こさめ
なんで、みんな 自殺なんてしようとするんだろう。
こさめ
おれはその場に座り込む。
…思い出したくない。
二年前、おれの好きな人が自殺した。
見て欲しいって言って、
踏切の中に入って、
カンカンと音が鳴りながら
笑顔でおれに告白した。
それとともに、 宙に舞った。
こさめ
…その人は、
“みなとさん。”
みことくんのお兄さんで、
おれらはよく、一緒にいた。
その時も、一緒にいた。
おれが好きなのも、 みなとさん。
みなとさんの面影があるのが みことくんだから
安心するってだけで、
おれは別にみことくんが好きってわけではない。
こさめ
何が何だかわからない
どうせ、みことくんも…
面談を終え、 おれらは並んで家に帰った。
当然のとおり、すちくんは いない。
がちゃ、ドアを開ける。
安心する匂いが、 胸いっぱいに広がった。
こさめ
すゆ家主
すゆ家主
こさめ
暖かいお湯が、おれの心を癒す。
立ち昇る湯気は、すごい白かった。
こさめ
ばしゃっと、風呂の水を弾く。
…悲しかった。
自分が、そういう 考えになってしまうことが。
こさめ
おれは今日、
風呂で一つのことを思いついて、
それを今日の夜実行しようと思った
…みんなが寝静まったタイミングで
俺は台所に向かう。
そして、棚の中から一つ、
包丁を取り出した。
こさめ
こさめ
暗い部屋、、
ただ彼の寝息が聞こえる
重い足を、ベッドの横に運ぶ。
ぎし、
彼の寝ているベッドの上に
ゆっくり跨った。
こさめ
左手にもった包丁を彼の額の上に ゆっくり持ち上げた。
こさめ
カタカタと手が震える
目を瞑る彼は、すごい幸せそうだった
こさめ
その、幸せそうな顔も、 もう見れなくなる。
だって俺が
殺すから。
こさめ
みこと
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第6話『幸せになる。』 なんでみんな自♡♡♡たいって思う…んだろう? 疑問に思うが、それには多分答えが出てこない。 どうせ、おれが好きになった人は、 …なら初めっから、ーー…ッ