藤井 航平
先輩…!
狩野 修
いらっしゃーい
狩野 修
そんなに焦ってどうしたの?
呑気に日向ぼっこしてるいつも通りの先輩
何も変わってない
普通の人間に見える
藤井 航平
先輩、幽霊なの?
狩野 修
…
言った瞬間先輩は固まってた
狩野 修
バレちゃった?
狩野 修
そうだよ幽霊なんだよね
藤井 航平
…
涙を堪えて先輩に聞いた
藤井 航平
なんで自殺したの?
狩野 修
その前にさ
狩野 修
誰に聞いたの?
首を傾げる
藤井 航平
美術部の顧問
狩野 修
おじさん先生か…まだいたんだ
懐かしそうに笑った
藤井 航平
それで…なんで?
唾を飲み込んだ
狩野 修
んー自殺じゃないんだけどね
狩野 修
しようとは思ったけど
藤井 航平
…
話し始めた
狩野 修
俺、好きな人居たんだよね
狩野 修
でも男で親友で
狩野 修
しかも好きな人まで居たから
狩野 修
告白する勇気なんてこれっぽっちも無くて
狩野 修
そいつはずっと好きな子のこと描いてた
狩野 修
だから羨ましかったんだ、描いてもらえるの
狩野 修
それでもう自殺しようと思って
狩野 修
屋上まで来たんだけどやっぱ怖くて
狩野 修
ビビって自殺断念
藤井 航平
断念したならなんで死んでんの
狩野 修
戻ろうとした時に
狩野 修
足踏み外しちゃって笑
狩野 修
落ちてる時やたらスローで
狩野 修
俺、死ぬんだなって思ったよ
狩野 修
ここは、落下現場
狩野 修
俺の事ここ以外で見たことないでしょ?
藤井 航平
…ここ以外に行けないんだな
狩野 修
そゆこと~
狩野 修
あと、落ちてる時にね
狩野 修
こんな事になるなら瑞希に告白しとけばよかったって
狩野 修
思ったよ
狩野 修
だから航平くんはえらいねって
狩野 修
俺なんか未練で8年もここでボーッとしてる
藤井 航平
なぁ
狩野 修
なに?






