テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
数週間後―本部アーカイブ室―
早朝、矢城は1人アーカイブ室にいた
過去の抗争や影についての資料庫であり、膨大なデータがまとまったものだ
彼が訓練兵になってから数週間。連日誰よりも早く本部へ行き、こうして情報収集や演習を行っていた
矢城
矢城
旧トロイメライ抗争―通称"4日間抗争"―は、異能を無効化する少女・雪を天秤にかけた抗争だった
名の通り4日間という短期決戦だったものの、死傷者数は数知れない
第三部隊員が今の人数にまで減ってしまったのもこの抗争の影響だ
矢城
思案にふける矢城の背後、扉が開いた
界人
眠たげに間延びした声で界人が呼びかけた
矢城は笑顔で返す
矢城
界人
気恥ずかしそうに目を伏せた彼を見て思わず矢城は吹き出した。そして小さく微笑む
矢城
矢城
界人
矢城
界人
またこの人はパシられたんだなぁ、と矢城は心のなかで苦笑した
女性の訓練兵
若い訓練兵
矢城
矢城
"異邦人"、"異能力者"
この2項目を気味悪がられるのは避けては通れない道だと分かっている
理解はしていてもやはり傷つくものだ
美羽
物陰から美羽が飛び出してきた
矢城
美羽
美羽
はいはい、と適当に受け流す
彼女の明るさには毎度驚かされるが、彼がそこに惹かれていたのも事実だった
ふと美羽は、矢城の腕に抱きついたまま彼を見つめる
矢城
美羽
矢城
矢城
彼女はむっと頬を膨らせた
美羽
美羽
矢城
遠くから指笛が聞こえた
音の方向には真と雨がいた
真
真
美羽
慌てて美羽が彼から離れる
ほんのり耳が赤くなっていた
いざ指摘されるとやはり意識してしまう。矢城は自分の顔が熱くなるのを感じた
昼休憩に入り、訓練兵たちは各々好きな方へと散っていった
カフェテリアへ行く者、繁華街へ行く者と様々だ
矢城と美羽はカフェテリアで昼食をとっている
美羽
美羽
そんな事を言いながら彼女はミックスサンドイッチ定食のうちのハムサンドを頬張る
矢城
矢城
不満げな表情で彼女は人差し指を振った
そんな彼らに真と界人が話しかけた
界人
矢城
矢城の横に界人、正面左に真、真正面に美羽が座る
矢城
界人
界人が項垂れるのと同時に3人も同情を含んだ笑みを浮かべた
真
真
矢城
真
真
彼女のトレイにはカルボナーラが載せられている
活発そうな見た目と裏腹に控えめな一口を口に運んだ
矢城
美羽
美羽がそう言うと真は嬉しそうに頷いた
美羽
真
正面の2人は華やかな女子トークになってしまった
取り残された界人と矢城は目を合わせ、ぎこちなく笑った
矢城
界人
戦場で見る彼よりも幾分か優しげだった
矢城は、完璧に見えるこの人でも人間なのだなと少し安心した
ふと窓を見る
窓に映る自分の顔は、心無しか憔悴しているように見えた
矢城
矢城
矢城
矢城