clutch

まろが出ていってから１時間が経とうとしている

未だに帰ってきていない、

きっとみんな心配してる

しんみりした空気の中

口を開いたのはないくんだった

ないくんが急にこんなことを言い始めた

まろが特級だったら…？

俺は…

まろは人に階級を言いたがらない

理由は階級のせいで過去にいじめられたから

もう二度と

あんな思いはしたくないからこそ

言うのが怖いのだろう

でも、

俺はりうらたちを信じてるから

だからこの質問をした

この答えが聞けたなら十分

あとは俺が頑張るだけ

あれからどのくらい時間が経っただろう

俺はぼんやり月を眺めてるだけ

どうしようかなと考えていると…

見慣れた顔のやつが隣にいた

そう言うまろの目は涙目で声が少し震えている

そして俺はさっき話をする

知ってる 知ってるよ でもりうらたちは違うんだ

まろが全然話を聞いてくれない、

とりあえず落ち着かせなきゃ

よし、落ち着いた

するべき話が終わったあと 俺は聞きたかったことをまろに聞く

まろが不安そうな顔をする

そう聞かれ俺は答える

少しの沈黙のあと、まろが出したのは…

という答えだった

そして俺は

とだけ返事をする

そう言ったあと俺はまろと寮へ戻った

𝐍 𝐞 𝐱 𝐭 𝐒 𝐭 𝐨 𝐫 𝐲⇝ ♡ 2 5 0