ゆずちゃん
ゆずちゃん
治療室には
機械音が響いていた。
ジェル
ジェル
ジェル
涙を浮かべながらジェル君がさとみくんの髪をなでた。
ななもり
ななもり
ななもり
なーくんが涙をこらえて笑顔のままさとみくんの頬をなでた。
ころん
ころん
ころん
涙をボロボロ流しながらさとみくんの頬をなでた。
るぅと
るぅと
るぅと
途切れ途切れに話しながらもさいごまで涙を見せないるぅとくん。
………最期は…俺かっ…
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
さとみくんの手を俺のおなかにくっつけた。
莉犬
お腹にあてていた手を握り締める。
たとえそれが、握り返してもらえないとわかっている手でも。
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
最期は笑顔でいなくっちゃって思って無理やり笑顔を作った。
愛してるよ。さとみくん。
俺はさとみくんの手を離そうとした。
そのとき、わずかに手を握り返されたように感じた。
莉犬
顔を上げると、目を細めて笑っている君がいた。
さとみくんは俺に口パクで俺に言ってきた。
さとみ
さとみ
さとみくんは自分で人工呼吸器を外した。
どんどん脈が弱まっている音がする。
そんな中、さとみくんは最後の力で
俺を抱きしめて
最期のキスをしてくれた。
日の光は朝を伝える。
さとみくんが亡くなって初めての朝を迎えた。
みんな目を腫れさせていた。
莉犬
いない彼の名前をつぶやく。
あたりまえのようにさとみくんの声も、笑顔ももうない。
るぅと
るぅと
目をパンパンにしたるぅとくんに連れられてさとみくんの病室へやってきた。
彼がいないだけで、まったく変わっていない。
莉犬
5人でそれぞれさとみくんの病室を片付けた。
そんな時、ジェル君があるものを見つけた。
ジェル
莉犬
それは3枚の紙だった。
文字ばっかりでごちゃごちゃしているがそれぞれの紙に赤い丸が付けられていた。
莉犬
ころん
莉犬
性別が分からなかったからだと思う。
女の子用、男の子用、そして双子用。
それぞれの紙ぎっしりと書かれていた。
るぅと
ななもり
ななもり
莉犬
莉犬
ジェル
るぅと
君がいない世界。
そんな日がくるのが怖かったけど
俺の気持ちは変わらないよ。
さとみくん、出会ってくれてありがとう。
愛してる。
next♡3000
ゆずちゃん
ゆずちゃん
ゆずちゃん
ゆずちゃん
ゆずちゃん
ゆずちゃん
ゆずちゃん
ゆずちゃん
ゆずちゃん
ゆずちゃん
ゆずちゃん
ゆずちゃん
コメント
12件
えほんとに泣きました、。 苦しい😖😖