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7月20日
ついに夏休みが始まった。
忘れられない、夏休みが。
春奈
春奈
冬乃
春奈
春奈
春奈
秋斗
春奈
秋斗
冬乃
冬乃
春奈
秋斗
秋斗
秋斗
春奈
冬乃
秋斗
秋斗
秋斗
冬乃
春奈
秋斗
春奈
7月20日
その日は春ちゃんとあきぽんの3人で
1週間後が誕生日の夏樹のプレゼントを買いに来た。
私が買ったものは青く澄んだ綺麗なタンブラーグラス。
水を入れるとグラデーションっぽくて
ひと目見た時に夏樹を思い出した。
あと、お守りを買ったかな。
就職成就のお守りだ。
夏樹は進路について、ポロッと話したことがあった。
「俺は就職して、少しでもお金を稼ぎたい」
そう言ってたから、私も夏樹が就職できますようにって願いを込めて
お守りをプレゼントした。
夏樹は夏休みからバイトを始めて、私たちと遊ぶ日以外はシフトを入れていた。
3つ掛け持ちしてたし、3人でバイト先に遊びに行ったりもしてた。
バイトしてる夏樹かっこよかったな。
ということは、夏樹は今もバイトをしていることになっている。
春ちゃんたちは知ってるのかな
……なんでそんなにバイトをしてるんだろう
私はそこに引っかかった
なぜお金にこだわるのかも
私はまだ知らない
手紙も全て読めるんじゃなくて
一日ごとに文が書き足されているようだった
今読んでいるのが2枚目で、残りの3枚は白紙だ
3日置きに書き足されることもある
時々文字が歪んでたり、酷い時にはミミズが走ったような字で書かれている時もあった
未来で何が起こっているのか
私は知ることができない
こんなにも近くに未来を知る方法があるというのに
秋斗
冬乃
秋斗
秋斗
春奈
春奈
冬乃
秋斗
春奈
秋斗
夏樹
冬乃
春奈
秋斗
夏樹
春奈
春奈
秋斗
夏樹
夏樹
夏樹
冬乃
冬乃
冬乃
夏樹
夏樹
夏樹
ずるい
その笑顔をされたらなんでも許してしまう
その事を分かっている夏樹に腹が立つ
いつか倒れてしまいそう
こんなにもバイトを掛け持ちする理由が知りたい
…迷惑に思われるだろうか
手紙には何も書かれてないし
夏樹
秋斗
夏樹
春奈
夏樹
冬乃
夏樹
結局なにも聞けずに私たちはコンビニを後にした
春奈
秋斗
冬乃
春奈
春奈
秋斗
秋斗
前にいる2人の話に夢中になって聞くうちに
冬乃
ポロッと声に出てしまった
春奈
2人は後ろにいる私の方を一緒に振り返って
お互い、目を合わせた
何か知っているのかな、もし知ってるのなら
未来の私の参考になるかもしれない
冬乃
秋斗
秋斗
冬乃
春奈
春奈
春奈
冬乃
冬乃
秋斗
秋斗
冬乃
秋斗
冬乃
冬乃
冬乃
春奈
春奈
冬乃
私は考えるより先に行動してしまう
後先のことなど考えられない
今はそこにあるものに集中したい
夏樹のことだけ考えていたい
そう思ってしまうのは、重いかな?
夏樹
借金取り
借金取り
夏樹
夏樹
夏樹
借金取り
借金取り
夏樹
借金取り
借金取り
夏樹
夏樹
夏樹
夏樹
夏樹
借金取り
借金取り
借金取り
借金取り
借金取り
あぁ、もう
うんざりだ
なんで俺はこんな事までしないといけないんだ
知らない大人に頭下げて
生きていくためには金が必要で
遊ぶ時間削って働いて
俺は何をしてるんだ
何でこんなことしてるんだ
夏樹
借金取り
借金取り
2つの足音が去っていく
地面に頭つけて土下座までして、もう疲れた
最近ろくに寝れてない
夏休みの課題だってまだやれてない
……
会いてえな
あいつらに
夏樹
まずい、寝不足で頭が痛い
ダメだ……
だんだん、
目が……
夏樹
意識が戻った
どうやら俺はあのまま寝てしまったらしい
だけど妙に頭の部分が柔らかくて
いい匂いがした
冬乃
夏樹
夏樹
夏樹
冬乃
冬乃
冬乃
夏樹
冬乃
冬乃の声がする
いや、冬乃だ
冬乃がいる
まさか、この柔らかいのって冬乃の足?
夏樹
ゴッ!!
驚いた俺は勢いよく起き上がってしまって
冬乃とぶつかってしまった
冬乃
夏樹
夏樹
冬乃
夏樹
夏樹
冬乃を傷つけて焦って
手で冬乃の前髪をかきあげた
夏樹
冬乃
夏樹
冬乃
夏樹
冬乃
冬乃
冬乃
夏樹
夏樹
夏樹
安心して、ベンチに座っている冬乃の前にペタっと腰を下ろした
冬乃
少し時間を置いて冬乃が口を開いた
冬乃
不安そうな声でそう言われた
無理、か
冬乃になら
冬乃になら話してもいいんだろうか
転校して一目見たときから
可愛いと思ってしまった
夏に降る雪のように
特別な存在感を放つ冬乃を
守りたいと思い始めたのは
いつからだったろうか
夏樹
夏樹
夏樹
夏樹
冬乃
夏樹
夏樹
夏樹
冬乃
冬乃
冬乃
冬乃
夏樹
夏樹
夏樹
冬乃
無理だ
言えない
君のような優しい人に
背負わせられない
夏樹は4人家族だった。
だけど母親は精神疾患を患ってしまって
介護をせざるを得なかった。
とある日
父親は夏樹と母親、夏樹の妹を家に置いて
どこかに行ってしまった。
愛する人がいなくなった母親は
多額の借金を残して
この世とお別れしてしまったという。