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アラーム音
のん
んん〜っ？
のん
（アラームうるさいなぁ）
のん
ねえ、楓アラーム止めてよ
楓
ん
のん
って…えっ！？
のん
楓！？
のん
…ここ、楓の部屋！？
楓
朝からうるさい
のん
なんで私、楓と…？
楓
昨日の夜一緒に寝たじゃん
楓
（まあ、のんが寝てたから）
楓
（起こさないで俺も隣で寝たんだけど）
のん
とっ、とにかく！
のん
早く準備しないと学校遅刻しちゃうから！
バタン
楓
なんだよ…
のん
…びっくりしすぎて
のん
自分の部屋に走ってきちゃったけど…
のん
私、本当に楓と一緒に寝てたの！？
のん
そんなの…そんなの…
のん
（恥ずかしすぎて、楓と話せないよ…）
結衣
別に普通じゃない？
のん
普通って…全然普通じゃないよ〜！
のん
だって一緒に寝てたんだよ？
のん
朝起きたら、楓が真隣にいたの！
結衣
そんなの、カップルなら普通でしょ！
結衣
（わざわざ場所変えて話したいって言うから）
結衣
（どんな相談事だろうと思ったら…）
結衣
（ただの惚気話か〜笑）
結衣
でも、それから楓くんと話してないんでしょ？
のん
そりゃ…恥ずかしくて話せないよ〜！
結衣
楓くん、だいぶん傷ついてると思うよ
結衣
そんな当たり前のことで恥ずかしがってたら
結衣
この先やっていけないって
のん
（当たり前のこと…なのかな？）
のん
（そっか、私が慣れなきゃいけないんだ！）
のん
わかった！
のん
私、どんなことされても
のん
絶対恥ずかしくならない！！
結衣
いや、そういうことじゃ…
放課後
のん
（あれ？楓、やけにおとなしいな…）
のん
（いつもなら、絶対手繋いでくるのに）
のん
（今日はあんまり喋らないし…）
のん
ねえ楓、なんかあった？
楓
えっ…いや、何もないよ？
のん
…そっか
楓
（本当は、今日ののん達の会話）
楓
（全部聞こえてたんだよな…）
楓
（あんなこと言われたら）
楓
（そう簡単に手とか繋げないし…）
のん
（どうしちゃったんだろ）
お母さん
のん〜！
お母さん
ちょっと手伝って
のん
あっ、は〜い
お母さん
そういえば、来週から2人で旅行に行ってくるから
のん
えっ！2人ってお義父さんと？
お母さん
うん、だから留守番お願いね？
お母さん
まあ、楓くんがいるから大丈夫だとは思うけど
のん
ちょっ、ちょっと待ってよ！
のん
いきなり言われても…準備が！
のん
（楓と2人きりって…）
のん
（心の準備が全然できてないよ〜！）
ピンポーン
お母さん
あら誰かしら？
お母さん
のん、出てきて〜
のん
うん
佳奈
のん！久しぶり！
のん
わっ！佳奈…さん！
のん
（佳奈さんに抱きしめられてる！？）
のん
（やっぱり超美少女だな…）
のん
（こんな子が楓の元カノって…！）
佳奈
お菓子持ってきたよ、今大丈夫？
のん
もちろん！
のん
実は…相談したいことがあって…
佳奈
───それはおかしいと思う
のん
やっぱり？そうだよね…
佳奈
でもちょっと前までは普通にされてたんでしょ？
のん
うん…ハグとか…キス…とか…
のん
色々されてて、恥ずかしかったんだけど…
のん
最近は一切なくて…
佳奈
逆に物足りない？
のん
そっ、そんなこと言ってないでしょ！？
佳奈
（まあ、楓なりに大切にしてるんだろうけど）
佳奈
（そもそも、振られた相手にする相談じゃないよね…）
佳奈
（そこがのんらしいんだけどね笑）
佳奈
のんはどうなの？
のん
えっ？
佳奈
また前みたいにされたい？
のん
…ちょっとだけ…されたい…かな…
佳奈
そっか
佳奈
じゃあ、自分からしてみたら？
のん
自分から！？
のん
（私から…楓に…？）
佳奈
そしたら、楓も喜ぶと思うよ？
のん
そう…かな？
佳奈
まあ、頑張ってみて？
のん
…うん、ありがとね佳奈さん！
佳奈
（ふふっ、楓の好きになった人が）
佳奈
（のんでよかった）
1週間後
のん
（楓と2人っきりの1週間…）
のん
（思ってたより普通で何も無かったな…）
のん
（もう最終日の夜になっちゃった）
のん
（明日にはお母さんたち帰ってくるし…）
のん
もう、今しかないっ！
のん
楓…？
楓
！？
楓
（のんが俺の部屋に入ろうとしてる！？）
楓
（あの日からずっとのんには手出さないように）
楓
（部屋にこもって我慢してきたのに…）
楓
（向こうから来るとか…）
のん
入ってもいい？
楓
ああ、うん…
のん
おっ、お邪魔します…
のん
（何か…話さないと…！）
のん
…明日にはお母さんたち帰ってくるね
楓
そうだな…
のん
だから、こうやって2人っきりなのは
のん
最後…だね…
楓
やっとだな…
のん
えっ？
のん
（やっとって…私と2人なのが嫌ってこと…？）
のん
だから…なんにもしてきてくれないの…？
楓
…のん？
楓
何言ってるんだ？
のん
だからキスしてくれないの！？
楓
！！？
のん
私のこと…嫌いになっちゃった？
楓
（そんなわけ…）
のん
だから最近、あんまり話してくれないの？
のん
好きだって、何かされたいって
のん
ずっと思ってたのは私はだけなの…？
楓
そんなわけないだろ…！
のん
んっ！？
のん
（楓に…キスされてる！？）
のん
んんっ、あっ…
のん
楓…どうした…の
楓
俺のだって…のんに触れたかった
楓
キスだって…したかったけど…
のん
そうだったの…？
楓
でも、のんが嫌そうだったから
楓
だから必死に我慢して…
楓
！
のん
嫌なわけないよ
のん
（私、自分からキスしちゃった…！）
のん
だって、こんなに楓のこと好きだもん
のん
楓に…触れられたい…よ！
楓
のん…
楓
今から愛し合おう
のん
…うん
お母さん
ただいま〜！
のん
！！？
楓
えっ…なんで…？
のん
お母さん！？
のん
帰ってくるのは明日だって…
お義父さん
予定が早まったんだよ
お母さん
あら、2人で何してたの？
のん
べっ、別に！
のん
なんにもしてない…よ！？
お母さん
そう？じゃあおやすみ
お義父さん
おやすみ
のん
おっ、おやすみ！
楓
おやすみ
バタン
楓
ほんと、タイミング悪いな…
のん
なんかごめんね？
楓
またしばらくはお預けだな…
のん
でも、もっと楓に触れたい！
楓
俺も、のんに触れたい
のん
じゃあ、また今度…ね？
私たちの恋はまだまだ続きそうです
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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