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駅に近くなるほど 多くの店が並び 人も多くなってきた
誰かが言うでもなく 3人はゆっくりと歩いた 25分くらいかけて駅前に到着する
大森
大森
若井
若井
大森
藤澤
大森
大森
藤澤
若井
若井
藤澤
大森
藤澤
藤澤があるお店を指さす 和風な雰囲気の店で かき氷と書かれた旗が置いてある
大森
大森
若井
若井は暑さでバテてしまったようだ 今すぐ涼しい店内に入りたそうだ
大森
大森
藤澤
若井
3人はかき氷のお店に入る
かき氷屋さん
若井
かき氷屋さん
藤澤
店内は比較的空いているようだ 定員が窓際の景色のいい席に 案内をしてくれる
かき氷屋さん
大森
藤澤
4人席のテーブルなので 2人と1人に別れてしまう いつも藤澤が進んで一人の方を選ぶ
大森
大森
藤澤
大森はこういう時 隣に誰もいないと寂しがる
一方、藤澤は同じ卓に 2人が居てくれれば寂しくない
それに机を広く使えるから良い という話を前に藤澤が話してくれた
大森
若井
藤澤
藤澤
若井
若井
大森はメニューを広げる 様々なかき氷がある 若井が隣から覗き込む
若井
大森
大森
藤澤
大森
大森
大森
若井
大森
若井
大森
藤澤
大森
大森
若井
大森
若井がベルを鳴らすと 定員が注文を取りにやってくる
かき氷屋さん
若井
若井
藤澤
若井
若井
かき氷屋さん
注文が済むと定員はさっさと 店の裏手に戻って行った
3人はしばらく外の景色を眺めて ぼーっとした
大森
大森
大森
藤澤
藤澤
大森
藤澤
若井
大森
大森
若井
藤澤
藤澤
若井
大森
藤澤
また外を眺めて待っていると それぞれが注文した かき氷がやってきた
藤澤
大森
若井
まずは自分が注文した かき氷を1口食べる
大森
大森
大森
藤澤
若井
大森
若井
大森
右回りでかき氷を交換する 若井がマンゴー 大森がレモン 藤澤がいちご味を食べる
若井
大森
藤澤
大森
またくるりとかき氷が回る
若井
大森
藤澤
藤澤
若井
大森
藤澤
藤澤
大森
藤澤
大森
藤澤
隣の席の男性
大森は心臓が一瞬で冷えた 隣の男性が自分たちの事を 話しているように感じたからだ
隣の席の女性
隣の席の男性
隣の席の男性
大森
勘違いじゃない 大森は息が荒れそうになるのを 何とか抑えた
藤澤
若井
藤澤
大森
若井
大森
大森
隣の席の女性はこちらをちらりと 見た後に声を小さくして話した
隣の席の女性
隣の席の女性
隣の席の男性
隣の席の男性
隣の席の男性
隣の席の男性
隣の席の女性
隣の席の女性
女性側はとても居心地が悪そうだ 早く帰りたいのか 食べるスピードが上がった
大森
大森
大森はスプーンを強く握った
一瞬で湧き上がった怒りや虚しさ 罪悪感をどうにか 抑えるのに必死だ
若井
肩を強く揺さぶられたので 顔を上げると 若井が顔を覗き込んでいた
若井
若井も隣の会話に気づいたようだ 藤澤だけが不思議そうにしている
藤澤
大森
若井
若井
言葉が出てこない 藤澤には隣の人の存在に 気づかせたくない
だが普通を装う事も難しい 大森はどうしたらいいのか 分からなくなっていた
隣の席の女性
隣の席の女性
隣の席の男性
隣の席の男性
隣の席の男性
その言葉で自分の中で何かが弾けた 同時にバタンと大きな音がした
音の方向を見ると 若井が立ち上がっていた
若井
若井
元同級生の大森でも聞いた事が ないほど地面に響くように低く そして強い怒りを含んだ声色だ
店内の空気が一気に冷え込む 隣の席の男性も若井の気迫に 一言も喋れなくなっていた
若井
若井が男性を殴っても おかしくないような雰囲気で 一歩踏み出した
大森
大森
大森も立ち上がって若井を止める 藤澤も大森の隣に来る
若井
藤澤
藤澤
若井
若井
大森
若井の目が大森を見る 初めて見る表情と瞳の色に ぞっとする
大森
若井
若井が天を仰ぐ 自分を落ち着かせようと しているようだ
息を吐いてすっと前をむくと 無感情なトーンで喋った
若井
若井
何かに蓋をしたような 真っ黒な瞳がこちらを見る
大森
大森
若井
若井
かき氷屋さん
若井がレジに向かう 大森は藤澤をちらりと見る 藤澤は心配そうに若井を見ている
かき氷屋さん
若井
定員が若井にお釣りを渡す
かき氷屋さん
かき氷屋さん
若井
かき氷屋さん
かき氷屋さん
若井
若井
若井
若井は割引券は受け取らず そのままお店を出た
大森は店員に会釈だけして 若井を追いかける
大森
藤澤
若井
無言のまま3人は歩いた お店を出てから若井は 少しもこちらを見てくれない
2人とも声をかけるタイミングを 掴みかねていた すると、不意に若井が振り返る
若井
若井
若井がやっと振り返るが 怒りを貯めたような 張り詰めた雰囲気で笑う
若井
若井
大森は何も言えなかった 何を言っても若井の慰めには ならないと思ったからだ
何も言わない2人に 若井は痺れを切らしたのか 大森に1歩踏みよる
若井
大森
大森
大森
若井
若井の目が抉るように大森を見る 審査されているような雰囲気に 大森は気圧されて、つい1歩下がる
大森
大森
若井
大森
藤澤
藤澤
若井
若井
藤澤
若井
若井
藤澤
大森
大森
大森
藤澤
大森
藤澤
藤澤
藤澤
藤澤の瞳からポロポロと 雫がこぼれ落ちる
藤澤
藤澤
藤澤
藤澤
大森
若井
気がついたら大森も若井も つられるように泣いていた
若井
若井
若井
若井
若井が嗚咽を上げながら 膝を抱えてうずくまる
藤澤
藤澤が地面に膝を着いて 若井を抱きしめる
藤澤
藤澤
藤澤
若井
藤澤
大森は抱き合いながら泣く2人を 見つめながら拳を握りしめた
この関係は歪だが なぜか受け入れて 貰えるだろうと思っていた
人に称えられる事も 感謝されることも増えてきた そのための努力した
代償は払ったつもりなのに この2人を幸せにできないなら 何のための努力だったのだろうか