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康平は, 蓮音の様子がおかしいことに 気づいていないわけではなかった ただ,それを問題だとは 思っていなかった 製菓実習室を出てから, 蓮音は少し静かだった いつもより口数が少なく, 歩く速度も微妙に速い でも,それだけだ 康平は,隣を歩きながら, 特に意識せずに話しかける
康平
蓮音は,一拍置いてから答えた
蓮音
康平
蓮音
短い返事。 でも無視されているわけじゃない 康平はそれで十分だと思った
康平
それくらいの理由しか 思いつかなかった
階段を降りるとき, 康平は自然に歩幅を合わせる。 無意識に, 蓮音の少し前に出ないように。 康平は 自分のそういう癖を自覚していない ただそうするのが 普通だと思っている
康平
蓮音
康平
蓮音はちらりと康平を見る。 その視線に 何か言いたげな色が 混じっていることに 康平は気づかない 康平は軽く笑った
康平
蓮音
康平
蓮音
話はそこで切れる 康平は少しだけ首を傾げる
康平
でも,それを掘り下げるほどの 理由が見つからない