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理央
理央
佐々木
遠藤
理央
佐々木
1話 「消えたい闇と輝く光」
理央
なんとなくだけど、俺はいつも消えたいと思っている。
小学5年生、思春期なら全然あり得ること。
そう思っていた。
しかし、今、中学3年生になっても、この忌々しい感情は消えないままだった。
理央
週に6日ある学校では授業を右から左へ流し、部活もそこそこに家へ帰る。それが俺の毎日だった。
ふと前を見ると自分のノートよりもはるかに板書が進んでいた。
変わらない毎日に変わらない景色。
1週間、だるい眠い死にたい何て思いながらまた月曜が来る。
俺は前の板書をダラダラと書く。
何かに辛いと感じたことはないが、なんとなく消えたい、そう感じてしまう毎日だ。
先生
理央
板書をやめて黒板に目をやる
理央
理央
理央
その時だった。
ドアのガラス越しからこちらに歩いてくる男子生徒が見えた。
理央
先生
理央
理央
だけど、なぜか俺はその男子生徒から目が離せなかった。
先生
??
先生が俺に話しかけた時、その生徒は俺たちの教室に入ってきた。
でも冷静に考えると、そいつは少しおかしかった。
先生
先生は困惑したようにこちらを見る。
当たり前にそいつのことは全員知らない。
先生
先生がそう言おうとした時、
ひなた
俺の席の前にいる女子生徒がそんなことをつぶやいた。
あまり女子と話すのが得意じゃない俺でも、唯一色々なことを話せる、俺の親友。裏野ひなた(ウラノ ヒナタ)。
ひなたはおとなしい性格で、あまり無理に人と関わろうとしない。
理央
と、思ったが知り合いだとしても、そいつは少し俺、いや、ここにいる中学生とはだいぶ違っていた。
キラキラ輝く金髪にキレの長い目。高校生にも見える身長に、顔も整っている。
なんだか、違う次元から来たような感じだ。
理央
いいかけたところで俺はすぐ言葉を引っ込めた。
理央
理央
ひなた
理央
理央
ひなた
理央
俺は反省した。
先生
先生
先生はペンをおき、名簿を確認する。
理央
理央
でも、とおれは考えた。今日、担任は研究日だ。
その代わりに副担任の、アビー先生(ネイティブの先生)が今日は3年4組の担当だ。
先生
転校生は先生の問いに少し考えて言う。
転校生
いや、なんでかを聞いてるんだって。 その理由を聞いてるんだって。
理央
理央
先生
先生
理央
中本
先生
先生
理央
理央
中本
転校生らしい発言だな。
なんて、馬鹿らしいことを思ってしまった。
なんだかこんな会話を聞いていたら俺まで頭がおかしくなってきた気がした。
先生
そう言い、俺たちの方を見た。
その一言に、今までの会話の視聴者が参加者になる。
理央
日直にでも行かせればいいのになんて思いながら時計に目を移す。
理央
理央
理央
俺はゆっくり視線を落とす。
中本
中本がキョロキョロと教室を見る。
理央
授業はもう進まない気がする。
俺はそそくさと教科書を机にしまい、タブレットを開いた。
チラッと前を向くと、全員が中本に興味を示す中、ひなたも壁に張っているポスターを眺めていた。
俺はタブレットでメールアプリを開きひなたのメールアイコンを押す。
次回 金色の裏の顔
今回登場した人物
理央
ひなた
中本
次回もお楽しみに