること
二刃
その本当の意味について
二刃
さあ、教えてくれるかい？
二刃
あの子…太陽の家族のこと
四怨
私も太陽のことについて結構調べたんだけどさ
四怨
全然出てこなかったんだよ
四怨
情報
謙五
四怨でも知らねえって…どんだけ秘密主義なんだよ太陽
六美
…
六美
…太陽は
六美
…虐待されてるの
七悪
え…？
六美
私も、気付いた時は驚いた
六美
それで太陽に問いつめたら…
辛三
虐待…
六美
そう
六美
だからここに来る前に頬に傷があったでしょ？
凶一郎
…あぁ、あれか
六美
そう
六美
あれも…太陽の両親につけられたって言ってた
六美
しかも…今日は帰るの遅くなっちゃってｯ…
六美
門限過ぎちゃってるから…どうなるかｯ…！
二刃
六美…
謙五
ひでぇ親もいたもんだな
六美
…だから
六美
ここに…太陽を住まわせて欲しいの
凶一郎
え…
二刃
お前は黙ってろ
二刃
…どうしてだい？
六美
今さっき言った通り、太陽は虐待されてる
六美
そんな家に返す訳にはいかない
六美
それに私と太陽はもう結婚してる訳だし
六美
住む理由にはなるでしょ？
四怨
だが太陽の親にはどうやって説明すんだ？
六美
そこが問題なんだよねぇ…
二刃
…いっそのこと太陽に説明させたらどうだい？
六美
え！？お姉ちゃん何言ってるの！？
謙五
ついに狂った？
二刃
ﾎﾞｺﾞｯ！
謙五
…
二刃
ふざけてる訳じゃないよ
二刃
太陽に説明させる
二刃
もちろんその時には家族総出で太陽を守るさね
二刃
太陽が説明することによって、決意が証明されるしね
二刃
もし太陽のことが嫌いならそのまま送り出すだろうし
六美
…
六美
でも…
七悪
僕は賛成だよ
四怨
私も
辛三
ぼ、僕も…
謙五
俺も☆
凶一郎
不服だが、六美が悲しまないならやる
六美
…ありがとう、皆
六美
あと…1つ、言わなきゃいけないことがあるの
六美
…太陽は
六美
感情がないの
四怨
…は？
四怨
じゃああの笑顔は…
六美
偽物
六美
親の暴力、暴言から耐えるためには感情を消すしか無かった
六美
だから消した
六美
そう…言ってたの
六美
だから太陽は信用出来ない人の前ではずっと笑顔
六美
私の前では無表情だけどね
謙五
じゃあ信用されてるってことじゃん！良かったな〜！
六美
…！
六美
…うん
六美
だから…協力してください
凶一郎
当たり前だろ
凶一郎
俺自身としてはアイツを助けるのは不服だが…
凶一郎
これも六美の為だ
二刃
六美の大切な人さね
二刃
それに私も少しその親に腹が立ったからねぇ…
七悪
姉ちゃん怒ってる…？
二刃
…怒ってないよﾆｺｯ
四怨
(これは怒ってるわ)
六美
ｯ…
六美
ありがとう
六美
皆！
辛三
うん！ありったけの爆薬を用意しとくね！
謙五
俺もー！
四怨
私もハッキングしとくわ
六美
ふっふっふ…実は太陽に盗聴＆録画機能の付いている機械をつけたのです！
七悪
お姉ちゃん…
四怨
お〜…ついに六美もおかしくなったか
謙五
これはやばいなw
六美
…と、とにかく！これで太陽の様子が伺えるので、これで情報収集お願いね！四怨姉ちゃん！
四怨
はいよー
六美
(…待っててね)
六美
(太陽)
太陽
…痛みも…
太陽
全部…
太陽
分かんなくなるのかもな…
太陽
そうならないように努力してくれてるのは分かってるけど
太陽
きっと…俺は壊れる
太陽
…助けてくれ
太陽
俺を
太陽
…六美…
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