建物の前に立った瞬間、確信した。
緑川 jp
三年前と同じ空気。
同じ、嫌な静けさ。
全部、あの夜の続きみたいだった
緑川 jp
自分に言い聞かせるように、呟く
ここに来た理由は一つ。
終わらせるためだ
足を踏み入れた瞬間、
――反応がある。
緑川 jp
隠れる気もないらしい
俺が来るのを、待っていた
三年前、俺が“終わらせきれなかった”連中
その事実が、胸を刺す
緑川 jp
銃を構える手は、震えていない
怖くないわけじゃない
でも、それ以上に――
これ以上、 誰も巻き込みたくなかった
緑川 jp
緑川 jp
緑川 jp
敵の気配が、はっきりと近づく。
MOB
MOB
……やっぱり、生きてた。
MOB
MOB
MOB
引き金に、指をかける。
この先で、何が起きるか分からない 戻れないかもしれない
それでも。
緑川 jp
三年前の判断。
確認不足。
全部、俺の罪。
銃声が、夜を裂く。
反動が腕に走る。 耳鳴りがする。
それでも、足は止まらない。
俺は、逃げない
たっつんが笑っていられる未来のために。
仲間たちが、前を向けるように。
ふと、頭の片隅で思う。
――もし、追いつかれたら。
怒られるだろう。 呆れられるだろう。
それでも。
緑川 jp
それはそれで、悪くない
そう思ってしまう自分に、苦笑する
甘かった、。
それが、最初に浮かんだ言葉だった。
敵は、三年前よりも数が多い。
動きも、判断も、無駄がない。
緑川 jp
銃声。
鉄の床を転がる薬莢
息が、追いつかない
緑川 jp
自分に言い聞かせるように、膝を叩く
終わらせるって決めた。 一人で背負うって、覚悟した。
なのに。
――鈍い衝撃。
緑川 jp
脇腹に走る痛み。 遅れて、熱。
撃たれた。
理解した瞬間、足から力が抜けた。
緑川 jp
視界が揺れる。
床に膝をついた拍子に、 血が落ちる音がした。
立ち上がろうとして、失敗する
……動かない
MOB
敵の声が、遠くで響く
MOB
違うと言い返したかった
今は違う。 仲間がいる。
相棒がいる
でも。。
……今は、一人だ
事実が、胸に突き刺さる。
呼吸が、浅くなる
視界の端が、暗い
こんなはずじゃなかった。 ここで終わるつもりは、なかった。
緑川 jp
気づいたら、名前を呼んでいた
情けない。 弱い。
相棒を守るために来たのに 最後に思い浮かべるのが、 その人だなんて。
床に、仰向けになる。
天井の穴から、月が見えた
――高校の頃みたいだ
並んで帰った夜
くだらない話をして、笑って
「一人で背負うな」
そう言われた言葉が、 今になって胸を締めつける。
緑川 jp
声が、震えた。
誰にも聞かれたくない弱音が、 静かな工場に落ちる。
緑川 jp
喉が詰まる。
守るつもりだった。 巻き込まないつもりだった。
なのに。
一人は、こんなにも怖かった
緑川 jp
目が、熱い。
泣くな。 ボスだろ。
何度も自分に言い聞かせた。
でも、止まらなかった。
緑川 jp
誰に向けた言葉か、分からない。
その時。
遠くで、何かが砕ける音がした。
重い扉が、軋む。
緑川 jp
敵の気配が、一瞬乱れる
足音。 複数。
聞き覚えのある、足音。
緑川 jp
ぼやけた視界の向こう。
緑川 jp
そう呟いた声は、 泣き笑いみたいになっていた。
胸の奥が、痛いほどあたたかい
もう、限界だった






